Mの中国通信

中国で奮闘する大学講師の日々。阜陽での日々が終わりました。

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〈昨夜は一人暮らしをしている弟が実家にきたので、家族ですき焼きをしました。すき焼きは半年振りでした。〉

最近は、専ら大学院の博士課程の院生研究室にて、自身の研究作業をしています。
自宅でやっても良いわけですが、何だか自宅では身が入らずにノンビリしてしまいます。


そんなわけで、自宅の最寄り駅から大学院までの定期券を購入し、通学しています。
ゆっくり自宅を出て昼前に研究室に着くと、そのまま22時過ぎまで居ることが多いです。
来月は京都に史料調査へ行ったり、学会があったり、自身の研究発表があったりします。
そして、16日の朝には成田を立ち、中国に戻らないといけません。

ですから、今月のうちに研究は集中して進めておきたいところです。



さて、今日は通学途中の電車で感じたことをひとつ御紹介します。
それは、時刻によって全く異なる雰囲気を見せる日本の電車の風景でした。

私が大学院へ行く時に乗る電車は、大体ゆったりとした雰囲気に満ちています。
通勤ラッシュが過ぎ、列車内の人もやや少なめで、会話からは笑い声が聞こえてきます。
乗っている客層は、比較的女性が多く、年齢は大学生や主婦層のように思います。
男性だと、大体は年齢が高めの方が多いように感じます。


しかし、私が大学院の帰りに乗る電車はずいぶん違います。
乗っている時間帯は、22時半〜24時の間なのですが基本的に静かです。
単に静かと言うよりも、みんなグッタリとし、疲れ切った様子が明らかです。
また、平日でも酔っぱらいが意外と多いのにも改めて気づきました。

みんなストレスや疲れが相当たまっているのでしょうか。
ま、様子を見る限り、そういうことなのだと思います。


しかし、日本のように、時刻によってこれだけ対照的な電車内の様子を見せる国は珍しいようにも思います。
少なくとも、中国安徽省では朝・夕・夜の風景はさほど変わりません。
(朝、少々緊張感がある?程度です)
日本へ帰ってきて、改めて、その「違い」を感じた次第です。


それに電車内での聞こえてくる会話を聞いていると、仕事の文句が意外と多い(苦笑)

「上司が・・・・で困る。」

「同僚の○さんは・・・・でいやだ。」

「会社の・・・な規則はやめてほしい」

などなど。
別にこんな話題は頼まれても聞きたくないのですが、声が勝手に聞こえてくるのです(苦笑)
ですから、仕方ありません・・・


こういう点を見ていると、日本人は日々の生活(特に仕事)で多くのストレスを抱えていることを再認識します。
そして、そうしたストレスは通勤の電車内(特に、帰り)で、少しづつはき出しているようです。
飲み屋などにいくと、もっと露骨にはき出す人たちを沢山見ることができますが・・・

日本人は普段、表では「建前」、裏では「本音」の思いを抱えているが故、このような状況に至るのでしょう。
逆に言えば、中国人は「建前」と「本音」の垣根が日本人より低いので、こうした状況が生まれにくいのかもしれません。
(もちろん、これだけが理由でないことは明らかでしょうが、一つの理由ではあると思います。)


あまりストレスを抱えるのも嫌ですが、本音だけでもやはり生きていけないと思ってしまいます。
やはり、どちらも「バランス良く」が一番なのでしょうね。

あれ、何だか誰でも言えるようなつまらん結論に達してしまいました。
「いいかげんにもう寝ろ!」と体が叫んでいるようです(苦笑)

ということで、

「晩安(おやすみなさい)」

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〈今日の昼間は、革靴などを買いに新宿へ出かけました。中国人の集団もみかけました。旅行でしょうか??〉

