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司法・冤罪等

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 可視化に関しては、国内で共通のイメージが描けていないのではないか。他国の例に学ぶ必要がありそうだ。
 
 10月12日の衆議院予算委員会における民主党川内博史委員と柳田法務大臣とのやり取りのなかで、川内委員が「可視化法案提出の日程目標を明らかにしてもらえないか」との申し出に対して、柳田法務大臣が「全面可視化ということは難しいが、裁判員裁判の対象になるものや特捜部の絡んだ事件だけでも優先的に」云々という答弁があったと記憶している。答弁の趣旨はともかくとして、全面可視化もしくは全面的可視化の「全面」という言い方は、可視化の対象となる事件の範囲のことを言うのではなく、一連の事件に関わる捜査取調べの過程で、一部可視化を主張する検察・警察側に対して全面可視化という言い方がされるようになったと私は理解している。さらに、被疑者・被告人に対する取調べのみが対象になるのか、検察側証人の供述も含まれるのか、という意味での「全面」という見方もできる。
 
 可視化については、もうひとつ疑問点がある。可視化が誰に対して可視となるかという点が未整理なので、イメージしているところがバラバラで噛み合っていないような気がする。メディアを通じて全国民に対して公表されうるものなのか、それとも裁判で争っている当事者が証拠として出される供述調書の信頼度をチェックするための言わば関係者に限定して公開されるものなのかが分からない。個人情報がどこまで守られるべきなのか、それこそ被疑者の防御権との間で「人権同士の衝突」が予想され、「公共の福祉」をめぐって議論が沸騰しそうだ。
 
 それにしても、供述調書の捏造ということが行われなかったら、また威嚇的、脅迫的、暴力的な取調べが行われていなかったら、可視化ということも議論されずにすんだかもしれないし、個人情報保護と被疑者の防御権とが衝突することもなかったかもしれない。このこと自体は社会の制度が止揚されていく過程に直面しているといえるだろうが、少なくとも検察側から「個人情報が守れないから可視化に反対」などという、反省も何もない、自らのコンプライアンス化に取り組む姿勢もない組織の言い分だけは聞き苦しい限りだ。
 最高検の記者会見、伊藤次長検事のコメント。「本日、元大阪地方検察庁検事前田恒彦を証拠隠滅の容疑で大阪地方裁判所に公判請求いたしました。公訴事実は、以下の通り。被告人は、大阪地方検察庁検事として、平成21年7月13日、大阪市内の同庁において、大阪地方裁判所に公判継続中であった上村勉らに対する虚偽有印公文書作成等被告事件の証拠であるフロッピーディスクについて、パーソナルコンピュータと高機能ファイル管理ソフトウェア等を使用して、同フロッピーディスク内に記録されていた『コピー〜通知案』と題する文書ファイルの更新日時『2004年6月1日、1:20:06』を『2004年6月8日、21:10:56』に改変するなどし、もって他人の刑事被告事件に関する証拠を変造した。なお、被告人については、本日付けて懲戒免職処分となっております。刑事事件について、法と証拠に基づき、公訴を行い、裁判所に法の正当な適用を請求することを職務とする検察官が、証拠を改ざんするという行為は、国民の皆様の検察に対する信頼を根底から覆す、到底許されない行為であります。このような事態に至ったことについて、検察庁として、改めて国民の皆様に深くおわび申し上げます。なお、最高検察庁としましては、引き続き、大阪地方検察庁元特捜部長らに対する犯人隠避事件の捜査や、村木さんの事件に関する検証などを進め、失われた信頼の回復に努めてまいりたいと考えております。」(岩上安身氏のツイート記事から)
 
 前田恒彦元検事のフロッピー改竄に端を発した検察の組織的な調書捏造が疑われる今回の事件にとって、絵に描いたようなトカゲの尻尾きり的対応、しかも特別公務員職権濫用罪ではなく証拠隠滅罪という執行猶予も予想されるという軽い罪状での起訴に、予想されたとはいえ最高検という「同じ穴の狢(むじな)」による取調べの茶番劇に怒りが沸々と湧いてきた。国民はこれで怒らなかったら、あまりにも自分に対して無防備であり、次世代に対して無責任といえる。
 
 これに対してどう動くべきか。まず、保坂展人氏が提案しているとおり、検察官適格審査会の活用という方法がある。10月1日に三井環元大阪高検公安部長ら1058名が検察官適格審査会にあてた「審査申立書」を提出したのを受けて、国会の場で柳田法務大臣に対して、国民によるこの随時審査の決定をさせ、しかる後に専門家による調査チームを発足させるという手順になる。以下、「保坂展人のどこどこ日記」より、引用。


 国民に公表されていない「検察官適格審査会運営細則」を法務省から入手して読んでみると、制度的な不備があることが判った。審査会の審査は、全検察官を対象とした定時審査と、国民からの申出を審査する随時審査に分けられる。

