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司法・冤罪等

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 11月17日の衆議院法務委員会の会議録から、公明党の大口委員の質疑の一部を引用したい。


(引用開始)
大口委員 次に、検察の在り方検討会議、いよいよ、十一月十日に第一回の会合がありました。メンバーも決まって、動き出しました。大臣も出席されました。政務三役もできるだけこれに出席をするということでございます。検察の在り方検討会議、これは政治主導でしっかりやっていただきたい、こう思っています。年内は数回開き、年明けは週一回のペースで議論を行う、年度内に提言をまとめる方針である、こういうふうに聞いています。

 柳田法務大臣、どういうスタンスでこの検討会議の人選を行ったのか。特に、この会議のメンバーには、この前の前、だから今の検察組織に責任のある元検事総長も入っていますし、また元警察庁長官も入っている。この元検事総長については、例えば、検察のあり方に批判的な意見に対して検察を擁護する意見を出すのではないか、こういうふうに国民から疑念を抱かれる可能性だってあるわけです。そしてまた、元警察庁長官に至っては、何のためにここに入れるのかが、趣旨が不明でございます。

 そこで、なぜこの二人をメンバーに入れたのか、理由についてお伺いしたいと思います。

柳田国務大臣 御指摘のとおり、十日、第一回目の検討会議を行いました。

 その際、各委員の方から、自分の思いを、考えをお話ししていただきました。その際に、佐藤元警察庁長官、いろいろな自分の考えをお話しになりました。そのことを少し披露してもよろしいですか。(大口委員「いや、時間がないです。選んだ理由を言ってください。質問にちゃんと答えてください」と呼ぶ)はい。

 佐藤委員につきましては、検察と非常に密接な関係にある捜査機関、このことを熟知されておりますので、警察という立場から見たときの御意見がいろいろあるのではないか、そういうふうなことで決めさせていただきました。

 そして、元検事総長であります但木さんにつきましては、いろいろと今日までの経験を踏まえて、いろいろな御提言をされていただくものと。先日は、いろいろと反省することもある、考えるところもあると但木さんもおっしゃっていますので、いろいろな御提言がなされるものと私は期待しております。

大口委員 その上で、本来、むしろヒアリングの対象になる人ですよ。いろいろと、今まで形成してきたことについて、反省も述べていただきたいし、そういう対象にある。ある意味では、被告席とまで言いませんけれども、その辺に近いところに座っていただかなきゃいけないこの但木元検事総長をメンバーに入れる、そしてこの検討会議の意思形成などに加わる、そして、提言を出すわけですから、それに対して、議決権といいますか、こういうものを与えるというこの感覚がわからないと言っているんです。

 ヒアリングの対象でいいじゃないですか。なぜメンバーに入れるんですか。

柳田国務大臣 第一回目の会合のときも、いろいろと、過去の自分のやってきたこと、反省をしながら今があるのではないだろうか、この現状を何としても変えなきゃならないという強い思いもありますので、私は、メンバーに参加をしていただいて、過去の経験をもとに、いい提言をしていただければ、そう思っております。

 なお、検討会議におきましてどういう取りまとめになるか、今委員の皆様で検討してもらっておりますけれども、議決になるのかどうなのか、それとも両論併記なのか、三つ出るのか、よくはわかりませんけれども、いずれにしても、今の検察を国民が信頼たり得るものにすぐにでも変えていかなければならない、そういう思いで、全員が強い思いを持って参加しているものと私は考えております。

大口委員 今、両論併記だとかそういう言葉が出てきました。千葉座長は、できるだけ一つの意見にまとめたい、こういうふうにおっしゃっていました。一つの意見にまとめなきゃ提言にならないわけですよ。両論併記ということじゃなくて、一つの方向で、こういう形でいくということでなければならないんじゃないですか。大臣、今の答弁はおかしいんじゃないですか。

柳田国務大臣 委員の御指摘のように、でき得れば、全員が一致して、御意見が統一して、改革案なりをまとめていただければありがたいんですけれども、いろいろな分野を多分議論することになるかと思うんです。その際、まとめ切れなかったという場合も出るかもしれない。その際に、議決をするということはないであろう、そういうことを申し上げた次第であります。