実験などがある理系の研究と違い、人文系は一に読書、二に読書といってよいでしょう。
私も日本へ一時帰国して、院生に戻ってからは、ずっと読書をしております。

時には院生の研究室で、ある時は通学の列車内で、また別の時は自宅の書斎で読書です。

集中して読書出来る時間は、中国ではなかなかとれないので貴重な時間です。


読むものは多岐にわたるのですが、大体は取り組んでいる論文に関する文献や論文です。
他には、最近関心を寄せている日中留学生史に関するものや、現代社会を分析した社会学の研究書など。
(私の文学部の某教授(社会学者)は最近出した著書の中で、西山卯三のことを引用していました)
あとは、以前から読もうと思って読んでいない数冊の古典にも時間を割きたいと思っています。


読書は時間が必要なものから、あっという間に終わるものと様々です。
よく本屋などで文庫本や新書を立ち読みしていると、1時間ほどで数冊読み終わることもあります。
(それだけ、読むべき中身が少ないということなのですが・・・)

逆に、何回読んでも理解しきれないものもあるわけです。
しかし、そうしたものを読みこなしていってこそ、自身の見識や理解力が深まっていきます。
どうしてもわからない時は、ゼミなどで一緒に読んでいくという手もあります。



ともかく、そんなわけで今日も買い物と歯医者に行った以外は、ずっと読書、読書でした。
集中力がない僕が結構飽きずに出来ているので、最近は読書をすることに飢えていたのだと思います。
日本へいる間は、まずは読書、そして史料調査、最後に論文執筆の予定です。
加えて、中国での仕事で使う教材探しに凡人社にも必ず行くつもり。
日本語教育に関わる人なら、恐らく一度は足を運んでいるでしょう。

凡人社HP
http://www.bonjinsha.com/


でもそれだけでは、やはり退屈なのでゆっくり美術館にでも行こうと考えています。
個人的には、モネの絵が好きです。
どこかで美術展でもやってないでしょうか・・・

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〈今回の文章と写真は無関係です。〉

先日のニュースで、保護者の「不当」な要求に対して、ある教師が訴えを起こしたことが報じられました。
(「不当」としたのは、その要求自体が不当と認められない、という意味ではありません。事実未定のためです)

数年前より、日本では「モンスターペアレンツ」という言葉が流布するようになりました。
教師に様々なクレームや過度な要求をする、学生の保護者が増えているというのです。

現に、私の家族にも教師が二人いますが、その状況は間違いないようです。
聞くと、「モンスターペアレンツ」の対処がもっとも神経を使うとのことです。
昨日のニュースでも、教師は「モンスターペアレンツ」への対応が最も大変と感じている、と紹介されていました。


今回の教師が保護者を訴えるというのは、そうした状況が限界点に達したことを示しているのでしょう。
今後は、こうした教師側からの「叫び」や「訴え」が続けて起こる可能性もあり得ます。
そうなっていくと、日本の教育現場は本当に働きづらい環境になっていくことは必至です。
こうした事態にまでなっている日本の教育現場には落胆せざるをえません。


そして、現在、私が暮らす中国のそれと比較すると、その大きく異なる対照性に驚きます。
中国では、保護者が子供の教育に力を入れるという傾向はもちろん存在します。
そして、子供の教育を担う学校の教師に対する要求も当然存在します。

が、いわゆる「モンスターペアレンツ」という人種は非常に少ないです。
というより、私の暮らす安徽省では皆無だと思います。

むしろ、教師を尊敬し、大切にするという文化がしっかりと根付いています。
(「教師の日」をもうけ、その日に教師にプレゼントなどをおくる習慣も健在です)
親がそうした態度で教師に接するため、学生たちも自然と教師を尊敬するようになります。

もちろん100%そうとは言えません。
しかし、あまりにも日本の状況と開きがあることは間違いありません。


教育現場の厳しさは、以前よりメディアでも頻繁に報道されています。
こうした教育界を取り巻く嵐は、やはり日本社会の抱える問題が現れてきているのだと思います。
社会の軋轢や、矛盾が様々な形で、こうした教育現場に現れてきているのです。
(日本で初めて偏差値を導入した当時、全国の学校が荒れ始めたというのは有名な話です。)

そうした厳しい状況を知りつつも、敢えて、そうした現場に入っていく教師の皆さんは凄い人達です。
何でも、教員採用試験は昨今の状況でも高倍率で、非常に高い人気があるというのには驚きです。


