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階級の壁を超え、快進撃を続ける“アジアの英雄”マニー・パッキャオが史上2人目となる6階級制覇に挑んだ、「WBC世界スーパー・ウェルター級王座決定戦」が現地時間13日、米国アーリントン カウボーイズ・スタジアムで行われた。
対戦相手は激闘系ファイターで“ティファナの竜巻”の異名を取るアントニオ・マルガリート。3度の世界王座戴冠を誇り、パッキャオの豊富な戦績においても、スタミナ・タフネス・圧力は過去最高といってよい相手だ。
前日計量はパッキャオ65.59キロ、マルガリート68.04キロでクリアしたが、マルガリートは当日大幅に体重をリカバーしており、両者の伝えられた体重差は約7.7キロ。身長も169センチのパッキャオに対し、マルガリートは180センチ、リーチ差も13センチ(パッキャオ170センチ、マルガリート183センチ)と、リングで向き合った両者には数値以上の体格差が感じられる。
しかし、それに臆することなく、体格差をものともせず戦いを進めていけるのがパッキャオのパッキャオたる所以。
初回から右ジャブで距離を保ち、矢のような左ストレートをマルガリートの顔とボディに打ち分ける。フットワークも止めず、上下にパンチを散らして翻弄(ほんろう)すると、大きな体を生かして強引に圧力を掛けてきたマルガリートに、突き刺すような左ボディストレート。マルガリートを「くの字」にしたこの一撃(4ラウンド)で、パッキャオは試合の流れを明確なものとする。
マルガリートを失速に追い込み、目も腫らせるなど一方的な展開にしていたパッキャオだが、歴戦の雄マルガリートは6ラウンド、左ボディを打ち込むとパッキャオの足を止め、反撃の糸口を得る。
ここから再び圧力を増し前に出たマルガリートだが、パッキャオはジャブを突いてはフットワークで離れるスタイルに素早く戦法をチェンジ。マルガリートの圧力をさばくと、前に来る動きに合わせた右フックでタフなマルガリートをフラつかせ(10ラウンド)、11ラウンドには目の負傷もありレフェリーストップ寸前にまで追い込む。
結局危ない場面があったものの、戦況に合わせた的確な戦略・ファイトスタイルの変更を行ったパッキャオが、120−108、118−110、119−109の3−0で大差判定勝ち。オスカー・デ・ラ・ホーヤに次ぎ史上2人目となる、6階級制覇を成し遂げた。
試合後のインタビューでは、もう一人のスーパーチャンプ、フロイド・メイウェザーとの対戦を尋ねられたパッキャオだが、「もし実現すればいいですし、しなくてもいいです。私はこれまでもいい試合をしてきましたし、実現すればしたでいいです」と答え、特に執着はない様子だった。
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