大口委員 元検事総長というのは利害関係人なわけですよ。そういう方は普通は議決に参加しないわけです。ですから、そういう、状況を聞くとかいうことはヒアリングでもよかったわけでありますので、ここはやはり一つの方向でまとめないと、両論併記では何とも提言にならないんですよ。今回の検察の改革ということを深刻に考えてくださいよ。両論併記で意見がばらばらであった場合、どういう方向へ進むんですか。意味がないじゃないですか。そのことを言っているわけでございます。

 さて、この検討会議では、コンプライアンス、それから検察官の昇進や特捜部の人事などの人事システム、検察の決裁システム、また特捜部の存廃を含めた検察の組織のあり方が一つあります。もう一つは、取り調べの可視化、取り調べメモの保管、手持ち証拠の全面開示などの捜査のあり方について、これは法改正を含めた検討をされるのか。

 そして、千葉座長さんは、刑事司法制度や検察審査会はちょっとこの対象ではないということでありますが、その確認をしたい。

 検察と報道のあり方、これについてはどうされるのか。

 そして、特に取り調べの可視化については、検討会議が一定の方向を出した場合、その内容を最大限尊重し、政務三役の勉強会の検討を経、早急に反映させる結論を出し、実行するのか。また、提言後のステージについてお伺いしたいと思います。

柳田国務大臣 具体的に、どれを議論するか、いつ議論するかというのはこの検討会議の皆様でお決め願いたい、そういうふうに考えております。その上で、この衆議院の法務委員会で大口委員が御指摘されたような点についてもしっかりとした検討がなされるものだと私は考えております。

 特に、その中でも可視化についてという御質問がありましたけれども、今回は特捜の捜査ということについての御議論にはなろうかと思いますし、いい提言がまとまればと私は期待をしているところであります。

 それと、その他の可視化については、従来から申し上げていますとおり、来年の六月、できるだけ早い段階でというふうに申し上げておりますけれども、その際にも、今回の特捜の可視化についての議論、答え、答申、その辺はいろいろな参考になるのではないかと私は考えておるところでございます。

大口委員 この検討会議の議論については、議事録も顕名で速やかな公開を行うようになった、こういうふうに聞いています。それは評価したいと思います。ただ、議事の傍聴や同時中継など、会議を公開し、議論の経過を国民にわかりやすく明らかにすること、これは検察への不信の払拭や検討会議の結論の妥当性を裏づけることのためにも必要だと思うわけであります。そういう議事の傍聴とか同時中継についてはどういうお考えなのか。

 そして、検察からのヒアリング、あるいは村木さんからのヒアリングなども行うと思います。これについての公開はどうなのか、お伺いしたいと思います。

柳田国務大臣 御指摘の公開につきましては、この場でも原則公開をお願いしたいというふうに申し上げておりますし、千葉座長としてもその方向の考えは同じであろうと思っております。

 ただ、いずれにしても、検討会議の皆さんの御意見を賜った上で公開についてはお決めになるだろうと思いますが、先日の第一回目では、議事録は公開をすると。傍聴等につきましては、審議の内容が、公判中のものが含まれる場合もあるでしょうし、その前のものも含まれる場合もあるし、もっと言うと、プライベートの件も含まれることもあるかもしれないので、その辺については委員の皆様の判断を仰ぎたいと思っております。

 それと、検察並びに村木さんの名前が出ましたけれども、先日、千葉座長ともいろいろ話をしました結果、そういう人たちについても前向きにお話を聞くことにした方がいいなというふうなことは話をさせてもらっております。(引用終わり)


 ここでの公明党大口委員の発言は、「検察のあり方検討会議」の人選に関して、但木元検事総長や佐藤元警察庁長官が選ばれていることに否定的な質問であるが、すでに人選が終わって検討会議が走り出している中での質問である以上、致し方ないといえども、こういう意見が公明党側から出てきたことは興味を引く。
 会議録で両論併記というのはおかしいという意見ももっともなもので、さらに、「この検討会議では、コンプライアンス、それから検察官の昇進や特捜部の人事などの人事システム、検察の決裁システム、また特捜部の存廃を含めた検察の組織のあり方が一つあります。もう一つは、取り調べの可視化、取り調べメモの保管、手持ち証拠の全面開示などの捜査のあり方について、これは法改正を含めた検討をされるのか」との質問にいたっては、本来ならば法務大臣のほうでまず説明すべき内容であり、野党側も当初から柳田氏ののらりくらりとした答弁のあり方にいらだっていた様子が分かる。結果論ではあるが、法務大臣にもう少しはっきりとしたビジョンがあったならば、渡りに船とすべき内容も含まれていた質問であったかもしれない。
 
