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<アジア大会:卓球>◇18日◇中国・広州
卓球の福原愛(22=ANA)が、日本女子史上6人目の個人全3種目でのメダル獲得の快挙を達成した。石川佳純(17)とのダブルスと、シングルスで4強進出を決めて銅メダル以上を確定させた。すでにメダルが確定していた混合ダブルスは準決勝で惜敗し、銅メダルが決まった。1日6試合の激闘で、通算8個のメダルラッシュとなった日本勢をけん引した。
福原の記憶は完全に飛んでいた。「今日はダブルス、シングルスの4決(準々決勝)をやって…あれ? ミックス(混合)の4決って今朝やりましたよね? やってない? はぁ〜もうダメだ〜」。
混合ダブルス準々決勝は前日の出来事。午前10時45分のシングルス2回戦に始まり、混合ダブルス準決勝が終わった時には時計の針は午後10時を指していた。1日6試合の経験は全日本選手権ぐらい。完全燃焼して、44年ぶりの快挙となる日本女子史上6人目の個人全3種目でのメダル獲得の快挙を達成した。
この日は感覚が研ぎ澄まされていた。シングルス準々決勝は団体戦で敗れたワン・ユエグ(シンガポール)。終盤に相手の打球がネットに当たってサイドに落ちそうになったが、驚異的な反応で返してラリーを制した。このプレーには中国人観客も大歓声。反日感情の高まりがあり、今大会はどの競技でも日本人選手に対しての反応は冷たい。だが中国リーグで地元広州のチームに所属していた福原が小さな奇跡を起こした。「広州の方に声援を頂いた。中国語で『愛ちゃん、頑張れ』と言ってくれました」と喜んだ。
エースで起用された団体戦は不振を極めたが、ダブルスでつかんだ。準々決勝の相手は韓国人ペアで苦手のカットマン。2月のカタール・オープンでストレート負けを喫した。回転に対応できずに返球を暴発させ「観客や選手に笑われた。あんな恥ずかしい試合をしたことがない」と言うほど恥をかいた。だがこの日は村上監督、石川と入念に対策を考案。強打ではなく、前にボールを落として相手を前進させる緩急をつけた秘策が的中し、3−1で撃破した。
13歳で団体銅メダルを獲得した02年大会から8年。「ここまで来たら勢いに乗って、中国を倒したい」。シングルス、ダブルスで輝きを増したメダルを狙う。
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