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【広州・百留康隆】広州アジア大会は第9日の20日、卓球は男子シングルスで水谷隼(明大)、女子シングルスで福原愛(ANA)はともに銅メダルだった。
◇終盤に得点伸びず
福原は勝利まであと3ポイントと、前回覇者の郭躍(中国)を追い詰めた。最終第7ゲームは8−6とリード。それまでは感情を内に秘めて淡々とプレーしてきたが、勝利を目前に「サアー」と気合の声も飛び出した。しかし、力みからかスマッシュはオーバー。最後は強打、サーブの返球が3本連続でネットにかかった。5連続ポイントを許して金星を逃した福原は両手を腰にあて、うつむいた。
球が台上で弾んだ瞬間に打ち返すテンポの速さで先手を奪い、コースを狙い過ぎずにラリーでミスを誘う。郭躍に過去3勝した内容と同様、この日は「福原の試合」だった。
だが、ゲームカウント3−1と勝利が現実味を帯びて以降、終盤に得点が伸びなくなった。第6、第7ゲームは8−6から逆転負け。村上恭和・女子監督は「8点を過ぎると相手はミスをしない。逆にこっちは焦ってミス。(ミスを誘うタイプの)『福原の試合』から脱皮し、最後は打って点を取らないと勝てない」と表情を曇らせた。福原も「リードした時点で、どう思い切って攻めていくか」と課題は理解している。
今大会はダブルス、混合ダブルスでも銅メダルを獲得。「ほっとしています」とほおを緩めたが、「でも、やっぱり欲が出ますね」と笑顔の奥に本音もチラリ。届きそうで届かない3点の重み。中国勢に勝ちきれないもどかしさが漂った。
○…男子シングルス準決勝で、水谷は第1ゲームを接戦の末に落とすと、「何をしているか分からなくなった」と自分を見失った。前回優勝の王皓に自在に攻められ、ストレート負け。後味の悪い試合となったが、今大会は男子シングルスで宮崎義仁・男子監督以来24年ぶりの銅メダル獲得と着実に成長している。打倒・中国の道は険しいが、水谷は「もっと強打やロングサーブを使って攻めるスタイルに変えた方がいいかもしれない」と模索していた。
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