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あさがほ-紫式部集から
世の中の さはがしき比 あさがほを おなじ所に
たてまつるとて
きえぬまの 身をもしる/\ あさがほの
露とあらそふ 世をなげく哉
おなじ所=この哥の前にもう一首有り、前の哥を送った同じ所 きえぬま=消えぬ間の短い時間。 しる/\=知る知る、重ねることによって「十分に知っている」 あさがほの露とあらそふ=朝顔も露も日が昇れば、 争うようにすぐに消えてしまう。 人の命も同じように儚い命を表している。
人があっと言う間に死んでいくような騒がしい世の中で、
前に哥を送った同じ所に、朝顔を奉るとて哥を送る。
朝顔が萎んで散るのはあっと言う間ですが、
朝顔が露と争うように消えていく。
そのような世の中の、人の命の儚さを嘆いています。
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古典文学
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カメラで昆虫採集に夢中なyoshy、
風変わりなお姫様を思い出しました。
古典紹介
堤中納言物語「虫愛づる姫君」
原文:
学校で習うような古文テキスト:
大体の意味:
あらすじ(ウイキより):
按察使大納言の姫は美しく気高いが、裳着(元服に相当)を済ませたにもかかわらず、化粧せず、お歯黒を付けず、ゲジゲジ眉毛のまま、引眉せず、平仮名を書かず、可憐なものを愛さず毛虫を愛する風変わりな姫君だった。その様子を屋敷に入り込んだ風流男が覗き、歌を詠みかける。
どうぞ、読んでくださいね。
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和歌威徳物語 源三位
和歌威徳物語 中
君恩
哥の徳にて官位を進(む)事
源頼政=平安末期の武将。和歌にも秀でた。平治の乱に一人だけ源氏として平清盛方につき、
和歌の諷詞により清盛の推輓をうけて三位に進んだ。
以仁王と平氏追討を企てたが、事前に発覚して宇治平等院で平家方に破れ自害。
多田満仲=ただのまんじゅう・源満仲の異称。多田源氏・摂津源氏の祖。
「ただのまんじゅう武士のはじまり」
四位=第四等の位階。正四位・従四位の称。
「貴族」とは五位以上の者を指し、これには昇殿などの特権が与えられた。
人しれぬ・・・=人に知られない大内山の番人は、木隠れにしか月を見ることができないのと
同じように、私は大内(内裏)を守りながらも、殿上に昇って帝に拝謁することは
適わないのだなぁ。千載978
のほるへき・・・=登るべき便りがない我が身は、ただ木の根元の椎(しゐ)を拾って
暮らすしかないのだなあ。昇進する術もない今の私が、
ただ四位(しゐ)に留まって世を渡って行くしないように・・・
三位=位階の第三位。正三位と従三位。
あらすじ
源頼政は、宮中を警護する武士。しかし昇殿することは久しくできませんでした。ある時、哥を詠みました。「大内山の番人は、木々にさえぎられて月をよく見ることは出来ないように、大内(内裏・だいり)を守る私も、昇殿できないから、帝を見ることも出来ないなぁ」と詠いました。それを帝は聴く機会があり、頼政のことを見出し、四位に取り立てました。さらに素晴らしい哥を詠み、昇進して三位になり、彼のことを「源三位(げんざんみ)」と称します。
まさに、哥の徳にて官位を得た人であります、
さらに、武勇にも優れた文武両道の武将でもあり、こんな伝説もあります。
源三位頼政 鵺(ぬえ)退治の図
過去記事:
源三位頼政、小侍従、和歌と母の祈りの事(女郎花物語)
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優曇華の花と竹取物語
昨日は一日中、雨。
また頭(ず)に乗って、花に付いた水滴を撮ろうと、カメラを持って外へ。
バラに良い具合の水滴、パチリッ!パチリッ!