 いずれにしても、広島市での発言前から、野党側には柳田氏の答弁の様子が国会軽視に映っていたものと思われ、菅総理の任命責任に発展するのにはそれなりの背景があった。
 民主党の「可視化議連」では、「検察官認知直受事件における検察官等による取り調べの可視化等に係る刑事訴訟法の特例に関する法律」案(仮称)の取りまとめに向けて、調整が進められている。これはこれで、突破口を作るという意味において、意義深い取り組みに違いない。そして、冤罪をなくしていく有効な手段の一つとして「可視化」が重要視されるなかで、いきなり対応策に絞った特例法からスタートするのは、国民世論を背景に今が立法化へ向けたまたとない機会であり、この機を逃しては可視化のメドがつかなくなるという恐れを危惧してのアクションであると思われる。
 
 しかしながら、私には可視化を中心に据えた議論に対する戸惑いがあるのだ。たとえば、まず冤罪を生み出す背景について専門的な調査などは行われたのであろうか。冤罪犠牲者に対する聞き取りなどを綿密に行い捜査機関の意見も一定聴く必要があるのではないだろうか。それは、冤罪の背景を改めて洗い出し、原因をもれなく列挙することがまず問題のスタート地点として肝心だと考えられるからだ。今、行われている論議自体が場当たり的な印象がぬぐえない。
 
 また、「可視化」が有効な手段のひとつだという意見が大勢を占めているが、それを
疑問視する声もある。警察の裏金問題を暴いている元愛媛県警の巡査部長、仙波敏郎氏は岩上安身氏との対談の中で、次のような証言をしている。痴漢容疑で逮捕される者のなかには冤罪被害者がかなりいるものと思われることを前提にして、否認をする彼らに対して通常警察では最初から暴力的・威嚇的な取調べは行わず、10日程度、外界との接触を断ち孤立状態のままにしておく、いわゆる「蒸した」状態にすると、それだけで精神的に参ってしまい、ありもしないことを自供し始めるという。
 
 さらに、可視化の実現については備品購入の予算措置を伴うために、今回、民主党が検察の直受事件を対象としているように、対象を絞り込まねばならないことだ。
 法務大臣の私的諮問機関である「検察のあり方検討会議」も、そのあたりまで論議されるのかどうか、期間が短いうえに検察のあり方を検討する機関であるため、おそらく警察の取調べまでは論議されないであろう。
 
 私は法律の専門家でないので自信を持っては言えないけれども、基本的な考え方としては、冤罪防止のための基本法的なものを作って、それと矛盾する現行の法令を一定の期限までに改定していくという方法は取れないものであろうか。そのなかで、法の趣旨や目的をしっかりと謳えば、このたびの検察審査会法のような混乱は避けられると思うのだが。
 社民党の元国会議員である保坂展人氏には勿論お会いしたこともないが、私は彼の厳しさと優しさの中に、鈴木宗男氏と同じ志を見る。特に、今の保坂氏は個人個人を先入観なしで見ようと努力されているように見える。つまり、彼は基本的に人間を信じたがっているのだ。だから、「裁判員制度を問い直す議員連盟」のときも与野党を問わない政党横断的な取り組みにこだわったのだろう。そんな保坂展人氏を心から尊敬する。
 というわけで、今回は保坂展人氏のブログからの転載記事だ。


 ビデオ『八ッ場ダムはなぜ止まらないか』の編集・仕上げや、『週刊朝日』に「八ッ場ダム、開いた口が塞がらない」(都内は明日駅頭発売)の執筆などで、ブログの更新が出来なかった。今日は、日曜日だが画期的かつ重要なお知らせがあるのでお読みいただきたい。かつて何度か書いてきた「検察官適格審査会」がついに、11月16日夕刻に開催される運びとなった。

