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女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 下
参考1
あひしり=互いに親密な関係になる
かれやうに=離れように、男女の間が疎遠になる
せんざい=前栽、庭に植えた草木、庭の植え込み
てんちやう二ねん=天長2年(825年)
しゆんわ にんみやう もんどく せいわ やうぜい
=淳和天皇・仁明天皇・文徳天皇・清和天皇・陽成天皇
三ぜん七百卅三人=知顕集より、女郎花物語 上-30段脚注参照
女人をば ほとけも ないしんをば 夜しやのごとく
=外面如菩薩内心如夜叉、女性の顔はいかにもやさしく菩薩のように見えるが、
心の中は悪魔のように恐ろしいところがあるということ。華厳経
三でうの ばうもん=平安京の三条の坊門
ちまきはしら=粽柱、丸柱の上下あるいは上を細くしたもの
なげし=長押、柱と柱の間をつなぐ横材
せいめいがふうじたる=安倍晴明が封じた
参考2
女郎花物語1段の後半部分は、鴨長明「無名抄」からの引用です。(鎌倉時代の歌論書)
無名抄(重要文化財)こちらで見られます。22/85頁
現代は、仕事環境が悪くなり、女性も強くなりました。
男は仕事・家庭で、堪え忍ぶ時代です。
http://www.alrincon.com/foro/images/smiles/101.gif 軽鴨の介_________________ φ(.. )
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女郎花物語
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女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 上
30段(貧しき中での妻の心得の事、並に 業平3733人の事)
参考1
つくしのたんだい=筑紫の探題、地方長官
ほんりやう=本領、もともと所有した領地
まどしく=貧しく
過しかねて=過ぐしかねて、養っていけなくて
ざい京のかんにん=在京の堪忍、我慢、不利な立場や困難な状況を堪え忍ぶこと
さいふあまたきぬ=財賦数多来ぬ、財貨がたくさん来た
のぼせ侍る=都へ送り届ける
あらばかくこそ やらまほしけれ=あったならそうしただろうに
たはふれごとをかき侍る=冗談を書いて送った
けつく=結句、挙げ句の果て、とどのつまり
おとこ とうかんなく=男、等閑なく、男がいい加減でなければ
をのこゞあまたもち=男の子達を沢山持ち
ねたきこと=憎たらしいこと
伊せ物がたりに 業平ちぎりをむすぶ人のかず 三ぜん七百三十三人侍る=参考2へ
紀のありつねがむすめ=紀有常の娘
なとら=紀名虎
あふみの権大掾=近江の国司、掾の定める正官以外の仮(権)任官
二でう 五でう両きさき=二条の后(藤原高子)、五条の后(藤原順子)
そめ殿 さいくう=染殿・染殿后(藤原明子)、斎宮(惟喬親王の妹)
こゝろつきくさ=心付きくさ、心付きのたぐい
あたをなすとき=仇・徒をなす、害をなす時
ほんりやうども なをりて=本領安堵した
上一人より下ばんみんにいたるまで=帝から庶民まで
いゑほろびぬ=家が立ちゆかなくなり崩壊する
とくを みだらず=徳を紊さず??
ぜんちしき=善知識・善智識、人々を仏の道へ誘い導く人、良き友人
参考2
三条西本 和歌知顕集(知顕集は、鎌倉時代の伊勢物語の注釈書・古注)
一鳥、 抑この物がたりをそこばくのたいじしてかきあつめたることは、
なにの所詮かあるおぼつかなし。
風、この人は極楽世界の謌舞の菩薩馬頭観音と申菩薩なり。今世中の衆生のありさまを御らんずるに、
いざなぎいざなみのみことあまのうきはしのしたにて、女神男神となり始しよりこのかた、いきとしいけるものいづれか男女のなからひをはなれたりける。しかあれば人の心花になりもみぢになりて、いろにふけりにほひにめづといへども、みちのひろくわかれ、とをくへだゝれるほどをしらすることをかなしみて、たはれをとあらはれて、まづ我心をやわらげて、人の心をなぐさむる術をもて、得脱の縁をむすばしめんと、人と世にむまれて平野宮にこもり、ちくまのまつりにあひ、武内の仙宮より三巻をつたへて、人の心をなやましてかへてその心をなぐさむること、凡三千七百三十三人なり。さればかくのごとくのふるまひをかきとゞめて、すゑのよのいろこのみの心をすゝましめんがために、みづからありしことをかきあつめたる物語也。
それにしても、業平は3733人と・・・。毎日でも10年以上かかる。
アハハハッ、まさに馬頭観音。馬並みだ!
