|
私にとってジャズとの出会いは、まずモダン・ジャズからでした。モダン・ジャズ・カルテットやL.A.4、ウィントン・ケリーの「ケリー・ブルー」、バド・パウエルのブルー・ノート第5集、ジェリー・マリガンの「ナイト・ライツ」、エラ・フィッツジェラルドの「オペラ・ハウス」、ソニー・クラーク「クール・ストラッティン」、マル・ウォルドロン「レフト・アローン」等々、日本人はマイナー・キーの曲が好きらしいけれども、私もご多聞に漏れず、マイナー・キーの曲ばかり聴いておりましたなぁ。
さて、その傾向が変わってきたのは、楽器をやり始めてからでしょう。大学の軽音楽部に入って、カウント・ベイシーやチャーリー・パーカーの音楽から学ぼうとしていました。そのうち、フリー・ジャズをやっているHさんというプロのドラマーと懇意になりました。その人の影響を受けて、セロニアス・モンクやセシル・テイラー、アート・アンサンブル・オブ・シカゴなど、フリー・ジャズ系統のミュージシャンに対して、飛躍的に理解が進みました。
一方でこのころになると、逆にディキシーやスイングにも関心が湧いてきました。デューク・エリントン、ルイ・アームストロング、ファッツ・ウォーラー、ジェリー・ロール・モートン、ビックス・バイダーベック、アート・テイタム、アール・ハインズ、コールマン・ホーキンズ、レスター・ヤング、ベン・ウェブスター‥‥前口上が長くなりましたがディキシーやスイングの名盤紹介と行きましょうか。
1.ジョージ・ウェットリング/ボビー・ハケット「ジャズ・セッション」
レコードでいうとA面にウェットリングのディキシーランダーズ、B面がボビー・ハケット・クインテットの演奏が収められています。B面も味わい深いけれども、何と言ってもA面。皆いいけれど、私としては“After You've Gone”でのエドモンド・ホールのグロー・トーンでアップテンポを吹きこなす、そのセンスの良さといったら‥‥。ちなみに、りーだーでドラム奏者のジョージ・ウェットリングは前衛派の画家としても有名らしい。
2.The Essence of Jazz Classics,vol.8 FATS WALLER
これはウォーラーがRCAに吹き込んだもののなかからピックアップして「ジャズ栄光の巨人たち」として1枚のLPとして出されたもの。ファッツ・ウォーラーの唄はともかく、ピアノ演奏は力強くかつ優雅そのもので、カウント・ベイシーに与えた影響の痕跡が随所に見られる。それと、ジーン・セドリックのテナーサックスとクラリネットのジャズっぽくはないが、人柄をしのばせる音色は決して悪くない。聴きものは「オリジナル・Eフラット・ブルース」で、ウォーラーは酔っ払いがブルースを歌っているような実にフィーリング豊かな謳い方をしている。
3.SATCH PLAYS FATS
これは、1955年の録音であるから、モダン・エイジにおけるサッチモの唄と演奏。1曲目の「ハニーサックル・ローズ」のバースからはいってやがてイン・テンポとなり、テーマに入る部分のかっこいいこと。
|
全体表示
[ リスト ]


