伊勢物語と仁勢物語

パロディーと諧謔の、仮名草子。

因果物語

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因果物語2-16

ちょっと怖〜〜い、仮名草子。
因果ものかたり 平仮名本     赤木文庫本複製  古典文庫
因果物語 巻二

六 母の亡霊 三年の間 子を生育(そだて)し事

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紀伊の国に なにがしと云人の妻 難産して子は
生出して 母は死にけり その夜より夜ことに乳を の
ませて いだきふしけり 此子三才に成まて 毎夜に
かくのことし 夫のなにがしと夫婦 座をならへてふし
けり 在明(ありあけ)をともしをくに 日頃生て居たる時の
ことく也 女房十七才にて死たるが 三年過ても猶
十七歳のかたち也 子は男子也 その子十七八に成
けるとき かくれなき後世者の比丘尼の侍へりし
この人の家に 行いたりて まのあたり見た
るよし かたられき

参考

紀伊の国=紀州、和歌山県と三重県南部
在明=有明行灯(ありあけあんどん)小型の行灯で、就寝時、枕元に置いて使用する。
   こうしておかないと用を足しに立ったり何か突発的な事態が発生した時に即応できない。
   窓が付いており、光量を調節できるものが多かった。
   名前は「夜が明けて有明の月が出てもまだ点いている」ことから。
後世者=ごせしゃ、極楽往生を願う人
比丘尼=びくに、出家得度して具足戒を受けた女性、尼僧


かなり怪しい話。
でも子を思う母の気持ち、
痛いほど分かりますね。

昔、我が山の神、次男を前抱っこ。
手にオムツなどのバッグと、長男。
山の神、転んで骨折。
前抱っこの次男は、怪我無し。
子を守る母の強さ、
垣間見た想いが有った。
遠い昔の話でした。

山の神は強いぞ!____\¤\᡼\¸ 2 軽鴨の介



因果物語2-15

ちょっと怖〜〜い、仮名草子。
因果ものかたり 平仮名本     赤木文庫本複製  古典文庫
因果物語 巻二

五 学者の僧 にはかに女となりたる事

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武州江戸 或 談林の学徒に 実相房とて類なき
学者あり 高慢はなはたおふし 江州坂本の真清
(しんぜいと)に入て 法談を いたせしに 諸人 うやまひたうと
む事 仏のことし それより信州に行て ある人
の家に宿をかりて侍り 亭主 もてなし馳走
するほとに 此僧 傷寒を わづらひ出し 七十日はかり
有て やう/\本復して 湯を あひけるところに
たちまちに 睾丸(ふぐり)おちて 女に成たり それより
学文の智恵 すこしも残らず みな わすれうせて
愚鈍第一の女と成けり 力なく 髪をはやして酒屋の

女房と成たり しかるに 東叡山の学衆 四五人 同道
して 海道を通り かの酒屋にたちよりて 酒 のみける
を 彼(かの) 女房 一目見て 涙をながして啼(なき)けり 僧衆は
ふしぎにおもひて 子細を尋ねしに 有のまゝに
かたる その せうことて 聖教四五札 とり出し みせ
けり 此四五人の学衆の中に 古(いに)しへの 学文友達 三
人有つると也 牛込の泉蔵院 三光院のかたられ
けるよし 忠庵 聞て 慥(たしか)に かたられたり 又曹洞
宗の遍参(へんさん)の僧も 女に成たるあり 又浄土宗の長
老 談義(だんぎ)の時 高座にて 睾丸を かきおとし 袈裟
衣 血に染り その跡 女に 成たり 諸人 多く知たり

参考

武州=武蔵国の異称
談林=檀林、仏教の僧徒の学問修行の道場
江州=近江国の異称
真清派=天台宗の一派。真盛を開祖とし、念仏と戒の双修一致を説く。
法談=仏法の要義を説き聞かせること、その談話、説法
傷寒=しょうかん、昔の高熱を伴う疾患、熱病、いまのチフスの類
東叡山=上野にある寛永寺の山号
海道=東海道、海路の意味あり、ここでは東海道
せうこ=証拠
聖教=しょうぎょう、釈迦の説いた教え、仏教の経典、正教
遍参=禅僧が諸国を歩き、各地の優れた高僧から、教えを受けること。遍参僧
談義=仏教の教義をおもしろく平易に説き聞かせること

