参考1(第107段)
あてなるおとこ=高貴な男(伊)
内記=中務省直属の官で詔勅・宣命・位記の起草・天皇の行動記録を職掌としていた(伊)
ふちはらのとしゆき=藤原敏行、紀有常の娘(業平の妻の姉妹)を妻とする(伊)
よはひけり=求婚する(伊)
わかけれは=若ければ、(女はまだ)若かったので(伊)
ふみもおさ/\しからす=文も長々しからず、文もしっかりしていない(伊)
ことはもいひしらす=言葉遣いも知らない(伊)
いはむや=況んや、まして(伊)
かのあるしなる人=業平、娘は紀有常の娘で業平の妻の妹か(伊)
あんをかきて=案を書きて、業平が下書きを書いて(伊)
めてまとひにけり=愛で惑ひにけり、たいそう感心した(伊)
つれ/\の・・=物思いに耽っていると、長雨に増水する川のように涙の川も水嵩が増してくる、
私は袖ばかりを濡らして、あなたに逢うすべもない(伊)
なかめ=眺め、長雨(伊)
ひちて=濡れて(伊)
返しれいのおとこ女にかはりて=代筆の業平(伊)
あさみこそ・・=あなたの愛情が浅いからこそ、袖は濡れるのでしょう。涙の川に、
袖が濡れるだけではなく、御身までが流れるほど愛情が深いと聞くなら、信頼申しましょう(伊)
あさみこそ=浅いからこそ(伊)
ひつらめ=濡れるのでしょう(伊)
ふはこ=文箱(伊)
えてのちの事=結婚して後の事(伊)
かす/\に・・=私のことを思っているのか、思っていないのか、
お尋ねするのも難しいものですから、試金石となる雨がひどく降っているのでしょう(伊)
とひかたみ=問ひがたみ、質問しがたい、尋ねがたい(伊)
みのもかさもとりあへて=蓑も笠も手にする余裕もないまま(伊)
本人同士の恋文の遣り取りよりも、業平が楽しんじゃったみたいです。
幼い恋を、温かく支援しています。頬笑ましいオジサンです。
__φ(.. ) 軽鴨の介は、邪魔くさいオジサンです。
仁勢物語も、待っててくださいね。
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伊勢・仁勢物語
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伊勢物語(第106段)仁勢物語(第106段)
伊勢物語(第106段)
昔おとこみこたちのせうえうし
給所にまうてゝたつた河のほとり
にて
ちはやふる神世もきかすたつた河
からくれなゐに水くゝるとは
仁勢物語(第106段)
をかし男和子達の相伴にゐて虚腹(カラハラ)に酒をのみて
千早振神代もきかす丹波御器
から腹酒を三つのまんとは
参考1(第106段)
せうえう=逍遥、散歩(伊)
たつた河=竜田川、紅葉の名所(伊)
ちはやふる=神・宇治の枕詞、勢いが激しい意(伊)
からくれなゐ=唐紅・韓紅、舶来の紅の意で鮮やかな濃い紅の色(伊)
くゝる=染織の時に糸で括る、「(水に)くぐる」(伊)
相伴にゐて=相手をしてともにもてなしを受ける子供達が居て(仁)
虚腹(カラハラ)=空腹、空きっ腹(仁)
丹波御器=丹波産の椀(仁)
三つのまんとは=三杯も飲もうとは(仁)
参考2
古今和歌集
二条の后の春宮のみやす所と申しける時に、御屏風にたつた河にもみぢながれたるかたをかけりけるを題にてよめる そせい
もみぢばの ながれてとまる みなとには 紅深き浪や 立つらむ
なりひらの朝臣
ちはやぶる 神世もきかず 竜田河 唐紅に 水くくるとは
伊勢は、親王達と散歩して現地で詠んだ哥ですが、古今集では竜田川の屏風絵の形(かた)を見て詠んでます。業平は奈良にも縁が深いので、古今集はそれを思い出しながら詠んだともいえます。
仁勢は、お相伴の子供達、空きっ腹に三杯も飲もうとは、いやはや?!
未成年が飲酒してはいけない主な理由
1、脳の神経細胞を破壊。アルコールを大量に長い年月飲み過ぎると脳が縮んでくる。特に脳が未完成の未成年者ではおこりやすく、勉強に必要な集中力や記憶力が低下する。
2、男らしさ、女らしさが妨げられ、性腺が萎縮して、インポテンツ、月経不順になる可能性がある。
3、未成年者はアルコールを分解する仕組みが未熟。過度の飲酒をした場合、急性アルコール中毒になる危険性が高い。
4、アルコール依存症になりやすい。未成年者は心身が未発達なため、適度な飲酒に対する判断力がなく、自己規制がきかない。未成年の時から飲酒していると飲酒量が増えてきて、大量のお酒を毎日飲むようになり、アルコール依存症になる可能性が高い。
yoshyも、節酒しています。血液検査が怖い。それに脳も縮んできたようだ!