 検察官適格審査会は戦後史の中で、長い期間にわたって眠りこけていたので、「検察官の民主的統制」を目的にしながらも、戦後に「罷免」したケースが長期にわたって行方不明となった佐賀県の副検事ただ一人という実態だ。また、国民の誰もが「検察官の職務並びに適格性」について審査請求が出来るが、驚いたことに審査が開始されたことは1回もない。

 長年の自民党一党支配で、検察官適格審査会の委員11人の過半数を占める国会議員(衆議院4人・参議院2人)が、法務省大臣官房人事課のとりまとめる「事前調査資料」の説明に異議を唱えず、会議は2年に1回というペースで行なわれていたために、3年ごとに行なわれる検察官全員の定時審査も「通過儀礼」となり、また国民の求める検察官の「随時審査」は「その必要を認めない」とうなずくだけの場となっていた。

 今回は村木厚子さんの事件で、大阪地検特捜部は無論のこと「村木さん逮捕」「起訴」「論告」などを取り仕切ってきた上級庁(大阪高検・最高検)の幹部をも審査対象とした請求が三井環元大阪高検公安部長から提出されており、請求人となった人々は1500人に達したと聞いている。

従来であれば、検察官適格審査会は今年の2月に開催されているから、ほとぼりのさめる来春まで「棚上げ」にするのが通常だが、今回は検察官適格審査会の委員から「今回の村木事件捜査の問題で開催するべきではないか」との声があがり、松尾浩也会長が招集して会議が持たれることになった。
画期的というのは、こうして会議が開催されること自体が長らくなかったからだ。

 読者の皆さんも感じているように、大阪地検特捜部という現場の「暴走」を追認し、「逮捕」「起訴」という方針を確定させたのは、大阪高検であり、最高検である。最高検の捜査は見事に自分たちを外して「大阪地検」に照準をあわせたもので、「検察官一体の原則」に基づいて司令塔の役割をしてきた責任を回避している。

 前田元検事、大坪元特捜部長ら「大阪地検」の関係者は起訴されて懲戒免職となったり、または辞職して検事の身分を失っている。すると、検察官適格審査会が審査する対象ではなくなる。だが、上級庁で大阪地検が上げてきた「村木さん逮捕・起訴」を決定した検察幹部は現に職務に止まっている。

 検察官適格審査会が、国民からの訴えを受けて「審査開始」に踏み切ること出来るはずだ。自民党政権の時は、絶対ありえなかった多数決で、審査開始の決定が出来るかどうかは大いに注目していい。そもそも、「検察の民主的統制」のための検察官適格審査会の事務局を法務省が行なっていること自体がおかしい。年間15万1千円というあきれた低額予算も、適格審査会が活動せずに眠りこけることを前提とした水準だ。

 この検察官適格審査会には、外部から弁護士や専門家を「調査専門員」として招き、調査のためのワーキングチームを編成することが出来る。検察庁法に書き込んである審査会の調査には職権があり、調査対象の検察官も含めて検察組織も調査に協力しなければならない。「検察の暴走」の病根をえぐる調査をするのは、唯一のチェック機関である適格審査会の出番だと私は思う。

 ただし、検察官適格審査会が「審査」した後で決めることの出来るのは「罷免議決」しかないということが、制度上の不備でもある。劇薬的な「罷免」しかないから、「審査は慎重に」としてきた結果が、「審査開始決定」を止めていた理由だろう。審査会として、その手前の処分を勧告することもあっていいはずだ。こうした検察官適格審査会のあり方についても大いに審査会の席上で議論し、運営上の規定については「運営細則」を改正すればいい。また、検察官適格審査会のあり方について、大きな骨格の変更については、検察庁法改正を政府に提案することも出来るはずだ。

 明後日の検察官適格審査会の開催を多くの国民は知らない。東京新聞以外の大手メディアもまったく報道していないからだ。少なくとも、「検察の暴走」の影には検察官適格審査会が眠りこけていたという認識がテレビ・新聞社幹部にない。正直言って、「検察審査会なら知っているけど、検察官適格審査会は聞いたことがないな」というのが新聞記者も含めた平均的な認識ではないか。弁護士でも、国会議員でも知らない人は多い。

 まさにこの現状が、「検察にはチェック機関がない」という誤った報道につながっていく。チェック機関がないのではなく、検察官適格審査会の活動が封印されてきたのが真実だ。明後日には、ぜひ大きく検察官適格審査会の歴史や背景について詳しく報じてほしい。

