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 昨年の11月16日に最高裁が下した裁判員法の「合憲」判決。「国民の司法参加」にはいろいろなバリエーションがありうるから、一概に憲法違反であるとは言えません。ただし、こと、裁判員制度は国民に新たな義務を課しており憲法第13条の国民の自由を侵害しているために、憲法に違反していると考えています。裁く側には「国民の司法参加」を認め、裁かれる側の「国民の司法監視」たとえば取調室の全面可視化などは一向に進まず、また数々の再審請求も難しいなど、裁判所の独善性が進行しています。
 
 また、裁判員制度は、第18条の「その意に反する苦役」に該当する場合があると考えております。この点に関して、判決文には次のように記されています。


 裁判員法1条は,制度導入の趣旨について,国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することを挙げており,これは,この制度が国民主権の理念に沿って司法の国民的基盤の強化を図るものであることを示し
ていると解される。このように,裁判員の職務等は,司法権の行使に対する国民の参加という点で参政権と同様の権限を国民に付与するものであり,これを「苦役」ということは必ずしも適切ではない。また,裁判員法16条は,国民の負担を過重にしないという観点から,裁判員となることを辞退できる者を類型的に規定し,さらに同条8号及び同号に基づく政令においては,個々人の事情を踏まえて,裁判員の職務等を行うことにより自己又は第三者に身体上,精神上又は経済上の重大な不利益が生ずると認めるに足りる相当な理由がある場合には辞退を認めるなど,辞退に関し柔軟な制度を設けている。加えて,出頭した裁判員又は裁判員候補者に対する旅費,日当等の支給により負担を軽減するための経済的措置が講じられている(11条,29条2項)。
 これらの事情を考慮すれば,裁判員の職務等は,憲法18条後段が禁ずる「苦役」に当たらないことは明らかであり,また,裁判員又は裁判員候補者のその他の基本的人権を侵害するところも見当たらないというべきである。


 まず、「裁判員の職務等が参政権と同様の権限である」という論理展開について。最初に違和感を覚えたのは「権限」という言葉の用い方についてです。大辞泉で「権限」という用語を引くと、次のように書かれています。「 国家や公共団体が、法令の規定に基づいて職権を行うことのできる範囲。 代理人や法人の機関が、法律または契約に基づいてなしうる権能の範囲。 個人がその立場でもつ権利・権力の範囲。」とあり、「権利」そのものとは異なる概念です。さらに、憲法上では、国民の持つ「権利」(rights)と国家や公の機関の持つ「権限」(authority)を使い分けております。「参政権」については憲法第15条1項に「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」と謳っているとおり、「権利」(rights)であることは明らかです。しかし、裁判員の職務等は国家の統治機構の一端をなすものですから「権限」であります。つまり、この「裁判員の職務等が参政権と同様の権限である」という表現は、大変たちの悪い二枚舌的表現です。
 
 次に、裁判員法第16条の「辞退事由」、同条八号に触れた部分について一言。辞退事由が設けてあるということは、本人の自由意志で辞退できないことを意味しており、その辞退できない者について、「意に反する苦役」かどうか判定しないことには、全く意味を成しません。また、同条八号に掲げてある事例は、むしろこれほど辞退が認められる幅が狭いことの証であって、これで事足りると判断している最高裁の「市民感覚」は驚くべきものがあります。いちばん裁判員を必要としているのは最高裁ではないでしょうか。それに加えて、日当を出していることに言及している部分は、言わずもがなのことまで判決の一部になっていることが驚きでした。いずれにしても、苦役と感じるかどうかは、それぞれの国民が個別に感じるものでありますから、それを裁判所が一律に判定しようとすることこそ、十把ひとからげにどんぶり勘定で対応しているもので、ここでもまた憲法第13条の「個人の尊重」が軽視されているといわざるを得ません。
 次回に続く。

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