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裁判員制度

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 裁判員の自由権や自己決定権に関して考えます。なお、憲法の複数の条文に関連する記事も、ここに収めます。
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 裁判員制度調査ボランティアクラブ制作の「衆議院議員の裁判員制度への賛否一覧」(http://saiban.odaikansama.com/ )という情報に行き当たりました。北海道を除く全選挙区において今年の5月9日付けの情報ですから、自民党議員が圧倒的に多い中で行われたアンケートによるものです。それにしても、「裁判員制度を問い直す議員連盟」に終結した(当時の)国会議員の皆さんが「凍結」に回答しているのはともかく、参加しなかった議員の皆さんでも社民党・国民新党・共産党の各党は少なくとも「延期」との返答をしているのに比べ、民主党の認識不足には言葉もありません。小沢一郎氏が「制度見直し」と回答している以外は、渡部恒三氏、菅直人氏、前原誠司氏、岡田克也氏、赤松広隆氏、長妻昭氏、仙谷由人氏、松本龍氏ら主要なメンバーが「賛成」と回答しており、議員連に終結しなかった衆議院議員で、「賛成」と回答しなかったのは小沢氏ただ一人という結果であったわけです。

 これでは原口一博議員や川内博史議員がいくら声を枯らしても限界があったことは容易に想像できます。それにしても、菅氏や岡田氏までがこの違憲立法に頬かむりするとは、本当に情けない限りです。

 最高裁の裁判員制度Q&Aより(http://www.saibanin.courts.go.jp/qa/c1_4.html )転載。

   ――――――――
 
● 法律の専門家でない国民が加わると,裁判の質が落ちたり,信頼が損なわれたりしないでしょうか。

 そのようなことはありません。
 法律的な判断はこれまでどおり裁判官が行いますし,必要な場合には裁判員のみなさんにもご説明します。
 裁判員のみなさんには,「事実認定」と「量刑」について判断していただきます。これについては,法律的な知識は必要ありません(「法律を知らなくても判断することはできるのですか。」のQ&Aを参照してください)。
 さまざまな人生経験を持つ裁判員と裁判官が議論することで,これまで以上に多角的で深みのある裁判になることが期待されます。

   ――――――――

 (私見)
 もし、「事実認定」に関して、本当に「これまで以上に多角的で深みのある裁判になること」を期待するのであれば、公判前整理手続きで証拠を絞り込むのはおかしいといわねばなりません。
 また、裁判員に「さまざまな人生経験」を本当に期待するのであれば、当該事件に職業的に詳しい人材を採用せねば「人生経験」を活かす具体性はないと思われます。そのような評議に影響する情報は、公開の対審の中で証人を立てて行われるべきであります。

 そういうこと以前に、私はこのQ&Aがおかしいと感じるのは、「事実認定」と「量刑」については、法律的な知識が必要ない、とした部分であります。法律的な知識が必要ないということは、法律が存在しないということではないですか。むしろ、このことはこれまで憲法第31条で保障されていたはずの法廷手続が実際には保障されていなかったことを示すもので、もしそういうことであったならば最高裁の立場としては立法府に対して
しかるべき法律の制定を逆に要求すべきであって、被告の防御権をこれほどまでに無視した裁判員制度をすんなりと受け入れるとは何事かといいたいのであります。

 最高裁の裁判官にはその職責に見合うだけの身分保障が憲法で保障されています。それについては何も言うつもりはありませんが、我々素人が勉強すればするほど司法に対する不信感が増すばかりです。しっかりと職責を果たさないと、国民は「改革」の中身に疑問符を投げかけて来ているわけですから、「さまざまな人生体験」などという子ども騙しのようなつっかい棒がいつまで理屈として通用するか、考えてみても分かりそうなものを‥‥。

 やっぱり案じていたとおりの展開になろうとしています。まさに裁判員制度の話題が風化しようとしているのです。新しく議員になった先生方は、裁判員制度のことを話題にしようとしません。タブー化に向けての共同謀議があうんの呼吸で拡がりつつあります。

 「裁判員制度を問い直す議員連盟」の発足に奔走した亀井久興・保坂展人両氏をはじめ一握りの人たちを除いては、本気で考えていた人がいったいどれほどおられたのでしょう。選挙が終わってみれば、上記の両氏が落選という信じがたい結果にはらわたが煮えくり返る思いです。私は、この結果に作為めいたものを感じざるを得ませんが、それはさておき、国会議員の人たちは政党の区別なく総じてえげつないなあと思います。

