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20世紀最後の暴君が絶対王者を破った。K−1ワールドGP開幕戦は27日、ソウル・オリンピック第1体育館で行われ、ピーター・アーツ(37=オランダ)は、4連覇を狙うセーム・シュルト(34=オランダ)を判定で破って8強入りを果たし、決勝戦ではバダ・ハリ(23=モロッコ)と対戦する。脳腫瘍(しゅよう)の手術から復帰した崔洪万(チェ・ホンマン、27=韓国)はバダ・ハリからダウンを奪いながらも3R終了時、棄権してTKO負け。武蔵(35=正道会館)、沢屋敷純一(24=チームドラゴン)は、それぞれ判定負けした。決勝戦は12月6日に横浜アリーナで行われる。
3度の世界王者に輝いた、20世紀最後の暴君の異名は生きていた。アーツは絶対王者のシュルトに果敢に攻め込んだ。左フックに右ストレートと2メートル12の王者の顔が苦痛にゆがむ。2RにはKOまであと一歩のところまで追い込んだ。判定は2―0と微妙だったものの、勝った瞬間、両手を広げて大喜び。1万5729人の満員の館内からは大声援が響き渡った。
報道陣を前に満面の笑みで登場したアーツは「勝ててうれしい。熱い試合ができたし、シュルト相手にしっかり準備ができた。スキを見せたら終わりですからね」と得意げに話した。
自ら名乗りを上げたシュルト戦。負けるわけにはいかなかった。ジムワークに加えて、時差を考えて2週間前から韓国入り。さらに秘策として体の大きい相手に距離を取って、スピードを生かして一気に攻める戦法を反復。万全の準備と作戦が見事にはまり、勝利を呼び込んだ。
試合後、準々決勝の抽選会が行われ、アーツの相手は崔洪万を破ったバダ・ハリと決まった。「若いしイキがいい。コーチたちと話したがあいつならいい試合ができると思う」と話した。
谷川貞治イベントプロデューサー(47)は「アーツは凄い。本当にシュルトを倒してしまうし、これで誰が優勝するか楽しみですね。アーツもチャンスはある」とアーツの4度目のVに期待を寄せた。「チャンスだから狙っていく」とアーツ。復活した20世紀の最後の暴君は、4度目の優勝にピタリと照準を定めた。
FEG
「K-1 WORLD GP 2008 IN SEOUL FINAL16」
2008年9月27日(土)韓国ソウル・オリンピック第一体育館
開場15:30 開始17:00
観衆=15,729人(満員)
<全試合結果>
▼メインイベント(第8試合) FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ/昨年準優勝)
判定2−0 ※30−29、30−29、30−30
●セーム・シュルト(オランダ/正道会館/昨年優勝)
▼セミファイナル(第7試合) FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム/昨年ベスト8)
TKO 延長1R0分00秒 ※タオル投入
●チェ・ホンマン(韓国/フリー/昨年ベスト8)
▼第6試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館/JAPAN GP優勝者)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−28
●武蔵(正道会館/推薦)
▼第5試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム・ボンヤスキー/昨年第3位)
判定2−0 ※30−29、30−30、30−29
●ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/チーム・ミスターパーフェクト/推薦)
▼第4試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○エロール・ジマーマン(オランダ/ゴールデン・グローリー/EUROPE GP優勝者)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−26
●グラウベ・フェイトーザ(ブラジル/極真会館/昨年ベスト8)
▼第3試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル/USA GP優勝者)
延長判定3−0 ※三者とも10−9
●レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー/推薦)
▼第2試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X team Team/昨年第3位)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−28
●澤屋敷純一(チームドラゴン/昨年ベスト8)
▼第1試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長2R
○ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー/ASIA GP王者)
KO 2R2分30秒
●ハリッド“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデン・グローリー/推薦)
▼オープニングファイト第3試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○ランディ・キム(韓国/フリー)
KO 2R1分11秒
●パク・ヨンス(韓国/KHAN)
▼オープニングファイト第2試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○ザビッド・サメドフ(ベラルーシ/チヌック)
判定3-0 ※30−28、30−28、30−29
●ファビアーノ・ダ・シルバ(ブラジル/極真会館)
▼オープニングファイト第1試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○前田慶次郎(チームドラゴン)
KO 3R1分43秒 ※右ローキック
●ソン・ミンホ(韓国/KHAN)
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