|
「折り句」と「沓冠」
先日、仮名手本忠臣蔵の記事の中で、
いろはにほへと
ちりぬるをわが
よたれそつねな
らむうゐのおく
やまけふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
で、各行の最後の文字をつなげると。
「とが なくて しす。咎無くて死す」
この部分、コメント欄で、面白い遣り取りが出来ました。\(^O^)/
それで少し「折り句」と「沓冠歌」を見ていきましょう。
まず有名な伊勢物語の「折り句」を見ていきましょう。伊勢物語 九段
ある人が杜若と言う5文字を、和哥の頭に据えて折り句を詠めと言ったので、詠みました。
衣を長く着ていると褄(つま)がなれてしまうが―馴れ親しんで来た妻が都にいるので、
遥々と来たこの旅をしみじみと思うことである。
「かきつはた」が「折り句」で、見事に読み込まれていましたね。
ちなみに業平の時代は、「かきつはた」で、「かきつばた」と濁りませんでした。
次ぎに、コメント欄に・・・
夜も涼し
寝覚めの仮庵(かりほ)
手枕(たまくら)も
真袖(まそで)も秋に
隔てなき風
と、ありました。これを一部仮名にすると・・・。
よもすずし
ねざめのかりほ
た枕も
ま袖も秋に
へだてなきかぜ
あたまをタテに読むと、「よねたまえ・米給へ」
尻を下から上に読むと、「ぜにもほし・銭も欲し」
二つの隠れた情報が出て来ました。
こうした哥を、「沓冠・くつ かぶり」と言います。
沓は靴、冠は頭にかぶるモノ。
つまり上と下に別の意味の情報が隠れていると言うことです。
返歌は、
よるもうし
ねたくわがせこ
はてはこず
なほざりにだに
しばしとひませ
あたまをタテに読むと、「よねはなし・米は無し」
尻を下から上に読むと、「ぜにすこし・銭少し」
こんな遣り取りがあったんですね。お金を少し送りました。m(__)m アリガトォ
では、原文を見てみましょう。(続草庵集より)
あの「徒然草の筆者・兼好法師」が、「頓阿・とんあ」さんに、
お米とお金を無心している歌です。
こうした哥の遣り取りでは、何故か「雅」な借金のおねだりですね。∈^0^∋
さらにコメント欄には、「あはせたきものすこし」と出て来ました。
すごいですね〜〜ハイレベルです。栄花物語に行きます。
意味は村上天皇さまの哥の中に沓冠で、「あはせたきものすこし」
「合わせ焚き物(調合したお香)を少し下さいな」と沓冠歌で謎かけをいたしました。
かたがたは、何だろう??と思っていたところ、
廣幡(ひろはた)の御息所は、「焚き物をぞまいらせ給たりける。」とあります。
にんまり・・・「お互いにやるな〜〜」って感じ。\(^O^)/
廣幡の御息所、お持ち帰りですね。
頓阿さん、折り句が得意だったみたいで、たくさん残ってます。(続草庵集より)
たまつはき
たかさこの−まつやともなる−つるかめの−はるけきちよを−きみかよにして
みきはまけ(右は負け)
みむろやま−ききのこすゑの−はつしくれ−まつをのこして−けふやそむらむ
かちはみき(勝ちは右)
ふけぬるか−やたののあさち−わけゆけは−あきかせさむみ−つきそさやけき
ちとまうす
ちとりなく−としまかいその−まつかせに−うらさひしくも−すめるつきかな
おなしほと
おもひあれは−なみたのつゆに−しをれきて−ほさぬたもとを−とふひともなし
ふちはかま
ふりいてむ−ちしほもしるく−はつもみち−からくれなゐに−またきみえつつ
なとやひさしくとはぬ(注意して見てください)
なほちれと−やまかせかよひ−さそふらし−くもはのこれと−はなそとまらぬ
よふけつき
よしやわか−ふりぬれはまた−けにそいとふ−つねにこひしき−きみかきまさぬ
ちょっと難しかったかも知れませんが、
コメント欄にも「宝物」がいっぱい有ります。
ありがとう。
|
古典文学
[ リスト ]






あからさまでは なく こんなに 品良く、教養に 溢れて やり取り されているのは すばらしいですね!?