「鳥・風」は、「問ふ・答ふ」「Q & A」の雅びな言い方。
「人の心、花になり、もみぢになりて」とても素晴らしい言い方ですね。
追加
奈良絵本「磯崎」 (奈良漬さんから教えていただきました。)
「・・・・・・・・・・ありはらのなり
ひらは三千七百卅四人とかや・・・」
しかも、一人増えてる(笑)。
糟糠の妻、過去の言葉なのか?
http://www.alrincon.com/foro/images/smiles/0405.gif今は、金の切れ目は、縁の切れ目。
現代版女郎花物語の登場が待たれる。
__________φ(.. ) 軽鴨の介
山の神に、「何言ってんのよ! この宿六!」と、言われてます。
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女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 上
参考1
よしたゞのあそん=藤原義忠朝臣
おばすて山=姨捨山、信濃国姨捨山の棚田に映る月は有名
さらしな=更科・更級、姨捨山の歌枕
おとゝひ=兄弟・姉妹
ねたきこと=忌々しいこと
しいだしたらんは=為出したらんは、作り出しては
いろにはいださで=顔色・表情に出さないで。
参考2
後拾遺和歌抄 第十八 雑四
義忠朝臣、ものいひける女のめゐなる女に、又、すみうつり侍けるをききてつかはしける
赤染衛門
まことにや おばすて山の 月はみる よもさらしなと 思わたりを 1091
どんなコトしても、男は近づいて来ます。
そんなコトしても、悪い虫は入り込みますよ〜〜。
軽鴨の介_____________φ(.. )
光源氏の垣間見(のぞき?とも)
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女郎花物語 仮名草子 内閣文庫本(古典文庫)
女郎花物語(をみなへし ものがたり) 上
28段(武士の妻の心得の事)
あるおとこ 心かはりて まうでこずなりて後
をきたりけるゑぶくろを とりにをこせたり
ければ かきつけてつかはしける
きんえうしうに さくら井のあま
のきばうつ まじろのたかの ゑふくろに
をきゑもさゝで かへしつるかな
女の身にて たかのみちをこゝろえて 哥に
よむこと ふしぎなることにて侍る。たゞし(じ)
たかは てんぢくまかだこくより 長水仙人
といふ人 つかひはじめ侍る まい日とりを
とること十五 廿なり かくて ちやうすいせん人
三百ねんをへてうせにけり そのゝち 長
水がつまのゆめに 一人の天女きたりて い
はく たかに おほくのやまひあり なんぢに
にしきのふくろをあたふ これくすりの書
なり めいわうのとき これをそうして ほう
ろくに あづかるべし とて 天女はさりぬ 此よし
こくわうきこしめして ちやうすいがつまをめ
して くすりをならひえ給ひて ろくをたまは
ること かずをしらず 又 我てうには にんとく天
わうの御宇に かうらいこくより たかをもち
て わたりける人 弧竹(こちく)といふ女にちぎりて あ
ひすむこと三がねん のちに 故郷へかへるとき
わかれを おしみて たかのひじゆつを こちくに
つたふる これ ほんてうのたかのはじめなり
いてう ほんてうともに をうなをもて たかの
師匠とす かくあるときは さくら井のあま
たかのみちをこゝろえて よみ侍るもことはり
にや そうじて ものゝふのつまは きうば
ものゝぐ なにごとにつけても こゝろえべき
ことなり しぜん きやく人にひきで物など
の かねて よういのことは やすく侍れども に
はかなる きやくじんに たうざにをひて
なにゝても 女中のはからひとして ひきで物を
とて おとこ きやくじんに たいがうして ざし
きより申ことあり めしつかうものなど 物
に こゝろえたるものを もち侍らで たらはん
