伊曽保物語 仮名草子 古活字本 国立国会図書館蔵本影印(勉誠社)
伊曽保物語 中
鼠とも これをいつきかしつく事かきり(なし) これに
ける かるかゆへに 食物たつて ともしき事なし 都
てなにゝかは し給ふへき なと語なくさむ所に 家主
は もとより安(ママ)内者なれは わか穴にゝけ入ぬ ゐ中
にあらす たちまち わさはひ出来(しゆつらい)すへし かひんのた
のしむものは 萬事かへつて満足す とみえたり かる
か故に ことわさにいはく ひんらくとこそ いひ侍き
参考
かたゐなか・ゐ中=片田舎・田舎
いつきかしづく=たいせつにして養い守る。手厚く扱い、目をかける。
めしくして上洛す=召し具して上洛す、呼び集め引きつれて上京した。
うとくしや=有徳者
くら=蔵
かみかた=上方、「上(かみ)」は皇居のある方角の意、京都およびその付近一帯
さんくわい=参会
宮古=都
一夜はくはつ=一夜にして白髪に
いたづかはしきこと=わずらわしいこと
かひんのたのしむものは 萬事かへつて満足す=家貧の楽しむ者は、万事かえって満足す。
ひんらく=貧楽、貧乏であるためにかえって気楽であること。「論語‐学而」より、家貧孝子
yoshyが使っている版と違う「伊曽保物語」。
万治2年本です。
拡大してみると、こちらの方が読みやすい。
ひらがなに濁点・句読点の「。」も入っている。
「ねすみ」ではなく「ねずみ」になっている。
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有名なイソップ、
「田舎の鼠と都会の鼠」の話ですけど、
伊曽保の方が、「論語」など引用し、
格調、高いな〜〜
私も貧楽──宵越しの貯えは無し。
どうしよう??
___________軽鴨の介
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