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−−IAEA(国際原子力機関)が福島県飯舘村に放射性物質の濃度調査に入って、IAEAの基準だと、避難の値を超えていて、避難勧告を出すよう日本政府に伝えたということだが、どう対応するか
「IAEAの土壌調査の中に、IAEAの基準の一つを超過するものがあったという報告と、その状況を踏まえて状況を慎重に把握するよう助言があったということだ。当該周辺含めて、この間、大気中の放射線量についての継続的なモニタリングも行ってきているので、今回の土壌についてのIAEAのモニタリングの結果も踏まえながら、さらに精緻(せいち)なモニタリングを行っていかなければならないと考えている」
「なお、この土壌の放射線量が基準値を超えているということについては、長期間、そうした土壌の地域にいると蓄積で健康被害の可能性が生じるという性質のものなので、大気中の放射線量、周辺地域、継続してモニタリングを行っている。今の時点で健康被害の可能性というよりも、こうした状況が継続する、長期にわたるという場合の可能性について、しっかりと把握をして対処していかなければならない。そういう性質のものと認識している」
−−現時点で、避難地域を拡大する考えはないと
「直ちにそういったことではない性質のものだと思っているが、当然、土壌の放射線値が高いということは、長期的には影響を与える、蓄積をしていけば可能性があるので、さらにしっかりとモニタリングを行って、必要なのがあれば、対応して参りたいと思っている」
【土壌調査、海水調査】
−−農林水産省が周辺の土壌調査をやると発表した。一方で海水汚染の影響調査についてはどうか
「これについても、放水口のところで高い数値が出ているわけだから、海水で拡散されると、薄まるということは想定されるにしても、万が一にも影響が出るようなことがあってはいけないと思うので、しっかりと、より広い地域でのモニタリングを強化してまいりたいということで、これはすでに指示をしているところだ」
−−土壌の放射能汚染だが、長期的には除染で対応できるのか
「いや、まずは、それが人体に影響を及ぼすような可能性のある、長期間になれば、あるいはなりそうであれば、待避などを検討しなければならないと思っている。それについては大気中の放射線量のモニタリングも含めて、万全を期して、そういった必要が生じたときに、タイミングが遅れるということがないように万全を期して参りたいというのが現状だ」
【IAEA調査】
−−飯舘村は原発から40キロ程度離れているが、土壌で長期間、健康被害がありそうな場所はどの程度あるか
「繰り返しになるが、現状ではそういった状況ではないということだ。それから、例えば土壌の放射線量が多くても、半減期の短い放射性ヨウ素などの場合と、長いもので、当分、土壌の放射線量が変わらないというものの場合とでは違ってくる。こういったことは原子力安全委員会をはじめとして、専門家の皆さんに分析をしていただいて、健康被害の可能性があれば、必要な措置をとらなければならないということで、慎重に分析をしていただいているという状況だ」
「これについては、できるだけ今、広範な地域で、一番、量的にできるのが大気中の放射線量のモニタリングで、これについては周辺地域も、それから逆に20キロ圏内地域も、両面において、できるだけ広範に詳細に行っているところだ。さらに長期的な影響ということでの土壌の調査ということも、これもできるだけ場所を増やして、しっかりと把握をして参りたいということは、この間、鋭意進めているところだ」
−−長期的には影響を与えると。長期的とはどのくらいの期間を指すのか
「まさに、それぞれの放射線量の数字が出ているわけだが、そこに含まれている放射性物質の、まあ主に半減期の長い、短いということがある。それから、それがその後、増えているのか。新たに例えば、土壌に降っている状況なのか、それともかつて降っていたものが、例えば放射性ヨウ素であれば、半減期が短いから減っている状況なのか。そうしたことによって、その影響がどの程度の期間及ぶのか、長く及ぶのか、それとも短いものなのか。そういったことを含めて、きちっと分析をして、そして万が一にも安全性の観点から必要な措置が遅れることのないように、専門的な分析と調査を進めていただいていると。こういうことだ」
−−既にこれまでの間で、長期にわたっているという認識はないか
「それも含めてこの間、放射線量のモニタリングがされている地域、それからどの程度の確からしさがあるかは別にしても、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)による分析などに基づき、専門家の皆さんに、長期間そこにいることによる放射線の影響の可能性については、分析をし続けている。さまざまな判断を専門家の皆さんにあおいでいる状況だ」
【圧力容器】
−−圧力容器の損傷について。専門家からは、周辺に漏れた水から高濃度の放射線物質を含んでいるので、圧力容器の制御棒の差し込み部分が損傷していて水が漏れているとの指摘があるが
「燃料棒に由来する放射性物質を含んだ高濃度の水がタービン建屋に出ているのということなので、何らかの形で水が出ているのは間違いないが、その部分がどこなのか、について現時点で特定できているとか、どの可能性が有力であるというような情報はまだいただいていない。現場においてなかなか困難だとは思うが、直接、間接、さまざまな状況を分析して、できるだけ特定してほしいとお願いしている」
−−圧力容器の密閉性は100%という現状ではないという認識はあるか
「それは当然、燃料棒に由来する放射性物資が出ているわけだから、残念ながらそれは間違いない」
【再臨界の可能性】
−−IAEAの昨日の会見で、再臨界の可能性を指摘する声が出たが、政府の認識を
「IAEAのブリーフでも、もちろん、こういった状況だから、あらゆる可能性を想定して日本政府としても、特に良くないことが起きないようにやっている。あらゆる事象について可能性を否定できない。そういったことは共有しているが、同時にそうした事態が生じている明確な証拠があるわけでないとおっしゃっていただいている。また、原子炉が爆発するようなことはないことは強調したいということもおっしゃっている。その意味では認識に大きなズレはない」
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