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 人権啓発なんて、いつまでやるつもりなの?「いじめ」問題にしろ、何も変わんないじゃない‥‥という指摘があります。積極的に関わりを持とうとしないでいるとそう思えるかもしれませんが、人権問題解決に向けた様々な取り組みが生まれてきているのも事実です。たとえば子どもの権利条約第19条には「虐待」を禁止する国内法の整備が謳われています。「子供の権利条約」の新しいところは、物理的な暴力にとどまらず、精神的な攻撃やわいせつ行為さらには育児放棄や怠慢についても言及してあるところです。当然、児童虐待防止法にもそのことが触れてありますし、同じような広がりが高齢者虐待や障がい者虐待についても言及されることになります。

 法的な整備以外にも、たとえば1985年に森田ゆりさんによって日本に伝えられたCAP(子どもへの暴力防止プログラム)は、すでに国内で130以上の組織へと発展しておりますし、そのほかのアクションとしてはたとえばホームレスの自立を支援する「ビッグイシュー」の活動が日本にも起こっていますし、知的障がい者の自立を支援するNPOも少なくありません。

 行政内部にも熱心な指導者は少なからずおられますが、行政の守備範囲を超えて行動せぬまでも、一個人としてはもう一歩外側にまで目を向けて欲しい思いが私にはあります。たとえば人権問題に関して国連の動きにまで目を向けている人のなんと少ないことか。時事問題でも、冤罪事件などは人権問題の最たるものですし、人権という概念が「人間である」ということだけを条件に成立するならば、そのことと矛盾する「死刑制度」をどう捉えるべきかなどと考えねばならない課題は山ほどあります。

 そういう人権課題の中には行政として手を出しにくいものもあるかもしれません。しかし、少なくとも関心を持っておく必要があると考えます。人権という普遍的文化を構築していくためには、国内法の有る無しで業務に該当するかなどという狭い了見ではなく、せめて国連並みの感覚は持っておく必要があると考えます。

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