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女郎花物語 6月9日以来です。
女郎花物語 ず〜〜と調べ物続きでした。
これを入れて、あと3話で完結です。
源氏物語の註解書「故月抄」の作者、北村季吟作の「女郎花物語」。
最後の最後まで、難解です。
でも、これほど為になった「仮名草子」は、他にありません。
松尾芭蕉の師、知識の宝庫、女郎花物語 お楽しみください。
女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫) 女郎花物語(をみなへし ものがたり) 下
23段(女の酒を飲む事)
不酤酒戒(ふこしゆかい)とて ほとけのいましめたまふを もかへりみず こゝろのまゝにのみ ゑひ すい けうのあまりには しく/\と ゑひなきして ねたきこと よのわびしらなることを とり まぜて せき/\しく おとこをはしたな め侍ること きゝにくきものになん侍る 女はよきほどに さけをものむべきなり
しやくねんほうし 花のもと 露のなさけは ほどもなし ゑひなすゝめそ はるのやま風 とよみて侍り かゝれば さけをば しんしや くすべきことにこそ たゞし あしきもの なればとて 一かうにさけをものまず 人 のあひしらひもなきは けしからぬものなり ほど/\にしたがひて ゑひ侍らぬほどに のむべきなり いにしへのかしこき人だにも さけをのみ侍る 掌中暦云 晋(の)七賢は 嵆康 字(あざな) 叔夜 阮籍 字 鄭宗 阮咸 字 仲客 尚秀 字 斯 劉令 字 濬沖 山濤 字 臣源 字(「王戎」ヌケ)
もしたがはでありけるに みなさけをばたゝ で ぐして入にけり さて はやしの中にて ことを引 詩をつくりて過しけり され ば まんえうしうに 太宰帥大伴卿讃酒 の哥に いにしへの なゝのかしこき 人共も ほしかるものは さけに有けれ かく侍れば さけをば よきほどにのむべ きなり 又 いはく 元良朝臣 秋山に 入にし人の こひしきに ふもとをこめて きり立にけり 此哥は なさけなきうき世とおもへば あききりのふかき山ぢをいでん物かはといふ 哥をせうかにて もとよしよめり 此こゝろは むかし 人をうらみて ひえの山にこもりけ るに そのしるよしありける人の いつかは
これは ほんもんをよめるなり 書にいはく 王爾 張衡 馬陶といふ人 もろ ともにきりをわけて 山をこゆるに 一人は つゝがなし 一人はやむ 一人はしぬ そのつゝが なきは さけをのむ やむはぢきをし 死ぬる は空腹にてなんありける 此もんをおもひ て たゞかくておしなんと よめるその心を 此哥によめるなり かゝれば よきほどに のめば さけはくすりなり しく/\と ゑひ なきするほどは むやくなり しんしやくし て をうなは よきほどにさけをのむべき なり
参考1
不酤酒戒=ふこしゅかい、成仏への道・十重禁戒の五番目、酒に酔うことと、
自分の能力などに酔わないことの戒め。
酤=(訓読み)ひとよざけ、天甜酒(あまのたむざけ)・甘酒・醴酒(こざけ)、
醴酒は山上憶良も飲んだそうです。万葉の時代からの甘酒です。
ゑひ、すいけう=酔ひ、酔狂、酒に酔ってとりみだすこと
わびしら=侘しら、気を落としているさま
せき/\=寂々・もの寂しいさま、戚々・憂い悲しむさま どっちだろうか??
はしたなめ侍ること=礼儀にはずれて見苦しくいること
しやくねんほうし=寂然法師、平安末期の歌人
花のもと・・=花の下で酒を飲むなどという露ほどの風流は、束の間のものに過ぎないだろう。
春の山風よ、心地よく吹いてあまり酔いをすすめるな(千人万首から)
掌中暦=掌中歴とも、平安末期の百科全書。三善為康編。四巻のうち一巻が伝存。
天文・歳時・地理などを分類解説。掌中は自分の心覚えのための簡便なものの意
晋七賢=晋(の竹林の)七賢(参考2へ)
太宰帥大伴卿讃酒の哥=万葉集 340 古之 七賢 人等毛 欲為物者 酒西有良師
古の七の賢(さか)しき人たちも欲(ほ)りせしものは酒にしあるらし
元良朝臣=陽成院の第一皇子、小倉百人一首 20番。当ブログ参照
わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
王爾・張衡・馬陶=??参考2へ
霧を分ける=深山に分け入ること
つつがなく=恙無く、無事にいること
やむはぢきをし=病むは食をし
ゑひなき=酔ひ泣き、泣き上戸
参考2
竹林の七賢、中国晋代に、俗塵を避けて竹林に集まり、酒を飲み囲碁や琴を好み清談を行った七人の隠士。女郎花物語では、名前に混乱があるので整理すると・・・
嵆康 字は叔夜
阮籍 字は嗣宗
阮咸 字は仲容
向秀 字は子期
劉伶 字は伯倫
山濤 字は巨源
王戎 字は濬沖
王爾 張衡 馬陶といふ人=衛生秘要抄・閨房の案内書らしいけど漢文で読めません、残念!