高慢な学僧がある時、
俄に女にメタモルフォーゼ(変身)
見知った人が来て、記憶が戻ったというお話。
笑える話ですが、高慢を戒めて、
へりくだって身を低くしましょう。
どんな人からも、学ぶことはあります。

_______\¤\᡼\¸ 2 軽鴨の介
文字が擦れて読み辛く、
不正確な所が有るかも知れません。

因果物語2-14

ちょっと怖〜〜い、仮名草子。
因果ものかたり 平仮名本     赤木文庫本複製  古典文庫
因果物語 巻二

十四 人の恩をうけて馬に成たる事

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武州 神名川の宿に ある旅人 宿をかりて 朝
とく立出るとて 雨のふりけれは 亭主の雨羽織
を 盗み着て 出んとするに 何ものともしれず
それは亭主の雨羽織也 何とて着ぞといふ 然れ
ども あたりに人はなし きかぬ躰にて着ながらゆく

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重ねて 又前のことくいふを よく/\聞ば 馬の云也
さては ふしぎやとおもひ 馬にむかひて 汝は馬の身
として 人のごとく物いふはいか成故ぞと問けれは 馬の
いはく 我は此亭主の甥也 伯父の大恩をうけながら
それをほうぜずして むなしく成たり 此恩を報ぜん
ために 馬に成て来る也 今債(をひめ)少あり 七十五文の銭
を 出せば隙は明也といふ あまりにきとくの事に
おもひ とうりうして 亭主に此よしを 委しく語る
さてはさも有けるにや 此馬 よく/\つかはるゝに 人
の心ねのことし 馬かた なけれとも ありく時に 道
草せずといふ 案のことく 其日七十五文の駄ちんを

とりて 俄に此馬死けり 亭主かの甥を引導し
たる寺に行て 甥の位牌を尋て よく/\弔
ひけり しかれども 先 只今は ちく生なれは ちく生道
を 出申すやうに とふらひて給はれと申 七々日
のあひだ ちく生諷経(ふぎん)をつとめて とふらひけると也
ちくしやうの身として 宿命通のあるへき事
にはあらずといへども すてに業因 みなつきて
今七十五文の債(をひめ)ばかりになりし故に をのづから
過去の事をもおぼえ侍り よく/\とふらはゝ 次
の生には 又人間に生まれて仏道に入侍るへきをや

参考

武州 神名川の宿=武蔵の国・神奈川の宿、神奈川県横浜市神奈川区
雨羽織=雨のときに着るラシャ、木綿などの羽織。
隙は明也=ヒマは明くなり。債(をひめ)の返済が終わること。
とうりうして=逗留して
七々日=49日
畜生諷経=ちくしょうふぎん、畜生が成仏するように経文を声を出して読むこと。諷経→看経
宿命通=しゅくみょうつう、自他の過去の出来事や生活をすべて知ることのできる超人的能力。
業因=未来に苦楽の果報を招く原因となる善悪の行為。

イメージ 4 イメージ 5
神奈川宿         神奈川沖浪裏

甥っ子が馬に生まれ変わって、
世話になった伯父へ恩返し。
来世は、人間へ戻れそう。
こんな話ですよ。

_____ \¤\᡼\¸ 2鴨の介

追加
ミスター・エド
みんな知らないかな??三遊亭小金馬

因果物語2-13

ちょっと怖〜〜い、仮名草子。
因果ものかたり 平仮名本     赤木文庫本複製  古典文庫
因果物語 巻二

十三 念佛者の指より 仏像の出し事

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江戸 御はたもと 青木なにかしと云人の母 その
年 六十はかりなるが きはめて正直なる人にて
こと更 後世をねがひ 日夜をこたらず 数珠をはな
さず くりて 念佛せられしが 数珠のあたりたる
所 たこになり 後には 瘤(こぶ)のことくにして 漸々に
たかく成て 落たりけり よくみれは 座像の仏
形なり いよ/\ 有かたきことに おもひて 念佛申
されし その仏像は ふかく たうとみて 舎利塔に
おさめ をかれたるを たしかに見たる人の かた
られたり