 定時審査にあたっては、「不適格の疑いのある検察官」に対して、関係者からの事情聴取、関係機関からの資料提出を求めることが出来るとある。さらに、調査の必要がある時には弁護士その他の専門家に調査専門員を依頼することが出来て、また審査会を代表して1人以上の委員が調査を進めることも出来る。また、調査対象の検察官から弁明や反論の機会を設けることも出来るなどの手続きが書かれている。

 国民からの申出があった随時審査の場合でも、この細則は準用されると書いてある。つまり、検察官適格審査会は、国民からの申出を受けて外部の第三者である弁護士や専門家を入れて「調査チーム」を編成して独自調査にあたることが可能だったのである。

 しかし、細則を読んでいくと、これは「随時審査」が決定した時だということが判る。まず、国民からの申出のケースは、法務省大臣官房人事課長が「審査会が審査するか否かを判断する材料をそろえて、調査内容を添えて審査会に提出すべしとなっている。審査会委員は、法務省の事務局の調査を踏まえて「審査開始か否か」を決定する仕組みになっている。 

 そして、すべての案件で「随時審査をしない」という結論を60年間出してきたのだから、この細則が描いている「委員1人以上の審査会の調査」「外部の弁護士・専門家を調査専門員に委嘱しての調査」は一度も行なわれていない。ただし、検察官適格審査会が有効に稼働するためには、「随時審査するか否か」の予備調査の段階から、この外部の第三者も含めた調査チームを編成して独自調査をすることが必要ではないか。本来なら「随時審査」を始めてしまえばいいのだが、「随時審査」のハードルが高いなら、実質的には国民の代表による検察官監督の職責を果たすべきだと思う。

 この審査会が案件によって動き出すことに対しては、「刑事司法への政治介入」などという批判はおよそあたらない。なぜなら、これこそ60年間放棄されてきた審査会の本来の職責であり、役割であるからだ。
(引用、終わり)

 あとは全面可視化や人権侵害を受けた際の救済機関の設置、国連の個人通報制度受諾(自由権規約選択議定書の批准)などを今回の検察の起こした事件(まさに氷山の一角であり、こういうことに慣れきった検察全体の問題であるが)と絡めて、勝ち取っていただきたいものだ。
 
 それにしても、たとえば検察審査会のPRを行う官製のボランティア団体に全国検察審査協会連合会という団体があって、会員は全国に16000人とも20000人とも言われるが、いくら制度とはいえ検察が自らの組織に批判を行うことを本務とする検察審査会を法の縛りもないのに積極的に広報するとは考えられないし逆に旨みがあって育成しているに違いないのだが、懐柔目的でなく真摯に広報を目的とする団体の育成というのならば、60年間も制度を眠らせてきた検察官適格審査会の広報にこそ力を注ぐべきであろう。

崩れ行く検察神話

 今、保坂展人氏の指摘するとおり、検察官適格審査会の活性化が求められると思う。この提案に、全面可視化の具体化を絡めて「検察改革」を断行していただきたい。こういう検察の体質改善なしに、一方的に法曹三者によって推し進められてしまった裁判員制度も、検察審査会と同じような制度的欠陥がある。ニコニコ生放送緊急特番のなかでも原口氏が言いかけていた。もっとも、いまこの時点で裁判員制度まで話を広げると問題が拡散してしまうのではないかという配慮から、郷原氏も保坂氏もハナシに乗ってこなかったが、基本的にはそういう認識の仕方で間違ってはいないと私は思う。
 
 それにしてもである。柴山自民党副幹事長の立場も分からないではないし、小沢氏を落とそうというところにギアが入っての発言も自民党の現在のポジションを考えたときに予想されうる立ち位置だということを割り引いてみても、今回のような議決書の欠陥をことさら軽視する発言には由々しき問題がある。国会議員たる弁護士が、あのような原則論を無視した姿勢でよいのかなぁ。
 また、いくら小沢氏を排除したいといっても、保坂氏らが指摘したとおり国権の最高機関である国会で「法と証拠」によらない、もっぱらメディアスクラムに依存した追求というのも、党利党略で野党が一致したという、ただそれだけの結果であって、検察の不正を真に解き明かそうという姿勢からは程遠いといえる。すなわち、小沢氏の4億円の出所については検察が調査しても問題がなかったという点がひとつ、もしそれでも政治資金で土地を購入したことに関して資金の出所をつまびらかにすることを「説明責任」というのであれば、小沢氏のみならず政治資金で土地を購入している全ての政治資金管理団体に関して説明責任が問われるであろう。
 また、柴山氏の発言の中に、民主党が政権をとった以前と以後とでは、検察の対応が違ってきており、国家権力に屈服した検察になっているというような指摘もあったが、平成21年3月には小沢氏不起訴の方針が出ていた事実をどう考えているのであろうか。もし、本当にそのようなことを感じているのであれば、自民党は検察の不正に関して徹底的に追及する姿勢を示すべきではないか。
 