趣が 有りますね(⌒‐⌒)
ふつうじゃ なかなか、出来ないですね!?
2013/12/16(月) 午後 11:17 [ めろんぱんなのちょっとええ? ]
メロンちゃん、こんばんは〜〜。
中居君にオンブされていた女性がいましたね。
あれは、いけませぬ。
品が無いね。女性の方が・・・。
中居君はやさしいね。
2013/12/16(月) 午後 11:20
こんばんは。
卒業新聞に卒業生が一言ずつ書くコーナーがあったのですが、我がクラスでは、いつも生徒のコメントの頭を繋げると和歌+αになるようにしていました。
一種の折句です。たとえば・・・
「き・の・ふ・と・い・ひ・け・ふ・と・く・ら・し・て・あ・す・か・が・は・な・が・れ・て・は・や・き・つ・き・ひ・な・り・け・り・き・の・つ・ら・ゆ・き・さ・み・し・い・せ・つ・ぞ・く・り」この文字のカードをクジで引いて、その文字で始まる一言をこの順で並べるのです。
最後のは助動詞「り」の接続です。
サ未四已接続り。
ナイスぽっちん。
2013/12/16(月) 午後 11:38 [ sofashiroihana ]
sofashiroihanaさん、こんばんは〜〜。
なるほどね〜、クラスで連帯感がでますね。
「さ・み・し・い」で接続・・
難しくて覚えきれません。
2013/12/17(火) 午前 0:39
おはよう師匠
神様は天に宝をつめと仰いました
見える偽善ではなく
人に隠れた見えないところで、困っている人に助けを与えよと
クリスマスは、 そのように実践します
咎なくて死す
イエスさまのようです
ぐちゃぐちゃの気持ちに
信じたことをせよ!と師匠のことばが
道を与えてくれました
明日の法事のご香典を別の使い途に
変更いたします
ありがとう
やっぱり わたしの師匠です
2013/12/17(火) 午前 7:35
おはようございます。
昔の文学は、かなり頭を使う高度なものだったのですね。
言葉遊びも、なかなかに奥の深いものです。
2013/12/17(火) 午前 8:03 [ A ]
高校で、よい先生に恵まれ、古典がとても好きになりました
毎日のように図書室で読みあさっていたことを、懐かしく思い出しました
現代社会人たるもの、グローバルに外国語を学ぶことは大切だと思いますが、自国の文化や文学にも、もう少し意識を向けたいものです
2013/12/17(火) 午前 10:00 [ つゆ草 ]
ろあちん、おはよう。
人に惑わされないで、自分の生き方を大切に。
怒ったりすると自分が傷付きます。
きっと高見から見ていてくださるお方がいますよ。
不公平はありません。
栄え繁栄している者も、貧しい者も同じ裁きの前にいます。
2013/12/17(火) 午前 10:59
りむ2号さん、おはようございます。
技巧ではありますが、古典の楽しさですね。
紹介できてうれしいです。
2013/12/17(火) 午前 11:01
つゆ草さん、ありがとう。
おかげで記事が一つ出来ました。
英語が話せても、日本のことを話せないでは悲しいですね。
文化歴史、ちゃんと話せるといいですね。
必要とあらば、日本を弁護し論破できる日本人がたくさん出て欲しい。
良い先生と出会いましたね。
私は古典の授業の記憶がまったくありません。(笑)
2013/12/17(火) 午前 11:06
こんにちは。
勉強になりました。
杜若と忠臣蔵しか知りませんでした。
2013/12/17(火) 午後 4:53 [ 栗の木童子 ]
栗の木童子さん、こんばんは〜〜。
これだけの内容、コメント欄だけでひっそりとしまっておいてはもったいない。
ぜひ詳しく経緯と説明を残したいと思った次第です。
知るは、楽しいですね。
2013/12/17(火) 午後 5:40
こんばんは。
楽しいブログでした。
折句は、川柳会でもやったことがありまして、
かなり頭をひねったことがあります。
折句でのやりとり・・・川柳の世界にも通じるユーモアが感じられました。何事も、ちょっとしたユーモア、ウイットが、生活に潤いを与えますね。師匠、お大事に・・・・。かつら
2013/12/17(火) 午後 9:25 [ 桂 黒猫 ]