 法務大臣が設置した検察のあり方検討会議(座長・千葉景子前法務大臣)は、今回の「検察不祥事」を受けて検察組織の全体について意見交換する場である。検察庁法に規定され、また「検察官のチェック機関」である検察官適格審査会の審査は必要なく、あり方検討会議に委ねるというのは本末転倒である。

「まな板の上の鯉が包丁を握る」という姿からは、真実は見えてこない。再審開始された布川事件では、40年前の論告と寸分変わらない「無期懲役」の論告求刑をしたと伝えられている。批判とチェックを拒む組織は腐敗し道を誤る。検察はこの「村木さん逮捕・起訴」だけを誤ったのではない。

 調査活動費の実態をメディアに明らかにする準備をしてきた三井環元大阪高検公安部長を微罪で逮捕し、「口封じ」をした責任者は、検察官適格審査会の委員となっている原田明夫元検事総長である。検察は、ここで「けもの道」に踏み込んで、「白でも黒に塗り替えることが出来る」という実例を前田元検事ら若手に「お手本」で示した。

 小泉政権下で繰り返された「国策捜査」と、その内容を検証することも今後の課題だ。(「保坂展人のどこどこ日記」より転載)
 「検察のあり方検討会議」の記者会見のもよう。これは法務大臣の私的諮問機関であり、法律の裏づけがあるわけではないので、拘束力はないかもしれませんが、代表的な意見が出揃うことが必要な局面ではあったと思います。それにしても、最高検が独自に設けるという「第三者機関」、さらに民主党の「可視化議連」、そして「検察のあり方検討会議」と3つの会議が存在しています。3つ似たような会議があることで、――さらに検察官適格審査会の判断も影響してくるでしょうから――どのような筋書きが予想されるか私には分かりませんが、もっとも不気味なのは、最高検が自ら設置する「第三者機関」です。これが、マス・メディアを通じて、国内世論をコントロールすることが考えられます。
 
 ところで、検察審査会については、「検察のあり方検討会議」が諮問の対象外(千葉景子座長談)との判断をしているようです。年度内に一定の結論をという「節目」を意識しての発言だとは思います。あるいは、小沢氏の「問題」と密接に関連しているため、意見の集約が難しいとの判断でもあったでしょう。しかし、検察審査会がシステム的にどうかという問題が国民生活に影響を与えることは確実で、法制度の欠陥の有無について、私的諮問機関が言及していかないという方向付けを早々としてしまったことは論議を呼びそうです。ただ、問題を検討会議の枠外に位置づけることで、会議の外ではひきつづき郷原氏や江川氏がこの件に関して自由に発言していくことが許される余地を逆に残したともいえるのではないかと思います。
 
 そういうなかで、民主党の森ゆうこ議員が自身のブログ「検察審査員候補者名簿管理システム の分析の中間報告を発表しています。
 

 第一回中間報告書から抜粋して引用します。 (なお、黄色の背景色は引用者による)


4.契約事実の概要

①本ソフトウエアの開発主体は「富士ソフト株式会社」である。(東証1部資本金262億)

②本ソフトウエアの開発仕様の作成、工程管理、品質管理を請け負ったのは「アビーム・コンサルティング株式会社」である。

③富士ソフトの請負金額は平成2041日から平成21331日までに小計32,340,000円である。

④富士ソフトは随意契約により平成2141日から平成22331日までに改修費、保守費として小計13,125,000円が支払われている。③と④の総合計45,465,000円となる

⑤アビーム・コンサルティングの請負金額は平成2041日から平成21331日までに小計7,350,000円である。

 

5.問題点(審査員選定の全過程において)

①本ソフトウエアによる選考作業は全体のプロセスの一つに過ぎない。まず各地区の選挙管理委員会から提出される名簿からの候補者選考。その後、「裁判員候補者名簿管理システム」による候補者選考を経て、本ソフトウエアによる選考作業が行われる。よってこれらの全行程を検証しなければ意味がない。

②また、「裁判員候補者名簿管理システム」と「検察審査員候補者名簿管理システム」は同一のパソコン上で運用されることが前提となっている。総合的に考察すると、これは恣意的判断等の誤解を受ける恐れがあるほか、データの混在、混乱、障害発生によるクラッシュ等問題があるといわざるを得ない。

