薔薇好きパパの気まぐれ日記

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陸上の国際競技会は14日、ベルギーのルーバンで行われ、男子1500メートルで上野裕一郎(エスビー食品)が3分39秒52の自己ベストで5位に入った。同3000メートルは矢沢曜(早大)が7分57秒62で7位、高橋優太(エスビー食品)が8分0秒21で11位だった。

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スタンド、記者席からも、緊張感が漂ってくる。

 準々決勝だという気がまるでしなかった。

 興南vs.聖光学院の試合は、それこそ事実上の決勝戦というべき緊張感に包まれていた。それほど、両校のこれまでの戦いぶりが素晴らしかったのだ。

 興南は投手・島袋洋奨を中心にしながら、それでいて攻撃力もある。守備もこれまで無失策。我喜屋優監督の指示を待つまでもなく、それぞれの選手がゲームをコントロールできるという試合巧者ぶりは他を寄せ付けない。

 一方の聖光学院は、広陵、履正社、天理のいた最激戦区を勝ち抜いてきたという実績がある。エースの歳内宏明はスプリットを巧み使い分ける投球術で、相手打線をほんろうする。基本に忠実なバッティング、2試合無失策の守備力や走力も、出場チームの中で特に目を引いたチームだ。

 その両校が早くも準々決勝でぶつかる。もったいないといえばそうなのだが、両校が元気なうちに対決するというのも、また面白いともいえた。

優勝候補の対戦というよりも、エース対決の方が重要。
 個人的には違う側面からこの試合を注目していた。優勝候補同士という試合の中にある、興南のエース島袋と聖光学院のエース歳内の投げ合いを楽しみにしていたのだ。試合前、我喜屋監督は面白いことを口にしていた。

「島袋は連投になりますが、夏はそういうこともあると、沖縄にいるころからその練習をしてきた。今日からの試合は、島袋が過去の甲子園の“怪物”たちの仲間入りできるかどうかのチャレンジ。それが始まるんです。1回表の精神力が大事になってくる」

 桑田真澄、松坂大輔、田中将大、斎藤佑樹……幾多の怪物を生み出した夏の甲子園。

 島袋が彼らのように怪物投手といわれるための試練が、今、そこに待ち受けている。我喜屋監督の指摘は的を射ている。

 だが同時に、こうも思ったのだ。それは島袋だけではないのではないか、と。2年生ながらエースナンバーをつける歳内にとっても、この試合は運命的な試合になるのではないか。

 歳内は兵庫県出身の野球留学選手。奇しくも、田中将大の後輩に当たる宝塚ボーイズの出身である。試合前に彼の話を聞くと「気持ちだけは負けない。ヒットを打たれるのは覚悟して、点をやらなければいい」と、それこそ田中将大が高校時代に心掛けていたようなことを言い放ったのだ。

 島袋は試練を乗り越えられるのか。歳内は島袋を前にどんなピッチングを見せるのか。そこが注目だった。

初回を無難に抑えた両エースにやがて変化が……。
 1回表、先に島袋がマウンドに上がる。

 すべてストレートで押す強気のピッチングで、二者連続三振を含む三者凡退で好スタートを切った。我喜屋監督が試合前に話した「1回表の精神力」を見せつけての快投劇である。

「島袋君を攻略するための対策をしてきた」と意気込んでいた聖光学院・斎藤智也監督も、「1回表の島袋君を見た時はさすがだと思った」という。

 1回裏、歳内は先頭打者に右翼前安打を打たれるも、無得点に抑える。両者初回は無難に立ち上がった。

 2回表に試合が動いた。

 聖光学院が島袋のストレートを狙い打つ。先頭の4番・遠藤雅が左翼二塁打で出塁し、犠打で三進後、斎藤英、星の連続適時二塁打で2点。2死後、歳内にも適時打が出て計3点を奪った。

 見事な先制攻撃である。星が打ったのは変化球だったが、ピンチになればなるほどストレートを多投する島袋を上手く攻めての3点先取である。

大会12日目にして初めて味わうベストゲーム。
 興南も負けていない。

 その裏、歳内のスプリットを狙い打ち。先頭の5番・銘苅が中前安打で出塁すると、犠打で二進後、7番・伊礼が適時三塁打。8番・島袋が犠牲フライを放ち1点差とした。なおも9番・大城が中前安打で出塁、盗塁を決めるなど、この回での同点にこそならなかったが、試合の主導権を奪い返したのだ。そして、3回裏には慶田城、真栄平、銘苅の安打で同点とした。

 なんと、水準の高い試合だろう。

 注目した両投手が打たれたとはいえ、大会12日目にして初めて味わうベストゲームといえた。

 そして、4回。この表・裏の攻撃で両チームの明暗がくっきり分かれた。

 4回表、前の回から変化球を多投し始めた島袋が聖光学院の攻撃を三者凡退で斬る。

 一方、4回裏1死から聖光学院守備陣にミス。セカンド後方に上がった飛球を二塁手の山口が落としてしまう。犠打で二進を許した後、1番・国吉大陸の左翼前安打で2死・1、3塁。2番・慶田城のカウントは2−2となるが、変化球を狙い打たれていた歳内はここでストレート勝負にでる。インコースへのベストボールだった。

 判定は「ボール」。そして、次の球。やや高く入ったボールは、慶田城のバットの芯で捉えられ走者一掃となった。

 歳内はここで、マウンドを降りた。

 島袋は、以降も変化球とストレートをミックスさせる巧みな投球術で、聖光打線に反撃の隙を与えなかった。8回裏に味方打線が爆発し、島袋は9回表から右翼手に回った。

 興南が10−3で勝った。

 島袋の勝利だった。

島袋の“怪物”ぶりが歳内の来年の成長を約束する。
 我喜屋監督は島袋について、こう評価した。

「試合前に言った通りのことを実行してくれた。よくやってくれました。ただ、これで乗り越えたわけではない。悪い反省ではなくて、省みるという意味の反省をして、次に生かしてほしい」

 勝った島袋は、まだこの舞台での戦いが続く。それは“怪物”への道のりでもある。

 一方の負けた歳内だが、負けたからといって彼の戦いが終わったわけではない。まだ2年生なのだ。島袋と戦えたこと、あの1球で試合が決まってしまったことをどう生かすか。

 目を赤らめながらインタビューの壇上に上がって来た歳内は気丈に試合を振り返っていた。

「(爪を割っていたという指摘があったが)それは関係ないです。コンディションはここまできたら、みんな同じです。興南はさすがセンバツを優勝したチームだなと思いました。(島袋については)結構、こっちも安打を打っているのに点が入らない。そこがすごいなと思いました。精神的にも能力的にも通用しなかったので、成長して帰ってきたい。ボールの判定は審判がボールと言えば、ボールです。自分が甘かった」

 好投手はよく「1球に泣く」というが、島袋との対決ではまさに1球で泣くこととなった歳内。「この1球」にどこまで己を高めてこられるのか。「来年は旗を取るくらいの気持ちでやってほしい」とは斎藤監督の弁である。

 勝った島袋のこれからの戦い。

 負けた歳内の次の1年の戦い。

 大きな意味を持った試合だった。

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