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最終回 女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 下
25段(和泉式部と女郎花の事)
参考1
和泉式部=平安時代中期の歌人。大江雅致の娘。中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。
ひえの山=ここでは比叡山延暦寺
立花=たてばな、仏花
しんせんざいしう=新千載和歌集、勅撰和歌集・20巻・二条為定撰・二十一代集の18番目。
なにしおはゞ・・・=新千載和歌集894、「五障」を持っている女の名を負っている女郎花が、
仏花として女人禁制の比叡のお山に登るのは羨ましいことだ。
ひえの山は 女ののぼらぬ所=女人禁制、宗教修行の霊場などへの女性の立ち入りを禁止する風習。
比叡山・高野山などで行われていた。
あふみの国とやらんに侍る しよりやう=近江の国とやらにある所領
ひえの山の中だう=根本中堂、比叡山延暦寺の本堂
ゑいたいきしん=永代寄進
をのゝより風=小野頼風、能・女郎花(おみなめし)から。参考2へ
八さいのりうによ=八歳の竜女、竜王の8歳の娘が,竜身・年少・女性という悪条件にもかかわらず,
一瞬にして変成男子(へんじょうなんし)を遂げ,往生した話。
草木国土悉皆成佛=草木や国土のような心識をもたないものも、すべて仏性を有するのでことごとく
仏となりうると言う教え。悉皆(しっかい)=残らず、全部。
ぜんちしき=善知識、人を仏道へ導く機縁となるもの、人々を仏の道へ誘い導く人。
参考2
梗概
和泉式部の家の前を、法師が女郎花の花を持って通り過ぎるのを見て、「何処へ行そ?」と問うたら、比叡の山の念仏の仏花しようとして帰るところですとの返事だったので、女郎花の花に「和歌」を結び付けて、
和泉式部
五の障(さわり)を持っている女の名を負っている女郎花が、
仏花として女人禁制の比叡のお山に登るのは羨ましいことです。
能・女郎花(おみなめし)
石清水八幡宮に参詣のおり、女郎花が美しく咲き乱れていて、一本手折って土産にしようとすると、それを止められます。男山の麓の男塚・女塚にも連れて行って、これは小野頼風夫婦の墓であると教え、
女は都の者で、頼風と契りましたが、その心を疑って放生川に身を投げます。女の亡骸を土中に埋めると、その塚から女郎花が咲き出します。頼風はそれを哀れんで、同じく川に身を投げ、男塚・女塚となりました。
悉皆成仏 疑なし。ましてや 人間に於てをや。
竜女が如く我もはや 変成男子なり采女とな思ひ給ひそ。(能・采女から)
変成男子
変成男子(へんじょうなんし)は、転女成仏(てんにょ)・女人変成とも称され、古来、女子は成仏することか非常に難しいとされ、いったん男子に成ることで、成仏することができるようになるとした思想。法華経提婆達多品で、8歳の竜女が成仏する場面を由来とする。
女性蔑視ではなく、「女人往生」を目指し、
女性の善知識となりますように。
女郎花物語、素晴らしい仮名草子です。
どうぞ何度でも読みなおして、
魅力的な女性が増えますよう祈っています。
これで「内閣文庫本・女郎花物語」完結です。
ありがとうございました。
軽鴨の介______
新千載和歌集
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2012年09月15日
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