民間業者への委託部分が数カ所ある。具体的には次のとおりである。候補者への郵送通知、名簿作成、候補者への郵便、電話対応などのオペレーション・センター業務。選考過程における個人情報は厳重に秘匿すべきであり、安易な民間委託はあらぬ疑念を受けかねない。たとえば委託を受けた民間業者が、名簿を元に審査員のメンバーを類推することも現在は可能である。また悪意があれば、恣意的に特定の候補者を検察審査員として選定する余地もある。

④開発監理支援業務をアビーム・コンサルティング株式会社が請け負っているが、最高裁からの資料によれば競争入札には同社1社のみが参加した。この請負は全体の仕様決定を含む重要な工程を多数含む。また我が国のIT関連企業には、このような業務の入札を希望する会社が多数存在する。なぜ1社しか入札が無かったのか疑問が残る。

 

⑤このソフトウエアの開発時期に並行して、「裁判員候補者名簿管理システム」が最高裁より発注されている。しかしこの「裁判員候補者名簿管理システム」も悪意があれば民間業者が恣意的に特定の候補者を推薦することが可能と思われる。

⑥最高裁判所と富士ソフト間の契約書によれば、作業に当たって「第三者への委託を禁ずる」という文言がある。しかし各資料を分析すると富士ソフトは外部へ開発を委託していると思われる記述がある。(提出された資料の中に、富士ソフトが外部業者からの納品を検収している資料が存在した。)

6.技術的視点からの分析結果

 くじ引きのアルゴリズム、生年月日の取り扱い、暗号、データの受け渡し、開発ツール等に渡って、多数の問題点が確認された。これらは第二回中間報告にて公表したい。(引用終わり)


 裁判所が民間業者と通じて、恣意的に特定の候補者を推薦することが可能であれば、検察審査会のみならず裁判員制度も「市民参加」の名目はともかく、最高裁が独善的に絶対的な権力を行使できうるという‥‥恐るべき落とし穴があった、すくなくともツールとしては存在するという懸念があります。しかも、国民は自分たちの首を絞めるためにわざわざ5000万円近い血税を、入札か随意契約か判然としないやり方で選ばれた業者にまるまる支払っていたというオマケつきです。
 そんな重箱の隅をつつくようなことを言わなくてもという指摘もあるでしょうが、今回の小沢氏の「事件」は、一人の政治家を「重箱の隅」を利用して「罠」に嵌めんとする悪質極まりないものであるというふうに私は認識しておりますので、「重箱」は平常から隅々まで綺麗にしておくべきだと思いますし、それが憲法12条に謳われた「不断の努力」ということであって国民に対する要請であると思います。
 映像に出てくる論点も参考にしながら、私が疑問に思ったのは次のとおりです。
 
 まず問題だと思うのは、欠格事由や就職禁止事由などの該当者を省くという候補者を選任する過程で、パソコン画面を見てクリックという行為で最終決定し、その行為の痕跡も残らないというシステムだということ。つまり、どこの組織でも責任を伴う行為をなすときには、組織としてのチェック機能が働くように決裁ということを行いますが、検察審査員等を選任するという行為の過程でどういう決裁をとっていたのかがまるで見えてこないということです。
 しかも、ソフトは裁判員制度と連動したものになっており、裁判員法が国民に義務として虚偽の申告をしたものに対して、10万円だの50万円だのという罰金を課すことができるという流れの中で、最終的には選任するという行為に関して最高裁の決裁手順に不備があるとしたら、これは相当きつい問題に発展してきます。
 また、最高裁の秘密主義が個人情報の流出を防ぐといった公益に基づくものというよりも、実はこのような組織内矛盾を隠蔽するためのものである可能性が強く疑われるということです。
 
 もうひとつは、このような検察審査会や裁判員制度にかかわる個人情報が民間会社に委ねられることことが果たして検察審査員等に対して秘密を守る義務を課すことと著しくバランスを欠いているのではないかという点。
 
 3つ目が、映像の中で森議員も指摘していたとおり、このようなソフトシステム開発に伴う経費が国民の審査を経ることなく支出されることの是非です。
 
 以上が、ビデオを見て感じたことです。

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