 多くの人たちにとって「議員連盟」は単なる保険程度の意味しかなかったのではないかという印象さえ頭をよぎります。

 ここにきて民主党の動きが不気味に映るのは私ひとりでしょうか。鳩山由紀夫氏は裁判員法の施行凍結を匂わせる発言をしておられましたが、気がついてみるとしっかり「円滑な実施」をマニフェストに寄せています。こういう節操のなさは、国会議員に共通のものかもしれませんが、全く反吐が出る思いです。

 結局、民主党も社民党も日弁連や連合との関係を国民の基本的人権よりも優先している構図は、自民党が財界を優先していたことと全くおなじです。

 まず、裁判員というのは職業かどうかという疑問から。

 最高裁は裁判員に対して非常勤の嘱託公務員という位置づけをしていますから、期間が短いとはいえ、れっきとした職業であろうというのが私の見解で、だからこそ通勤途上で事故があった場合の労災の適用が認められていると考えられます。いわばほとんどの国民を日雇い労務に駆り出していこうという制度にほかなりません。そうすると裁判官と裁判員との間の賃金格差が合理的に説明できるかという問題(労働基準法3条)や、研修制度が整わない中で業務に携わらせることの是非、さらには雇用が契約に基づかないで行われることの犯罪性(労基法第5条)がクローズアップされてきます。(参考:労働基準法http://www.houko.com/00/01/S22/049.HTM

 では、百歩譲ってこれが職業ではないとしたら、どういう位置づけであろうかということです。国民に義務を強いるものである以上、どう考えてもボランティアでないことは明らかです。職業でもなく、ボランティアでもないのに拘束を受けるということですから、これは「苦役」であると考えざるを得ません。もっとも個人的に関心・興味があって、ぜひとも裁判員をやりたいという人にとっては、憲法第18条の問題は生じません(ただし、この場合でも刑事被告人の諸権利を定めた第37条の問題は生じます)。問題は、やりたくないという人にとっては「その意に反する苦役」ということになってきます。ということは、裁判員選任手続の面接等の段階で「自分の意に反しており、苦役と感じる」ことを大きな声ではっきりと宣言すれば、少なくとも裁判員にはならなくてすむと思います。

 ちなみに、一方でこれが憲法違反にならないためには、犯罪による処罰として行われる必要があります。もっとも第31条により、法廷手続が必要なため、現実にはそういうことはないと思いますが、国の発想の中に国民を犯罪者同様に見ている視線が存在することは要注意で、まさに国民全員を獄につなぎ、獄中で裁判をさせているようなものです。裁判員法が憲法上の問題を少しだけでも修正する手段として、国はひょっとすると軽犯罪を侵した多くの国民を裁判員として導入するという将来像を描いているのかもしれません。

 私は、保坂展人さんの抜けた社民党国会議員団、とりわけ福島党首にはまだ信用が持てません。とても護憲政党と呼べたものではないと思います。そして、マニフェストで裁判員制度を肯定し、円滑な実施を目指すとまで言い切った民主党には、数名の例外を除いてはなおさらです。私にとって、この問題は景気対策や年金の問題と同じく重要なテーマです。これほど、憲法に直結した問題はないと思います。民主党にしろ社民党にしろ、人権を重視しているとの姿勢が単なるポーズやファッションに過ぎなかったのかと愕然とする思いです。

 民主党のマニフェストには裁判員制度について、円滑な実施を図っていくと書かれてありました。「裁判員制度を問い直す議員連盟」に多くの民主党議員が参加していたにもかかわらずです。こういう欺瞞を私は許すことが出来ません。

 一方、これらの動きより先んじて、憲法違反との見解を示していたのが、新党大地の鈴木宗男議員と公明党の浜四津敏子代表代行でありました(http://blogs.yahoo.co.jp/yossie_70/21659567.html )。特に、浜四津議員は与党内にありながら憲法との兼ね合いから疑問視したもので、連立与党でありまた閣僚であった森法相は大いに驚き、裁判員制度を義務として捉えるだけでなく権利としても捉えていただきたいとこれらの動きをけん制した(http://blogs.yahoo.co.jp/yossie_70/21685060.html )経緯があります。浜四津議員の発言が新聞報道では微妙な言い回しになっており、政権与党内からの声であったために、改憲含みではないかとの見方が一般的であったように思います。

 もしそのような含みがなく、一弁護士としての率直な意見であったならば、むしろ下野して自民党との連立解消となった現在、身軽さを逆手にとって改めて新政権を問い詰め、裁判員法廃止法案の提出を、場合によっては共産党とも連動して行っていただきたいと思います。


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