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ロンドン五輪代表選考会を兼ねる、びわ湖毎日マラソン(大津市皇子山陸上競技場発着=42・195キロ)は4日に号砲が鳴る。今年の箱根駅伝2区(23・2キロ)区間賞の出岐雄大(21)=青学大=は2日、東京・町田市内で最終調整し現地入り。“花の2区”を制し、直後にマラソンに挑む選手は、03年びわ湖の藤原正和(中大=現ホンダ)以来。藤原が持つ2時間8分12秒の初マラソン日本記録を更新すれば、五輪代表に近づく。
現役学生最強の“長距離砲”が、ベールを脱ぐ。出岐は町田市内で約1時間の最終調整。雨の降る中、ジョギングで足を慣らした。「状態は悪くない。結果を気にせず、自分の走りができたら」と意欲を語った。
難敵を破ってきた。昨年10月の出雲駅伝では、1区(8キロ)で東洋大の柏原竜二(4年)を上回る区間4位。続く11月の全日本大学駅伝2区(13・2キロ)では早大のエース大迫傑(2年)を、箱根駅伝2区では東海大の村沢明伸(3年)を抜き去り、区間賞を獲得した。スピードでは劣るものの「常に勝負を意識している」というレース後半の粘りと、相手を問わず勝ち抜く強さは“公務員ランナー”川内優輝(24)=埼玉県庁=に似ている。
五輪代表が確実な“速すぎる無職”藤原新(30)=東京陸協=と同じ長崎県出身。レース前にカステラを食べるのも同じ。テレビ観戦で刺激され「いつか一緒に走りたい」と夢を描く。
箱根駅伝の前に痛めた右かかとを心配する原晋監督(44)にびわ湖の欠場を勧められたが、「マラソンで五輪に出るのが競技人生最大の目標」と申込用紙を見せて直談判。「五輪の選考会なので絶対に出たい」と説き伏せた。30キロ以上は経験がないが、2月は約700キロを走り込み、手応えもある。
初マラソンのタイムでは、03年箱根2区区間賞を獲得した藤原正和が同年のびわ湖で記録した2時間8分12秒が最高。これは、すべての選考レースで東京マラソンの藤原新に次ぐタイムに相当し、出岐がこの記録を超えれば五輪代表に近づく。「意識せず、気持ちの中で勝負できたら」。ゼッケンナンバー357番。後方のスタートから、大逆転で五輪切符を手にする。
◆出岐雄大(でき・たけひろ)1990年4月12日、長崎市生まれ。21歳。青学大社会情報学部3年。長崎北陽台高1年の冬に、サッカーから陸上に転向。09年に青学大に入学。箱根駅伝は1年が1区9位、2年が2区4位、3年が2区1位。1万メートルの自己ベストは29分2秒10。159センチ、54キロ。家族は両親と弟。
◆箱根ランナーが多数参戦 今回のびわ湖は、出岐を含めて今年の箱根駅伝に出場した3年生5人が参戦する。通常は卒業式を控えた4年生の“記念出場”が多い。出岐や平賀ら、トラックや駅伝で実績のある実力者がそろい、近い将来のマラソン代表を意識しての出場となった。
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