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見ぬ世の友 仮名草子 明暦版(古典文庫)
見ぬ世の友 女部上
七段 婚姻の心得の事 宋史
参考1
胡安定=北宋時代の儒学者・胡瑗、安定に居たことから安定先生と呼ばれた
ありつけん=在り付け、結婚して落ち着かせる
女の道=女の守るべき道徳
ちょっと古くさい教訓ですね。
「女の道」は、幼いときは父に従い、
結婚すれば、夫、舅、姑に従い、
老いては子に従う。
やってられませんよねぇ〜〜
うちの山の神は、本当に自由にやってま〜〜す。
だれか止めてください。
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見ぬ世の友
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見ぬ世の友 仮名草子 明暦版(古典文庫)
見ぬ世の友 女部上
六段 恩を報ずる事 晋書
参考1
晋=春秋時代の晋、後の戦国時代に趙、韓、魏に分裂する
魏武子=ぎ・ぶし、魏武子は諡、晋の文公に仕えた武将、魏犨(ぎしゅう)と云う。
おなじあなに うづみ= 殉葬させる
秦=春秋戦国時代の国の一、後に秦の始皇帝が出る
草をむすぶ=恩に報いる、結草、旅で野宿する
参考2
魏犨は、若い頃から晋の重耳(後の文公)に仕え、後に重耳が亡命、流浪の旅に出た際も、常に護衛として重耳を守り続けた。紀元前637年に重耳が帰国して晋公の座に就くと、魏犨も魏氏の当主となり、紀元前633年に三軍が創設されると、文公の車右として、引き続き文公を守り続けた。魏犨には、魏?籤、魏顆、魏絳の三人の息子があり、その内の魏絳の系統が魏氏の系譜を継ぎ、後の戦国七雄の「魏」へと続いていく。死後、「武」を諡され、魏武子と呼ばれる。
春秋・戦国の時代のお話です。
恩に報いるため霊魂が、草を結ぶ話です。
「草を結ぶ」は、恩に報いると言う意味になりました。
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見ぬ世の友 仮名草子 明暦版(古典文庫)
見ぬ世の友 女部上
五段 盲目になりたる娘をむかゆる事
参考1
劉廷式=中国北宋の人
契約=婚約
及第=科挙に合格した
くだん=くだり(件)の転、前に述べたこと、例のこと
ありつくべき=有り付くべき、求めていたものをやっとの思いで手に入れる
かたわ=からだの一部に障害があること
参考2
科挙に合格したら士大夫です。とてつもない身分(支配階級、後には貴族)になります。百姓で目の見えない娘を嫁に迎えました。後に劉廷式は、事件に巻き込まれ危うかったのですが、この美談に救われ、寛大な処分になりました。劉廷式が江州の太平宮の管理官になった時、妻を亡くましたが、その嘆きはたいそう激しかったそうです。夫婦愛と子供への教育の手本となりました。蘇東坡は、劉廷式を讃える詩(書劉庭式事)を作ったそうです。宋「夢渓筆談」
予偶問之:「哀生於愛、愛生於色。子娶盲女、與之偕老、義也。愛從何生、哀從何出乎?」
庭式曰:「吾知喪吾妻而已、有目亦吾妻也、無目亦吾妻也。 吾若縁色而生愛、縁愛而生哀、色衰愛弛、吾哀亦忘。則凡揚袂(衣袖)倚市、 目挑而心招者、皆可以為妻也耶?」
予(私)は、これを問うた。「哀しみは愛から生まれ、愛は色(容色)により生じるモノ。盲目の娘を娶り、偕老(老いを共にする)を与えたことは、義(立派)なことです。その愛は何処から生じ、その哀しみは何処から出たものか?」
庭式(廷式)曰く「吾は吾が妻を亡くした。目が有ろうとも、目が無かろうとも、吾が妻に変わりない。吾れが、もし色(容色)によって愛の縁が生まれ、愛によって哀しみを生じたというのであれば、色(容色)が衰えれば愛も弛み、吾は哀しみを忘れ、則ち市中で着物の袖をひらひらさせて、色目を使う娘さんでも娶ってしまうということになるのではなかろうか?」
(表現に古典ゆえ使わない言葉が有ることを、ご理解ください)
慣れ親しんだ、お婆ちゃんでもガマン、我慢。
相方も、ガマン、我慢で、「おあいこ」です。
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見ぬ世の友 仮名草子 明暦版(古典文庫)
見ぬ世の友 女部上
四段 娘を見なし子の方へつかはす事 宋書
参考1
宋=中国の王朝の一つ、960年 - 1279年
姚雄=宋の役人
寨主=砦の主
あはせんと=結婚させると
奏問=臣下が天子に申し上げること
種姓=すじょう、素姓・素生・種姓
参考2
儒教文化圏(中国・朝鮮)には、「同姓不婚」と呼ばれる原則があります。
同じ姓を持つ男女は結婚できません。
韓国でも、同じ本貫を持つ同姓の人とは結婚できません。
約束の大切さを、教える教訓ですね。信義はとても大切です。
話は逸れますが、日本の武将に「立花宗茂」という人がいました。
信義に厚く武勇に優れた人です。
関ヶ原では、「勝敗に拘らず」と言って、
信義を取り、西軍にあって奮戦しました。
「武士の中の武士。彼こそがサムライ」とも呼ばれました。
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見ぬ世の友 仮名草子 明暦版(古典文庫)
見ぬ世の友 女部上
三段 関雎(くわんしよ)螽斯(しうし)をなんずる事 世説
参考1
関雎=かんしょ、和らいだ鳴き声で夫婦仲がよくて礼儀正しいこと、「詩経」より
螽斯=しゅうし、イナゴの別名、子孫が繁栄すること
りんき=悋気、恋愛がらみの嫉妬
文王のきさき=周・文王の妃
毛詩=詩経を毛詩と呼ぶ、毛亨(もうこう)・毛萇(もうちょう)が伝えたから
関雎麟斯=かんしょりんし、関雎麟趾、詩経の周南に関雎の篇、召南に麟趾の篇、
文王の妃の徳修まりて家庭の美しさを歌う
周公旦=中国周王朝の政治家、太公望や召公奭(しょうこうせき)と並び、周建国の大功臣
口かしこう いひて=口賢く言って、小賢しいこと
周公旦の妻が作ったら、嫉妬に狂った詩を作ったはずよ!
たしなむへき事なり=窘むべき事なり、「たしなめる」の文語系、いましめるべきである
参考2
関関たる雎鳩(しょきゅう)は河の洲に在り。窈窕(ようちょう)たる淑女は君子の好逑(こうきゅう)。
関雎=周の文王と王妃との円満な関係をたたえて作った詩、「関」は「関関」の略で和らいだ鳴き声
窈窕淑女=上品で奥ゆかしい女性のこと
好逑=よいつれあい、よい配偶者
関雎之楽=かんしょのたのしみ、夫婦の仲が良くて、家族が互いに礼儀正しく家庭が円満であること。
とりあえず、家庭では互いに優しい言葉遣いを、心がけましょう
「侃侃」で怒鳴りあうより、
「関関」として、鳥がのどかに鳴くさまが、家に満ちますように
チョッピリのおいたに、チョッピリの悋気。この程度で。
見ぬ世の友-女部上-1、楽しんでください。軽鴨の介
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