だからこそ、現在、日本で教師を志す人々は、決して軽い気持ちで志望してきた人ではないはずです。
そうした教師達を、社会はもっと教師たるべき存在として扱う必要があるように思います。

教育が崩壊していく国家は、必ず、その国家もいずれ崩壊していくと私は思います。
逆の場合は、国家が反映していく礎が築かれていくはずです。


だからこそ、日本政府はもっと教育界のあり方を見直すべきだと思います。
教師が教師たる得る環境づくりを、政府が先導役となって構築していってほしいものです。
また、専門家と協力し、具体的な法整備の見直しも不可欠でしょう。

形だけで中身のない「免許更新制」などでは意味がありません。
もっと他の中身の伴った制度を構築すべきです。


また、個人的には、教師とは外部から忙しい環境を提供されるというのは、職業柄合っていない気がします。
むしろ、自ら教育的課題を設定し、自ら忙しい環境をつくっていく方がよいように考えます。

教師という職業には、「自分で決めることができる」時間帯をなるべく多く与えるべきです。
その時間は、自分の勉強や、授業の研究、または学生指導に関することなど、自由にできる方がよいと思うのです。

機械の歯車のように、どの教師も皆同じ教育を提供するロボットではないのですから。
その教師の特色が出やすく、かつ、伸び伸びと仕事に集中できる環境づくりが必要な気がします。
大体、教師に向いている人々はそうした環境でこそ、力を発揮してくれるように感じます。


が、現在は、それとは全く反対の方向へ舵が切れていて、どんどん閉塞感の充満した教育現場に向かっています。

その流れを止めるためにも、早急に大きく舵をきりかえる必要が出ているのではないでしょうか。

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〈日本へ帰ってきて、まず自宅近くにあるパルコ内の紀伊国屋に行ってきました。〉

昨日、日本へ帰ってきました。
今回は上海から成田まで、CAの午後の便でした。
その同じ便に大学時代の先生もお乗りで、少し話す機会を得ました。

何でも、O先生は上海の同済大、復旦大学で集中講義をなさっているとのこと。
その帰りの便が偶々私と同じだったわけです。
思えば、O先生の経済原論は個人的に結構好きな講義でした。
「雑談」も結構多く、講義中の話題は勉強になったのを覚えています。

上海の集中講義では、英語で講義をされたのでしょうか。
まさか、中国語ではないとは思いますが・・・



今日は帰国したばかりなので、自宅で荷物整理などをし、ゆっくり過ごしました。
午後は、自宅近くにあるパルコ(そこにある紀伊国屋)へ行ってきました。

久しぶりに日本の本屋へ行きたかったからです。
私は本屋で色々な本を探し、次から次に新しい本に触れることが大好きです。
昨今は買うに値しない本も結構多くなっていて残念ではあるのですが・・・

しかし、本屋に行くことで得られる知的刺激があるのは変わりません。
岩波より、中国近現代史シリーズが出されていたのを今日初めて知りました。
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/qsearch

私個人が日本近現代史が専門という理由(いや、言い訳?)もできますが・・・
日本近現代史研究者ならば、中国近現代史にも精通しておくことが必要です。
後日、関心ある巻は後で購入しておくつもりです。


それと、中国語の勉強をそろそろいい加減始めようと思い、語学の棚も探しました。
すると、アジア圏の言語としては、韓国語と中国語の本が充実していました。
しかし、明らかに韓国語の方が多く、充実ぶりには差が顕著でした。
韓国語といっても、旅行で使えるような会話表現の本が多く目につきました。

「韓流ブーム」の影響はこういうところにも出ているようです。

しかし、私の所属する大学では、韓国語より中国語の講義の方が圧倒的に多いようです。
(中国語70コマ近くあるのに対して、韓国語25コマ程度。)
よって、将来のコミュニケーションツールとしては中国語の方が需要が増えているようです。


今日も、気づくと三時間ほど本屋で次から次へと本を探していて、数冊買ってきました。
明日以降は大学院へ行って、「お休み中」の間の雑務と、論文執筆の準備などをする予定。
今日の一日休暇で完全にリフレッシュできましたので、明日からまた頑張ります!