「ん!?何だこれは??」
「あれ〜〜!こ・こ・これは・・・優曇華(うどんげ)の花だぁ〜〜」
晴れていれば、絶対に気付かないところです。
優曇華の花は、法華経に出てくる3千年に一度、
如来が来るとともに咲くといわれる
伝説上の花に由来する。
実は、植物ではなく、クサカゲロウの卵だ。
古典の読者は、「竹取物語」の一説を思い出すかも知れないね。
(↓赤枠の部分↓)
くらもちの御子は、「蓬莱の玉の枝=優曇華の花」の模造品を作ったけど、
職人さんへ工賃を払わなかったため、
模造品とばれて恥をかき、かぐや姫に振られます。
今昔物語(巻31-第33)には、
「優曇華と云ふ花ありけり。
それを取りて持ち来たれ。さらむ時に合はむ。」とあり、
「蓬莱の玉の枝と優曇華の花」が、同じ物と推測できます。
「今日は、良いこと有るかな?」と、思っていたら、
いつしかカメラとレンズはビショビショ。
マクロレンズのヘリコイド(AF駆動部分)に水が入って、
動かなくなってしまいました。
3千年に一度の良いことは、「優曇華の花」を見られたこと。
3千年に一度の悪いことは、「カメラ」が動かなくなったこと。
只今、自然乾燥中。トホホ
「竹取物語・かぐや姫」の話、
大人になってから、読みましたか??
日本最古の物語ですよ。
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和歌威徳物語 下
人愛
歌にて戀のかなふ事
鎌倉の右大将=源頼朝、右大将は右近衛大将。鎌倉の右大将と言えば頼朝。
あやめ=美女の名、沙石集では「京より」とあり、京より来た美女です。
梶原三郎兵衛尉=鎌倉武士、吾妻鏡などに出てくる。
御でい=御出居、寝殿の庇の内部にある応接用の部屋。
のちに「でい」と呼ばれ、接客用の座敷の意になる。
しやうぞくせさせて=動詞化・装束を着けさせて
音にのみ聞て 見しらぬ事なれは=噂だけを聞いてまだ見たことがないので。
目まぎれ=目紛れ、目がちらついてはっきり見分けられないこと。
せんかたない=為ん方無い・詮方無い、 なすべき方法が見つからない。
まこもぐさ=真菰草。水辺に群生するイネ科の多年草。菖蒲などに似ている。
編んでむしろなどに利用。マコモダケとして食用される。種はワイルドライス。
あさかのぬま=歌枕、安積の沼・浅香の沼、安積山の麓にあったといわれる沼。
いづれあやめ=何れ菖蒲(あやめ)、菖蒲とあやめ(文目)もつかずの掛け。区別がつきにくい。
→何れ菖蒲か杜若
まこもぐさ・・・=真菰草が安積の沼にたくさん茂っていて、その中の菖蒲が似ているために、
どれが菖蒲か区別できずに引き抜くことが出来ません。
引つくろひ=引き繕ひ、身だしなみをきちんとする。気取った態度をとる。
給りけり=有り難く、美女「あやめ」さんを頂戴いたしました。
まこもぐさ
あらすじ
「あやめ」という美女がいると聞いた、梶原三郎兵衛尉さん、
会ったこともないのに恋患い。仕事が手に付きません。
主君は、美女10人を並べて「あやめ」さんを見つけたら、
「褒美として、あげるぞ!」と言いました。
でも、噂だけで恋い焦がれた梶原さん、見たことが有りません。
困った心情を和歌で表現しました。
「あやめ」さん、この哥に感じて、
それとなく衣服の乱れを身繕いして合図をしました。
「何れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」と言う言葉がありますが、
十人の美女の中から、見事に「あやめ」さんを見つけ出しました。
和歌には、人を動かす力が有りますね。
この話は、10日以上前に99%出来ていたんですが、
たった1文字読み切れなかったんです。
「思り」としか読めませんでした。でも意味が通じない。
悩みまくりました。
しかたなく、「没」にするかな?と思いながら、
他の部分の読書を楽しんでいたなら、
こんな部分が出て来ました。
「・・千載集をゑらび・・
に思ひけるにや讀・・」
「ゑ」と「思」、似てるでしょう。
ここで先の部分「思り」ではなく、
「ゑり・選り」と読む事に気付きました。
思い込みの誤読でした。修行がまだまだ足りません。
読書百遍 意 自(おの)ずから通ず。寺子屋一年生です。
解読できた時のビ〜ルは旨い!
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