かはりの ゐなかさふらひの なにをもわきまへぬ
やうなるものには ひろふたなどに すえやう
をきやう 物/\に かはり侍るをも 女中
より をしへ申つけらるべきことにこそ ま
づ小袖を引こと 一かさね 二かさね 三かさね
まては たゞもちて引なり 五かさねになれば
かならず ひろふたにをくなり 三かさねも あ
つわたならば もちにくきは ひろふたに をき
て きやくじんのひだりのかたに すぢかへて
をくなり とりて引かゝるやうに をくなり
又 小袖を だんしにをきて引こと だんし
一そくがうへに 四におりて よこに打かけ
てをくなり ほそものをすえて むけてをく
なり 四つにおるといふは ふたつにおりたるを
中よりおれば 四つになるなり 中へ
おりこめてをくなり あふぎのうへに こそで
をゝきても 此ぶんなり 又 こがねを引こと うす
えうにつゝむべし うすえうは じせつに
したがひて はるなつあき冬 四きのいろに
よりて つゝむべし たかだんしに つゝむこと
もあり ときによるべし かならず こがねの
うちしきは やないはこに をきてもまいる
なり ぢさんするも かへるも 別のことなし 又 け
かはを 引こと けをうへになして りやうはう
のはしをおりて 三におる しかのかはのとき
は しろけをうへになす くまのかはのとき
は おもかはを うへになして引なり あるひは
しりがい くら などのやうなる物をもをきて
引べきなり 羽ををきても くきをそんしや
のかたへむけて つばさきを外へむけて をく
なり 羽をば くきをそんしやのひだりへ なす
やうにをくなり 又 ねんしのせうふなどの
ひきで物に さふ物のときは ぜんごさゆう
のしだいもいふべからず 又 むかばきを引
こと これ又 いろ/\のやうあり きりてむす
びつけたるは むかばきのひだりのかはを
おもてにあてゝ みぎのかはをば下にして 引
そろへて 中をおりて くつをそへてもつなり
くでんあるべし きらざるあらかはを 引ときは
二まいのかはの りやうのはしをおりて これも
ひだりをうへになして 中をおりて引なり
くつわをそへることもあり 又 そへぬこともあり
ときにしたがふべきなり さゆうの手にもち
て ねりよりて、きやくじんのまへに ひざをつき
てをくも ひだりのかはをうへにして けさき
を 我かたへ むけて きやくじんのまへに ひだり
のひざをつゐて をくなり ひだりのかたへよせ
すこし すぢかへてをくなり これも かへるときの
てい まへにおなし くでんあるべし 又 ゆみを
引こと きやくじんのみぎに ゆみをかたく
《はづしゆみなり》 やをば ひだりに かたくなりといふは
ゆみをすこし下をとりて 上を かたに かたぐなり
やをば ゑびらを かゝへてもてば すなはち
やは かたにあたるなり さて きやくじんのまへ
にて ひざをつきて まづ ゆみをきやく人゛の
ひだりにたて やをば みぎにたつるなり
たゞし ざしきの ていにしたがひて ふるまふ
べし これも こと をはりてのち みぎのてを
つゐて よしをして ひたりへかへるなり 又 きや
くじんに むまをひきで物にすること あるひ
は くらを をいて 二人して引ことあり はだか
むまにて 二人して引こともあり はだか馬
にて二人して引は さらにもちいざることなし
くらををきても 二人して引ときは うはても
下ても たなはにて引なり たづなをばむすび
て かけても引なり よのつねきには かうがい
かけの もとにむすびて これを引なり かまくら
の しやうぐんけの ぐわんにち ぐわんざんの わう
ばんのときの 御むまは たづなをば 打かけ
て うはても 下ても たなはにて 引なり ふつう
のきには 一人して引ときは くらををいて
引ことあり はだかむまのこともおなし いづ
れも ひきでものゝ 御むまは 引てまいり候
御まへにて もろくちををして すこしをしし