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______________________________________φ(.. ) 軽鴨の介
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伊勢物語(第105段)仁勢物語(第105段)
伊勢物語(第105段)
むかしおとこかくてはしぬへしといひ
やりたりけれは女
白露はけなはけなゝんきえすとて
たまにぬくへき人もあらしを
といへりけれはいとなめしと思けれと
心さしはいやまさりけり
仁勢物語(第105段)
をかし男天窓(アタマ)は禿(ハグ)へしと云やりたりけれは外經
しらくほに はけははげなん はげずとて
藥代くるゝ 人もあらしを
といへりけれはあたまはなめしになるとおもひて
心うさはいやまさりにけり
参考1(第105段)
かくてはしぬへし=このままでは恋に苦しんで死んでしまうだろう(伊)
けなはけなゝん=白露が消えるなら消えてしまいなさいよ(伊)
たまにぬく=玉に穴を開け糸を通す(伊)
なめし=相手を軽んじたり、あなどったりして、無礼であるさま(伊)
心さし=相手を思う気持ち(伊)
いやまさりけり=もっと燃え上がった(伊)
天窓=頭、首から上の部分(仁)
外經=げきょう、外痙、外科、外境、外科医(仁)
しらくほ=白癬(しらくも)、
頭髪に糸状菌が寄生して生ずる皮膚病、毛髪が脱落する(仁)
藥代=しらくも治療薬、発毛剤(仁)
なめし=滑し、なめし革、ツルツル(仁)
心うさ=心憂さ(仁)
参考2
伊勢の哥は、家持集・新千載和歌集にある
白露は けなばけななむ きえずとも 玉にぬくべき 人もあらじを
仁勢は、今も昔も頭が淋しくなるのは、心憂しなことです。
yoshyの家系は、キレイな銀髪になります。yoshyもそうなるはずです。たぶん・・・
「山の神」の父方が、危ないので、息子達が心配です。
______________________________________φ(.. ) 軽鴨の介
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伊勢物語(第104段)仁勢物語(第104段)
伊勢物語(第104段)
むかしことなることなくてあまに
なれる人有けりかたちをやつした
れと物やゆかしかりけむかものまつり
見にいてたりけるをおとこうたよみて
やる
世をうみのあまとし人を見るからに
めくはせよともたのまるゝ哉
これは斎宮の物見たまひけるくる
まにかくきこえたりけれは見さし
てかへり給にけりとなん
仁勢物語(第104段)
をかしことなることなくて逃てのほる人ありけり
太刀刀はさしたれと心やをくれたりけん鴨の羽◎(享+支・タゝキ)
に懼(ヲヂ)たりけるを男哥よみけり
越瓜のあされたゝれるかうの物
鎌倉殿に茶のまるゝかな
これは齋藤のなにかし物頭にて東にくたりける
かみちより歸上けるとなん
参考1(第104段)
ことなることなくてあまになれる人=特別な事もなくて尼になった人(伊)
かたちをやつしたれと=飾り立てることなく出家姿して(伊)
ゆかし=床し・懐し、心ひかれそこに行きたいと思う気持ち(伊)
かものまつり=賀茂祭、祭人の冠や牛車などをアオイで飾るところから葵祭とも(伊)
うみ=倦み、海(伊)
あま=尼、蜑(伊)
見るからに=見るだけで、海松(みる)(伊)
めくはせよとも=目配せよとも、(海松)布((みる)め)喰わせよ(伊)
見さしてかへり=見物の途中で帰り(伊)
太刀刀はさしたれと=太刀・刀は差したれど、たち・かたな(仁)
心やをくれたりけん=気後れでもしたのだろう(仁)
鴨の羽◎(タゝキ)に懼(ヲヂ)たりけるを男=鴨の羽ばたきに怖がった男(仁)
越瓜=越瓜(えつうり)、白瓜、堅瓜、縞瓜(仁)
あされたゝれるかうの物=鯘(あざ)れ爛れる香の物、漬かり過ぎた香の物(仁)
鎌倉殿=源頼朝(仁)
齋藤のなにかし=斎藤 実盛(さいとう さねもり)、平家方(仁)
東にくたりけるかみちより=東(富士川)に下りけるが、道より(仁)
歸上けるとなん=帰り上(のぼ)るとなん、京へ逃げ帰ったらしい(仁)
実盛討ち取られ義仲に首実検される(古今実録 参考源平盛衰録 明治16年)
能「実盛」
木曽殿天晴、長井の斎藤別当実盛にてやあるらん。然らば鬢髭の白髪たるべきが、黒きこそ不審なれ。樋口の次郎は見知りたるらんとて召されしかば、樋口参り唯一目見て、涙をはら/\と流いて、あな無残やな、斎藤別当にて候ひけるぞや。実盛常に申しゝは、六十に余つて軍をせば、若殿原と争ひて、先をかけんも大人気なし。又老武者とて人々にあなづられんも口惜しかるべし。鬢髭を墨に染め、若やぎ討死すべきよし。常々申し候ひしが、誠に染めて候。洗はせて御覧候へと・・・ 参考2
伊勢、なんか縁語・掛詞だけって感じで、尼さんにチョッカイ出してるだけ。
