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 クィンシー・ジョーンズの若かりしころの傑作「私の考えるジャズ」は、クィンシーの傑作であると同時に、フィル・ウッズの名演でも知られるアルバムです。ビッグ・バンドの経験がある方なら、ああ、「スリーピン・ビイメージ 1」だなと思われるでしょう。しかし、このアルバムで彼は、Fのブルースはこうやって吹くんだよ、と言わんばかりのアルト奏者にとっては実に美味しいソロをとっています。そう、「ウォーキン」におけるアドリブははやいパッセージもありますが、9th(テンション)の使い方やサブ・ドミナントで7thとしてブルー・ノートを効果的に使うワザなどが聴けて、とても参考になります。
 ほかには、デューク・ジョーダンのアルバムとして有名になってしまった「シグナル」にホール・オーバートン・カルテットの演奏が4曲入っていますが、メロディアスで親しみ深いフィル・ウッズのアドリブが楽しめます。しかも、4曲というのが「ペニーズ・フロム・ヘヴン」「イエスタデイズ」「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」「ユード・ビー・ソー・ナイス・カム・ホーム・トゥー」とスタンダード・ナンバーがずらり。
 1950年代の彼の演奏は音がクリアーな分、比較的コピーしやすく、アマチュアのアルト走者に人気があるのもうなずけます。その点、コピーしづらかったのがジャッキー・マクリーンで、何の音を出しているのか分からなくなる瞬間が多々ありました。
 フィル・ウッズとチームを組んでいたジーン・クイルもすごくウッズに似ていて、ちょっと聴いただけではどちらがどちらか区別がつきません。しいて言えば、クイルのほうはいくぶん音が細いような気がします。でも、ほんとにそっくりでした。
 

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