昔三人晨行觸霧。一人健。一人病。一人死。
健者飲酒。病者食粥。死者空腹。此酒勢辟悪。勝於作食。
♪劉伯倫や李太白、酒を呑まねばただの人〜。
♬吉野龍田の花紅葉、酒がなければただのとこ〜。
よいよい、よいの、よいやさ。♪ (地唄/笹の露)
北村季吟先生も、
「お酒は、薬だからほどほどに飲みなさい」って!
「女のさけをのむこと おもはしくもなきことなり」と脅したけど、
女性も「よきほどに さけをものむべきなり。」って結論です。
良かったね。飲みましょう!グビッと。
軽鴨の介______
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女郎花物語
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「されば佛も戒めの」と自宅で稽古をして汗。
その後に飲む冷えたビールが美味い。
でもトラにはなりません。
2012/8/20(月) 午後 1:23 [ 栗の木童子 ]
栗の木童子さん、こんにちは。
謡曲の「木賊」に「御志はありがたけれども。飲酒は仏の戒にて候。
飲酒は仏の御戒はさる事なれども・・陶淵明が志にて飲酒を破りしぞかし。・・・」
こんなうたい文句が、いっぱい出て来ますね。
2012/8/20(月) 午後 2:42
楽しいお酒は大歓迎♪
わたし?乾杯だけだけど、おつまみは大好き〜(^−^)
学生の頃の、たくさん飲めるのが良し!というあれは、ご勘弁です。まさに、「よきほどに」楽しんでくださいね。
2012/8/20(月) 午後 2:56
よんたさん、こんにちは。
この段、2ヶ月かかったよ。
話が飛ぶこと、飛ぶこと。
こうして記事をアップできれば、ビ〜ルが旨い!
「よんた」さんを、酔わせてみたい!「よった?」って。
滑ったかな??
2012/8/20(月) 午後 3:31
二ヶ月かけて記事をまとまられたyoshyさん、
10分やそこらで、解釈することは無理だと悟りました。
ちびり、ちびりやりながら、味わうことにいたします。
「兄弟の酒は飲むべし語るべし」
「電話口酒のにおいとすぐ分かり」
人類の共通なことは、酒と音楽と踊りだそうです。
悲しいときも、嬉しいときも、お酒が演出してくれますね。ポチ☆です。
2012/8/20(月) 午後 5:00 [ 桂 黒猫 ]
桂さん。
「電話口酒のにおいとすぐ分かり」
ブログ記事も酔ってると、バレて匂いそうです。
仏教、中国の世説新語、和歌、閨房書と、楽しい(苦しい)ですよ。
全部、自分の身になりますから、うれしい限りです。
2012/8/20(月) 午後 7:02
酒、大人になれた人の飲み物、子供には飲ませないもの。ですよね!
てことは、酒飲みは大人か? やっぱ呑み方もあるでしょうね、呑む量は体質や体格によるだけで、やはり呑む姿勢でしょう! ストレスのあるひとには呑ませたくないですね。トラや泣き虫になりますから。飲み過ぎると臭いしね!人に迷惑かかることは、厭ということはやってはいけない。だから、酒で人や世の中を批評するのはおかしい。しらふで批評しなさいって言いたい。
yoshyさんのブログの記事はやはり、勉強になります!
きょうもありがとうです。
2012/8/20(月) 午後 7:39
ひさかたのさん、こんばんは。
すいません。私いつも酔ってるかも??
ブログ記事を飲みながら作ってます。
山の神からは「お酒臭い」って!
劉伯倫ほどではありませんが・・・。
2012/8/20(月) 午後 8:54
こんばんは。
今、ここまで辿り着きました。
「女郎花物語」ご苦労が多かったですね。
この物語のお陰で近江三聖人の一人、北村季吟を深く知ることができました。ありがとうございます。
季吟はお酒を嗜まなかったようですよ。
「女郎花物語」は季吟が38歳のとき出版されたものです。
「源氏物語湖月抄」は全六十巻だそうですが現代語版があれば読んでみたいものです。
季吟の故郷は妓王の故郷でもあります。
「祇王井川に とけてや民も やすこほり」
2012/8/20(月) 午後 11:32
あふみさん、こんばんは。
「源氏物語湖月抄」は、たまに古本屋さんに出ることがありますが、
置く場所もないし読めそうもないから、素通りです。
難しい俳句だね〜〜「祇王井川にとけ込むように民は慣れ親しんでいる」
祇王井川って、どんな川なんだろう?
祇王・祇女・仏御前のような優しい流れなのかな??
2012/8/20(月) 午後 11:44
祇王井川に とけてや民も やすこほり・・は季吟の句で野洲市には
句碑があります。意味はそのようですよ。
祇王が清盛に頼んで造られた祇王井川は静かな流れで今も守られています。
2012/8/21(火) 午前 0:01
あふみさん、「祇王井川」そのうち見せてくれるのかな〜〜



ワクワク♡♥
2012/8/21(火) 午前 0:07
長い時間を書けて 我々にも読めるようにして下さったけど
集中力が持続しないyoshy教室の劣等生です。
内容はすごく私に関係してて理解しときたいんたげど(笑)
2012/8/21(火) 午前 10:10 [ るう ]
るうさん、こんにちは。
難しいこと書いてあるけど、「ほどほどに飲みなさい」って言ってます。悪い酒・泣き上戸は、いけ無いとも。
明るい笑いのあるお酒を、おいしく飲みましょう。
2012/8/21(火) 午前 11:53