女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)〈 〉は原文にあったルビです。
( )とスペースはyoshyが入れました。
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 上
20段(周防内侍と藤原忠家のおふざけの事)
すわうのないし まくらをがな と忍びやかに
いふをきゝて 大なごんたゞいゑ これをま
くらにとて かひなをみすの下よりさし
入て侍りければ よめる
せんざいしうに すわうのないし
春の夜の ゆめばかりなる 手枕に
かひなくたゝん なこそおしけれ
と いひいだし侍りければ 返しに
大なごん忠家
ちぎりありて 春の夜ふかき 手枕を
いかゞかひなき ゆめになすべき
むかしの人は かりそめのたはふれにも 哥
をよみ ゆうに侍る たうせいの人ならば
哥をばよまで いかにかひなをまくらに
して なれ/\しきていにて侍らん
参考1
をがな=文末にあって、願望を表す。枕がほしいなぁー
大なごんたゞいゑ=藤原忠家、平安時代中期の公卿・歌人、4代あとは定家
せんざいしう=千載集雑・961、百人一首・67
すわうのないし=周防内侍、三十六歌仙のひとり「周防内侍集」
手枕=腕を枕にすることで、男女が一夜を共にする
かひなく=つまらなく、甲斐無く・かひな、掛ける
なこそおしけれ=浮き名が立つことは惜しいこと
かひなきゆめになすべき=甲斐の無い夢にするつもりは有りません、本気ですよ
かりそめのたはふれ=ちょっとしたおふざけ
参考2
女郎花物語の筆者、「今の子は哥を詠まないで、直ぐ手枕の仲になってしまう」と怒っています。
軽鴨の介は、手枕よりも膝枕の方が良いな。膝枕をがな!
耳なんかをコチョコチョと、膝の奥なんかを・・・。膝枕をがな!
いかん、かひなきゆめか!膝枕ほしき夢か!
軽鴨の介____________________________________φ(.. )
次ページに、藤原忠家の記事、アップしますよ。
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