|
定年退職まで残すところ3年半となりました。今年の12月で57歳になります。最近、読んでいる本に松本サリン事件被害者の河野義行さんの「今を生きるしあわせ」という著書があって、同書のなかで河野氏が、「死は生の先にあるのではなく、生のすぐ隣にあるのだ」という内容のことを述べておられましたが、死についての確かなイメージを持っておられることに、尊敬の念を抱いています。
河野義行さんはそうした確固とした死生観をお持ちだから、松本サリン事件のときに被害者であるにもかかわらず、容疑者として警察から追求されたり、マスコミ各社から誤った情報を流されたりした時にも、判断を誤らずに家族一丸となって耐え抜くことができたのだと思います。つまり、死生観がしっかりしていれば、大局的に物事が見えてきて、非現実的なお伽噺の世界と現実的な仕事上の話題や政治経済の話などが対等のものとして同じ地平線上に見出すことができると思われるからです。そればかりか、元オーム真理教信者やマスコミ関係者とも趣味の釣りなどを通じて親交を深めるという、信じられないくらいにプラス思考で物事を考え、また自分自身を信頼することが可能となったことでしょう。
このような方のことを世間一般に使われているような言葉で表現しようとしても、言葉の方に手垢がついて新鮮さを失っているために、うまい具合に表現できないもどかしさを痛感してしまいます。すべてのことが河野義行さんという個人の中で、いろんな喜びや愉快さや好奇心を生産しながら循環し、他人の目には何が始まりでどこが終わりかも見当がつかないという、実に進歩的で自立した新しい生き方をされているように思います。
また、河野義行さんという方はすぐれた人権感覚の持ち主でもいらっしゃいます。まず、自分自身の考え方や生き方に誇りを持っていて、しかもその自尊感情はたえず時代の変化に即応しながら拡大再生産されているように思えます。それを支えているのは、しっかりした権利意識であろうと考えています。
さらに自分に与えられた「自由」は、徹底して楽しもうとします。
人権というと非常に堅苦しいものだと考える方が少なくありません。しかし、人権とはほかならぬ私やあなたのためにあります。現に河野さんのように、人権についてしっかりした考えをお持ちであってなおかつ自分の人生をエンジョイしている方がいます。人権という普遍的文化が構築されることによって、私たちの暮らしは間違いなく豊かになり、自分の生き方を生きることが容易になってきます。
河野義行さん的な生き方fは、定年後の私自身の参考になるとともに、日本人の新しい生き方のように思えます。 |

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用