参考

後世=あの世、来世
漸々に=しだいに
たうとみて=尊みて
舎利塔=仏舎利を納める塔、日本などでは室内に安置する仏塔形の小型の工芸品をさす


「念佛」と「仏像」。
「佛・仏」が、使い分けられています。
原文でないと、こうした違いは分かりませんね。

正直は美徳ですが、馬鹿正直も角が立ちます。
嘘も方便、善意の言行で生きていたいです。
だから私には、仏像は出て来そうにありません。

今の安楽を願いつつ、
善意の嘘もたまにつく。

_____ \¤\᡼\¸ 2鴨の介


因果物語2-12

ちょっと怖〜〜い、仮名草子。
因果ものかたり 平仮名本     赤木文庫本複製  古典文庫
因果物語 巻二

十二 ふかき川を おほえず渡りし事

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さる大名衆の鷹匠 御秘蔵の鷹 それけるを
あはてふためきて 尋ねけるに 川むかひに 森
の有ける 此森に かの鷹 とまりてあるを みつけ
目をはなさず 森にはしり入て 鷹をすへて
大に よろこびかへりけるに とね川を 見いだし
さても おほえず あきれはて 二里まいりて 渡し
舟にのりて 帰りぬ 諸人 たしかに知たる事也
又 會津にて 吉村清兵衛と云人へ 松平下野守殿 御
遠行の時 大におどろき 會津の川を おほえず向(むかひ)
へ はしりとをる 角(かく)て 立かえる時に 此川をみつけて
さて 此川をは 先度は 何と渡りたるらんと つく/\

イメージ 2

思案しけれとも 此川を渡しける事 更にその
おぼえなし 帰には 舟にのりて こえたりと かたら
れし もろこしにては 王覇といふものこそ あまた
の軍兵 引つれて 大河を渡しけるに 渡れざり
けりといふ かゝるためしは 又 世に稀(まれ)成事也

参考1

イメージ 3
おほえず=覚えず
鷹匠=朝廷、将軍家、大名などに仕えて、鷹を飼育・訓練し、鷹狩に従事する人々
それける=逸れける、別の方向へ行く、目標からはずれる
とね川=利根川、坂東太郎の異名
松平下野守殿=松平忠吉、徳川家康の四男、2代将軍徳川秀忠の同母弟、
  井伊直政の娘婿、初陣の関ヶ原の戦いで、
  福島正則と先陣を争い、島津豊久を討ち取る
御遠行の時=御遠征の時
王覇=後漢の武将、ここでは、「涿郡虖沱河渡河の功」の事を言っている。

参考2

涿郡虖沱河(たくぐん こだが)渡河の功
劉秀が逃れる途中、前方の虖沱河に船がなく渡れない。敵の王郎の追手が背後に迫ったことがあった。王覇は部下達の恐怖心を除くため、自ら河を偵察して「河は凍り付いていて渡る事ができます」と偽って報告した。劉秀の軍勢が河に至ると果たして水は凍り付いており、ほぼ全員が渡河できた。
劉秀は「我が衆を安心させて渡河し得たのは、そなたの力である」と、王覇を賞した。

ごくたまに、
何でこんな事してるんだろう?
何で今ここにいるんだろう?
どうして出来たんだろう?
・・・なんて事、過去にありませんでしたか?
今回のお話は、
夢中で、どうやって川を渡ったんだろう?
と、いう不思議な事を語っています。

私は、何で「仮名草子」を、
してるんでしょうね??

他の人があまりやってないから…………\¤\᡼\¸ 2鴨の介




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