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<一時帰国前に立ち寄った上海の七宝(チィバオ)の風景。日曜ということで観光客が大勢いました。>

今朝、安徽省阜陽市を出て、今は上海にいます。
阜陽から上海まで汽車(火車)で約10時間、しかし、飛行機なら1時間弱!

明日は浦東空港を午後の便で出て、日本へ一時帰国です。
毎回、休暇中も日本へ帰らずに中国にいたほうが経済的にいいと思うのですが仕方ありません。
仮に中国にいて、時間があったとしても、文献等の不足で研究は進みませんから。

それに日本へ帰り、思い切り環境を変えると、それまでの仕事気分から研究気分へとチェンジできます。
ということで、今回も日本で一大学院生として活動してきたいと思っています。



今日は上海についた後、荷物を滞在先のホテルに預け、七宝へ行ってきました。
これは中国の古い街並みが残り、その街並みを活かして老街が形成されています。
その老街に食べ物屋やお土産屋が立ち並び、独特の雰囲気を醸し出しています。

要は、七宝は上海の観光スポットの一つです。
写真をみてもお分かりのように、水路と老街が共生しているところでした。


その中で入った美術品を売る店は特に印象に残りました。
というのも、通常は店員が、

「ねえ、お客さん!買って、買って!!」

の雰囲気が全開で、何だかこっちは気後れするのですが、ここの店員は違いました。
まず私に言ったポツリと言った一言は、

「あなたの持っている紙袋の絵柄は変わっていますね。その絵はすごくきれいね・・・」

でした。

客が金を持っているかより、持っているたわいもない紙袋のデザイン(水彩画で書かれた花)に目がいくとは・・・
その瞬間に直観で、

「この人は商売で美術品を売っているというより、芸術自体に関心がある人だ。こういう人は無理に商品を客に勧めたりはしない。」

と感じました。
そこで、店内の飾られた美術品の中で興味をもったものについて質問をしてみました。
すると、凄く嬉しそうな顔をして彼女の説明が始まりました。
(ただ、説明は私には聞き取れず、一緒にいた卒業生のT君が訳してくれました)

そのうち彼女は自分が美術を勉強していて、これまで作った作品の写真を見せてくれました。
そのデザインは、伝統的な中国風というより、現代の中国アートといった雰囲気で斬新でした。
何でもアメリカの知人から影響を受けて、それらの作品を作ったそうです。
(残念ながら、それらはすべて完売した後でした。)


話ながら、徐々に彼女も熱が入ってきて、店の奥に招かれ、そこの椅子にかけながら話を聞くことに。


しかし、私は自分が知らないことは基本的に何でも吸収しておきたいタイプです。
ですから、興味がなさそうなT君に無理に訳させながら、どんどん質問をしてしまいました(苦笑)

結果的に、今日だけで中国の芸術に対する印象が随分と変わりました。
特に、これまで有していた伝統的な中国の芸術のイメージでなく、現在中国アートの発展を知りました。


建築(特に意匠)の発展と芸術のそれは共通するところがあり、私の研究とも無関係ではありません。
ですから、その時間はとてもわくわくし、何より勉強になりました。

本当にあっという間でした。

そんな私の様子をみて彼女は、

「あなたも芸術に関心があるのね。あなたをみれば、それがよくわかるわ。」

と言っていました。
かなり長い時間話したのに、一度も美術品を私に勧めてこないのも気にいりました。


だからではないのですが、母に買ってあげたいとおもっていた掛け軸を買いました。
値段は秘密・・・・。(でも、通常よりはかなり安い値段にしてくれました。)


何だか、彼女が芸術を純粋に愛していて、それに没頭している様子が素敵でした。
そんな様子は学者が自分の研究に没頭するのと、どこか似ている感じがします。
だからこそ、私の中では非常に印象に残った中国人との出会いでした。


一つのことに没頭し、それだけを見つめている人って完璧ではないけど、なんか魅力的です。
そんなことを今日はつくづくと感じました。


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