Mの中国通信

中国で奮闘する大学講師の日々。阜陽での日々が終わりました。

中国における歴史観

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南京訪問記 その1

先日、南京へ行って参りました。

今回、主に見学したかったのは南京大虐殺遇難同胞紀念館。
いわゆる南京大虐殺を後世にまで語るためにつくられた紀念館です。

南京大虐殺遇難同胞紀念館HP
http://www.nj1937.org/


上海にいる日本人の知人と二人で、南京火車駅で待ち合わせて、向かいました。
駅からタクシーで約20分程度の距離。

紀念館の前では、大勢のツアー客が列をつくり、その前をガイドが先導。
当日のツアー客はどれも中国人達でした。
そして、子供ずれの家族が大変目立ちました。


入館は無料。
これは中国で抗日戦争関連の紀念館では皆そうです。
(去年夏、訪れた盧溝橋付近の北京にある抗日戦争紀念館も同様でした。)

数年前に改修後、以前の規模より三倍大きくなったそうで、確かに広かったです。
見学の仕方にもよりますが、じっくり見ようとすれば一日あっても足らないでしょう。

ちなみに、私は他にも用事があったため3時間半ほどで館を回りました。



中は、まず入り口に犠牲者数30万人という数字が大きく掲示され、その横に慰霊碑が立っています。
この犠牲者30万人という数字は、館のいたるところで見ることができました。

その後、南京大虐殺に関わる展示を中心に、その前後の歴史的な流れや事件が様々な史資料(新聞、日記、写真、手紙、実際の兵器等)を元に展示されていきます。

途中、蝋人形や実際の人骨の展示もあり、直視するのが難しい展示もありました。

展示内容は日本側の史資料も活用するなど、「史実に迫ろう」というスタンスも感じました。
一方、実際の人骨を大量に展示、また30万人という犠牲者数を強調する展示方法には疑問を感じました。

実際の犠牲者の方の人骨をあれだけ大量に展示するのに、許可はとれているのか。
また、実際の犠牲者の方の人骨を墓でなく、ああいう展示場に出すこと自体どうなのかと。
(それを切望する遺族の方たちがあって、そうなったのなら構わないと思うのですが。)


あとは犠牲者を30万人として、数を強調する方法自体も・・・。
当初は日本側と中国側で犠牲者数の認識で大きな乖離があったのは周知のことです。

それが結果的に、現在の30万人説に落ち着きました。
これは現在、一般的な見方になっていると言えます。
(とはいえ、どこまでこの数字の信憑性自体にも課題があると思いますが)

しかし、私はそうしたことを伝える一方で、だた犠牲者数を強調するのは不十分だと思います。
それでは、犠牲者が多いから問題であったという誤った認識も出てくるのではないかと。

実際、東京のある私大で東京大空襲の犠牲者数を出した大学がありました。
(その問題は後日、取り消しとなりましたが・・・)
それは犠牲者数が多いから、数を覚えるべきという大学側の認識があったのかもしれません。

しかし、戦争は犠牲者数が多い、少ないということで区別されるべきものではありません。


要は、

戦争という過去をいかにとらえ、反省し、後世に伝えるか

だと思います。
そういう意味で、犠牲者数をやたらに強調する展示には疑問を感じざるをえませんでした。


その他では、それぞれの展示品に関して、中国語・日本語・英語にて説明がされていました。
よって、外国人が来ても、しっかり内容は理解できるようになっています。




最初は周囲の中国人の私語があったのですが、徐々に消えていったのが印象的でした。

一緒に同行した知人と日本語で話すと、周囲にいた中国人がこちらをじっと見ていました。
ただ黙ってじっと。
過去にあった日中間の歴史の難しさを感じざるをえない瞬間でした。


最後に、とても気になったことを一つ。
当然のことですが、館内は写真撮影禁止。

しかし、中国人の見学者はパシャパシャ。
中にはビデオをまわす人々も。
これには、

「ちょっと・・・」

と思ってしまいました。
それをほとんど注意していない館内の職員にも。



今回は、紀念館の様子を紹介しました。
次回は南京の街の様子をご紹介する予定です。

閉じる コメント(3)

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とても興味深く読ませていただきました。
僕は南京大虐殺について多くは知りません。
確かに日中関係での悲惨な歴史の一部でしょう。
それを加害者である日本人は目を背けずに目視して
理解し反省して行動することが重要だと理解します。
これからの日中関係が相互理解と思いやりの関係に発展
するように祈ります。

2010/7/10(土) 午後 6:39 [ ノブジ ]

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taknob48 さん

時間が許すなら、南京大虐殺については是非一度何か関連する本を読んでみてください。

「ザ・レイプ・オブ・南京」は必読かと。
http://www.bk1.jp/product/02949215

同時に、日本国内では以下のような意見もあるわけで・・・
http://www.history.gr.jp/~nanking/books_bunshun9809.html

一緒にあわせて色々と参考にしてみて下さい。

2010/7/11(日) 午後 6:42 [ M ]

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コメントありがとうございます。
上記参考資料は読ませていただきます。

2010/7/11(日) 午後 9:01 [ ノブジ ]


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