さらかして うけとらするなり 一人引も 二人引も
もろくちを すこし をすばかりなり
又 よろひをしんずること よろひひつのふた
にをきて いはゐてかぶとまで やく人 二
人あるべし 此やく人は うはてしだいあること
なるあひだ あるひは おやこ 又きやうだい おぢ
をい あるひは 一ぞくの中にも さりぬべき おや
かたともちたるは うはてをとる その外の一ぞ
くをば したてにさぐるなり よろひもちて
いづるに まへはしたて うしろはうはてなり
かぶとのまへを やくしや二人が中へむけて
きやく人のまへにて にだりへすこしよせて
むかひあふやうにして すこし すぢかへてをく
なり これも又 ことをはりて かへるには よしをし
て ひだりへ かへるなり うしろに立たるうはて
まへにたつ したてがうしろにたちて かへる
なり はらまきを引こと たいりやく おなし
ものなり 一人してのやくなり かくふるき書
に しるしをき侍る たゞし いゑ/\の く
でん たうせいは なにごとも むかしに かはり
侍れども しるすなり かやうのことまで 女の
しるべき事にてはあらねども ぶしのつま
は なにゝても くらからず きうばものゝぐの
かたを こゝろえべきためなり あまりに しんこ
なく侍れば かつ/\ しるし侍るものなり
参考1
きんえうしう=金葉和歌集
えぶくろ=餌袋、 鷹狩りに際して携行する鷹のえさや獲物を収める竹かごなどの容器
をぎたりける=置いたままにしてある餌袋
まじろのたか=白鷹、白い鷹は特別に賞翫された、鷹の眉が白いからか?
をぎ餌もさゝで=置き餌もしないで、招餌に餌も入れないで、鷹を招き寄せる餌
返しつる哉=返すことになってしまいましたよ
女の身にて たかのみちをこゝろえて 哥によむ=女の身でありながら、鷹狩りの道を心得て哥を詠む
てんぢくまかだこく=天竺、摩伽陀国、インドの古名
長水仙人=鷹狩りの始祖の仙人
にんとく天わうの御宇に=日本書紀に仁徳天皇の時代には鷹狩が行われた記録がある
ひきで物=引出物、古くは馬を庭に引き出して贈ったことから招待客に贈る品物をいう、引き物
たいごう=対合、むかいあうこと、対面すること、対客
すえやう をきやう=据えよう、置きよう
引=引出物、引様??
だんし=檀紙、縮緬状のしわを有する高級和紙のこと、陸奥紙
こがね=いくらかのまとまった金銭
うすえう=薄様、薄手の鳥の子紙・雁皮紙
うちしき=打敷
やないはこ=柳筥、柳の細枝を編んだ箱、後世蓋の足を高くして台として用い、冠・経巻などをのせた
けかは=毛皮、鹿や熊の毛など
おもかは=表側
しりがい くら=鞦・鞍、馬具
ねんしのせうふ=年始のせうふ??
むかばき=行縢、狩りなどの際に足をおおった布また革(写真)
ねりよりて=練り寄りて
はづしゆみ=弦を外した弓
かたく=担ぐ、肩にのせる、になう、かつぐ
くでん=口伝
よしをして=止しをして、やめること
たなは=手縄、 馬を引くためにつける縄、てなわ
よのつねき=世の常記??
もろくち=諸口、馬の口取り縄を左右両方からとること↔片口
よろひひつ=鎧櫃、鎧を入れておくふた付きの箱。具足櫃
はらまき=腹巻、鎧のひとつ、胴丸
参考2
金葉和歌集 卷第九 雜部上565
をとこ心かはりてまうで來ずなりにける後 をぎたりけるゑぶくろをとりにおこせたりければ かきつけて遣はしける 櫻井尼
のきばうつ ま白の鷹の 餌袋に をぎ餌もさゝで 返しつる哉
軒端を打って高く飛び立った白い鷹の餌袋に、招き餌も入れないで返しました。もう、あなたは私の所には戻って来ないでしょう。
http://trinixy.ru/engine/data/emoticons/mr47_04.gif ・・・・疲れた・・・ 軽鴨の介______φ(.. )
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