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アメリカの「ダウンビート」誌の人気投票のアルト・サックス部門でチャーリー・パーカーを抜いて首位に輝き、以後11回もポール・ウィナーに選ばれたポール・デスモンドは、決して人気だけのミュージシャンだったわけではありません。
なぜ、このような回りくどいことから書き始めたかというと、世の中にはコマーシャリズム(商売優先主義)に堕した作品もないわけではありません。あるミュージシャンの持ち味を活かしきれずに流行のみを追いかけていく企画
ポール・デスモンドが人気でチャーリー・パーカーを追い越したから? デスモンドが白人だったから? デイヴ・ブルーベック・カルテットが保守路線を選択していたから? 高収入を上げていたから? どれもポール・デスモンドの高い音楽性を否定する理由にはなりません。私もパーカーは大好きです。でも、パーカー・スタイルだけがいい訳ではないし、そんなのってとても窮屈な発想だと思います。
さて、それはそれとして、かのデイヴ・ブルーベック・カルテットの演奏よりも、RCAにおけるジム・ホールとのカルテット演奏のほうが私は好きです。デスモンドの魅力を引き出すのにはシンプル・イズ・ベスト。ジョー・モレロという名人の存在がむしろ仇(あだ)になっているのでは‥‥というのが私の意見。その点、地味なコニー・ケイのほうがぴったしというワケ。
1曲目の「ホエン・ジョアナ・ラブド・ミー」でのデスモンドのせつなさ、ホールのあたたかさ。まいった!
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