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 まずは、本日の西日本新聞に掲載された「約束を守れない民主党」という渡辺晋作氏の社説を紹介します。このタイトルから連想されるのは、マニフェストを守れない民主党‥‥と国民ならフツーに考えて連想すると思います。それで、国民は怒ってまっせえという報道なら、納得がいくのですが。ここに書かれているのはそんなことではなかったのです。その一部を引用しますと、次のような記事です。以下、平成24年6月24日西日本新聞朝刊より引用。

 消費税増税をめぐる民主党の内輪もめが収まらない。確かに重い政策決定である。「議論を尽くせ」。反対派の主張も分からなくはないが、党として約束した期限を守ろうとしないのは一体どういうことか。
 「(今国会の会期は)21日がおしり。衆議院で採決できる環境整備をする」。野田佳彦首相は国会答弁や記者会見でこう繰り返してきた。しかし、民主党は党内の了承手続きにてこずり、首相の「公約」とも言える21日の衆院採決を断念した。
 (中略)
 納期にルーズな会社は、取引先の信用を失うのが民間では常識。経営陣や担当者の首が飛んでもおかしくない。「社長(首相)が言っていること、専務、常務、一般社員がいっていることがばらばら。政党の体をなしていない」。自民党幹部はあきれ顔だ。(引用終わり)

 この記事を書いた渡辺晋作という人は実に頭のいい人だなと感心します。自民・公明と民主党執行部との約束事を「公約」と表現し、消費税増税を重い政策決定であると肯定し、マニフェストにこだわる民主党内の動きを「反対派」の起こした「内輪もめ」であるかのごとく、ことさら軽く扱っています。
 論理を展開させるのではなく、修辞の仕方だけで全く逆の結論に持って行っていますから、これも一種の才能というべきでしょう。正確に言えば、民主党のマニフェストという事実上の「公約」をことさら軽視する民主党執行部に対して、党内で異論が出るのと、全く異論が出ずにすんなり「公約」違反の政策が党内でまとまるのと、どちらが政党としてまともかといえば、まちがいなく前者であり、異論が出るのは政党としてまともな部分が残っているからにほかなりません。また、消費税増税という「重い政策」を「軽く決定」しようとしているからこそ異論が出ているし、異論に対して合理的な説明ができないから党内の了承が得られないのであります。


 しかし、ここでマスメディアが消費税増税に反対する小沢一郎氏を支持し、メディアは本当に小沢氏に不正があったと思っていたけれども無罪判決が出た以上それを契機として「公約」にあくまでもこだわり続ける同氏の姿勢を評価していこうと仕切り直しをしていったならば、マスメディアとしての矜持が保たれたことでしょう。中立性を保つ意味でもそれが筋であります。逆の見方をすると、このような自民党や公明党の機関紙と勘違いされそうな社説を臆面もなく流すなどというのは、要するに小沢が不正をしていたかどうかには関係なく、小沢の進めようとしている改革をメディアがスクラムを組んでぶっつぶしてやろうとしていた、そういう潮流が見え隠れするではありませんか。

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