斎宮との恋とはほど遠く思えるんだが・・・、
逆に仁勢は、スケールが大きくて、源平の戦いをおちょくっています。
平氏軍は富士川の戦いにおいて頼朝に大敗を喫するが、これは斎藤実盛が東国武士の勇猛さを説いたところ、維盛以下味方の武将が恐怖心を抱いてしまい、その結果水鳥の羽音を夜襲と勘違いしてしまっって逃げ帰るという話がテーマです。
源平盛衰記
権亮少将維盛は斎藤別当を召て、抑頼朝が勢の中に、己程の弓勢の者いくら程かある、東国の者なれば案内は知たるらんと問給へば、真盛などをよき者と思召候か、弓は三人張五人張、矢束は弓に似たる事なれば、十四束十五束、あきまをかぞへて矢継早し、一矢にて二三人をも射落されば、鎧は二領三領をも射貫候、惣じて英矢射者なし、加様の者、大名一人が中に廿人卅人は候らん・・・
夜半ばかりに、富士の沼に群居たりける水鳥の、いくら共なく有けるが、源氏の兵共の、物具のざゝめく音、馬の啼声などに驚て立ける羽音のおびたゞしかりけるに驚て、源氏の近付て時を造るぞと心得て、すはや敵の寄たるはと云程こそ有けれ、平家は大将軍を始として、取物も取敢ず、甲冑を忘れ弓箙をおとし、長持皮籠馬鞍共に至まで捨て迷上。親は子をも不知、従者は主をも顧ず、只我先我先にとぞ落たりける。
鴨の羽ばたき、恐ろし。
功名一番
______________________________________φ(.. ) 軽鴨の介
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伊勢物語(第103段)仁勢物語(第103段)
伊勢物語(第103段)
むかしおとこ有けりいとまめにしち
ようにてあたなる心なかりけりふか
草のみかとになむつかうまつりける心
あやまりやしたりけむみこたちのつか
ひたまひける人をあひいへりけり
さて
ねぬる夜の夢をはかなみまとろめ
は
いやはかなにもなりまさる哉
となんよみてやりけるさるうたの
きたなけさよ
仁勢物語(第103段)
をかし男有けりいとまめに爰かしこありきけり深草の
あたりになん淨瑠璃操(アヤツリ)したりけん見に行けり
錢をとらんといへりさて
鼠戸の 錢をはゆるせ まつひらに
いやといふとも 入りまいらする
となむよみて入りけりさる人のきたなげさよ
参考1(第103段)
まめに=真面目に(伊)
しちようにて=じちようにて、実用・実要にて、まじめなこと、実直なこと(伊)
あたなる心なかりけり=仇なる心なかりけり、浮気心がない(伊)
ふか草のみかと=仁明天皇(伊)
心あやまり=ふとした心の過ち、ふとした出来心(伊)
みこたちのつかひたまひける人=親王たちの使ひ給ひける人、
召人(めしうど)、平安時代は主人と男女の関係にある女房のことをさす(伊)
あひいへりけり=互いに愛情を交わすようになった(伊)
ねぬる夜の夢をはかなみ=共に寝た夜は消えてなくなりやすい儚さなので(伊)
まとろめは=もう一度見たいと帰宅後にまどろめば(伊)
いやはかなにもなりまさる哉=益々儚い夢になってしまう(伊)
きたなけ=きたなげ、1.「心あやまり」を受けて業平の心の「きたなげ」
2.夢のような夜でしたので後朝の哥が「きたなげ」に思えることよ、
3.歌の未練がましさが「きたなげ」でいやだ(伊)
淨瑠璃=人形浄瑠璃(仁)
操(アヤツリ)=人形を操ること(仁)
鼠戸=芝居小屋の木戸口、狭い入口になっていた(仁)
錢をはゆるせ=木戸銭を払わない(仁)
まつひら=真っ平(仁)
いやといふとも=木戸番がダメだと言っても(仁)
きたなげさよ=お金に汚い様よ(仁)
参考2
古今644 人にあひて あしたによみてつかはしける 業平朝臣
寝ぬる夜の 夢をはかなみ まどろめば
いやはかなにも なりまさるかな
伊勢の「きたなげ」について
真面目で遊び心で女性と付き合えない業平。相手は主筋のお手が付いた女性、深みにはまってしまった業平の「きたなげ・だらしなさ」を、自嘲気味に言っているようにも読めますが、それでは相手の女性に失礼なので、後朝の哥を謙遜しての言葉と読みたいんだが・・・。
「心あやまり」であろうとも、責任は取れよ!業平さん。http://acidcow.com/engine/data/emoticons/37.gif
いつでも真剣交際がモットウです。http://acidcow.com/engine/data/emoticons/18.gifhttp://acidcow.com/engine/data/emoticons/29.gifhttp://trinixy.ru/engine/data/emoticons/love.gif
_____________________________________φ(.. ) 軽鴨の介
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