 私は作家の宮崎学氏が指摘したとおり、小沢氏が名誉毀損訴訟を次々に起こすべきであると思う。むしろ、検察リークと記者クラブとの閉鎖的な情報の操作こそを、私は「共謀」とよび「偽装工作」と呼びたい気がしている。
 
 
 「取調べの全面可視化を実現する議員連盟」(可視化議連)の第16回目の会合が10月5日に開かれています。 
 ところで昨年の4月3日に行われた衆議院の法務委員会のことをおぼえていますか。会議録は公開してありますが、長くて読む気がしないという方用に仙谷由人委員の質疑をコンパクトに整理してみました。却って読みづらい内容になったかもしれませんが、仙谷委員の質問の内容を大まかに分類しますと次のようになると思います。

①仙谷委員;検察の証拠リストの開示について(被疑者・被告人の権利という視点から)
関係する会議録

②仙谷委員;刑事訴訟法321条第1項2号について―→取調べの完全可視化について(被疑者・被告人の権利)関係する会議録等
 これでゆくと、可視化議連の申し入れには、強烈な味方が内閣の中枢にいることになりますね。
 
 9月28日の超党派国会議員による可視化議連(「取調べの全面可視化を実現する議員連盟」川内博史会長)の第14回めの会合の様子がネット放映されています。このなかで、郷原信郎氏が説明しているように、今回の前田主任検事によるフロッピー改竄事件は、前田検事個人の問題あるいは大阪地検特捜部の問題として矮小化して捉えるのではなく、特捜部全体あるいは検察庁全体の構造的な体質まで抉り出して捉える必要があるし、またそれが可能な事件であるといえます。
 
 すなわち、これまで検察が調書の捏造などを行うことによって「犯罪を創り出している」ということがしばしば指摘されながらも、そのことに関して立証していくには決定的な証拠がなかったために、尻尾がつかめず、国会での追及もなかなか難しかったのでしょう。ところが、今回の事件は、虚偽有印公文書作成という文書犯罪容疑をめぐってたまたま証拠品の取り扱いに特捜部の関係者が不慣れであったがために、改竄されたフロッピーがいろいろな意味で動かぬ事実となり、もはや言い逃れはできないところまできてしまった、いうなれば弁護側に向けて時限爆弾を仕掛けたつもりが、少なくとも特捜部全体を爆破してしまう程度の大きな仕掛けとなってしまったわけです。
 
 郷原氏はこの問題の核心を特別公務員職権濫用であると指摘しています。以下、郷原氏のツィート記事からの引用です。


 一昨日の「可視化議連」で「前田検事は検察の構図とFDデータとの矛盾を知った上で、村木氏を逮捕した」と指摘し、事件の核心は証拠隠滅でも犯人隠避でもなく特別公務員職権濫用だと発言。特別公務員職権乱用は、警察官、検察官等が職権を乱用して人を逮捕、監禁した場合に成立します。検察の構図破たんを認識して、敢えて逮捕したのであれば、同罪が成立します。それが今回の事件の本質です。しかし、FDデータとの矛盾を前田検事が報告しなかったと言っても、虚偽公文書作成の事件ですから、事件決裁で文書の作成経過とそれに関する客観的証拠を確認するのは当然です。前田検事がFDデータについて嘘の報告をした、というのでない限り、地検幹部、高検、最高検の責任は免れません。今回の事件は、特捜事件に関する検察のシステム自体の問題です 。(以上、引用終わり)


 また、9月27日には三井環氏から大林検事総長宛に本件に関連した告発状が提出されています。このなかで、被告発人の大阪地検検事らが、平成21 年2 月頃から同22 年3 月頃までの間、大阪地方検察庁において「取り調べメモ」を廃棄し、村木厚子事件の証拠を隠蔽するとともに公務庁の用に供する「取り調べメモ」を毀棄したことが、証拠隠滅(刑法第104 条)および公用文書等毀棄罪(刑法第258 条)にあたるとしています。告発状によると、「『取り調べメモ』は、最高裁判例によって『公文書』であると認定され、最高検は高検、地検に適正な管理を通達している。検察官は判決の確定まで保管するのが通常である。取り調べ担当検察官が取調べの過程で作成するメモであるので、被告人に有利な事情も供述の変遷も記入されている。これらのメモによって検面調書が作成されるのである。取り調べ担当検事が証人出廷する場合の記憶喚起するメモでもあり、弁護人から証拠開示を求められる極めて重要な公文書なのである。この文書を廃棄することは、証拠隠滅罪とともに公用文書等毀棄罪にも当たる。」(同告発状より抜粋)とのこと。
 新聞報道などを見て、ずいぶん「取り調べメモ」が軽く扱われているなあとは思っていましたが、やっぱり「公文書」だったんですね。

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