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光市母子殺害事件。
元少年の犯した重い過ち。
そして重い過ちを悔いることさえ許さない死刑制度という名のもうひとつの殺人。
死刑判決を出した広島高裁の差し戻し審判決文は、当時少年であった被告が供述を翻したことを重視した、まるで人間には曖昧さや矛盾があってはならないと言わんばかりに。
マスコミ報道が正しいという前提で言うと、私がもし当時この少年に出会っていたら、たぶん嫌悪感でいっぱいになったろう。
短絡的な犯行、ブレーキの利かない「性格」、反抗的な態度‥‥どれをとっても正直なところすすんで友人になりたいという気にはなれない。
でも、こいつだって、生まれてきたときはおぎゃあと泣いたんだろう、ほかの赤子がそうするように。
こいつだって、生きていくのに便利な嘘はついただろう、世の中の大人がそうするように。
こいつだって、あったかいラーメンでも食った後は身体が温もっただろう、ほかの労働者と同じように。
こいつだって、しかるべき出会いがあれば、成長もしただろう、検事さんたちと同じように。
こいつだって、エロビデオの世界と現実との区別がつくまで多少の年数は必要だったろう、身勝手で馬鹿な多くの男どもと同じように。
どうせ、ろくでもない奴だったにちがいない。
嘘は尽くし、身勝手だし、態度でかくて反抗的だし。
裁判官や弁護士のようにアタマよくねえし。
でも、殺すことはねえんじゃないの?
私たちは死刑がどのようにおこなわれるのかもっと知る必要がある。
情報が公開されてはじめて世論調査が意味を持つ。
死刑をタブー視してはならない。
現に行なわれていることなのだから。
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2012年02月20日
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