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私がまだ小学生だった頃、獅子てんや瀬戸わんやという二人組がよくテレビで漫才をやっていました。テンポよく繰り出されるギャグに当時の私は大いに笑わせられていましたが、ある日友人との間でそのことを話題にすると、その友人に「人の身体のことを笑いの種にしている漫才のどこが面白いんだ」と、吐き捨てるように言われてびっくりしたことがありました。
今から45年くらい前のことです。確かに、彼らの漫才は「ハゲ」で「チビ」の相方をコキおろすといった内容がほとんどでしたが、当時は彼らに限らずお笑いのネタとはそのようなものでした。今から思えば、とても人権感覚の鋭い友達であったと思います。
いや、45年も遡らなくても20年前頃のビートたけしや明石家さんま。彼らの若い頃の芸風も女性の顔かたちのことをネタに笑いをとっていたわけですから、笑えない人たちは確実にいて、笑いの排他的な性格はあまり変わらずにいました。それから20年くらいが過ぎてみて、現在感じることは、さんまさんも変わったなあということです。
今は笑いの中にも人への思いやりが込められていて、すごく洗練されていると感じます。かつては社会的な弱者を一方的に笑いのネタにしていたのが、今ではそういう人々もいっしょに笑える内容に変わりつつあります。さんまさんに限らず、多くの「お笑い」芸人のみなさんが、人権意識を持ってネタづくりに励んでおられるということ。それがお茶の間にも伝わってくるようになりました。
もちろん、時代遅れの差別的な芸風の方もまだいらっしゃいますが、障がいや病気を持った人たち、いじめや虐待にあっている人たち、性的少数者、国籍の異なる人たち、引きこもりや不登校が理由で苦しんでいる人たちなど、いろんな方が視聴者の仲間として迎え入れられるような、みんながみんな心から笑え、生きていく勇気が持てるような、そんな元気の出る「お笑い」を目指してくださることを切に願います。
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