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209系訓練車(初代)、元を正せば京浜東北線で活躍していたクルマです。
今回はこの車両に纏わる小話を。
初代の209系訓練車。
それが東大宮にやって来たのは2008年4月の事、老朽化及び使用機会が少なりつつあったあった103系訓練車を置き換える目的で長野総合車両センターで改造された。
元を正せば浦和電車区に所属していたウラ37編成のモハ208‐76+モハ209-76を改造、前面FRPを先頭車から移植したものである。
その後は2013年にやって来た牽引車のクモヤ143-21・8月に仲間入りしたクモユニ143-3と共に訓練車として活躍していた。
しかし、12月23日の早朝に異変が起きた。
そう、209系が右側に留置されているのである。
これだけだと、どういうこっちゃ?と思われるので解説を。
東大宮の訓練線には2線づつ駅(1番線と2番線)と留置線(3番線と4番線)が存在し、車両の留置場所は基本的に209系が1番線(希に2番線)、牽引車が3・4番線となっていた。
それが今回は209系は3番線、牽引車は連結した状態で2番線に止めてあったのだ。
そして日が昇った頃に覗いてみると。
拡大してみると209系が自動連結器に取り替えられ、搬出できる準備が出来ている。
一体これはどういうことだろうか?
実は209系にはある問題を抱えていた。それがインバーター機器の寿命である。
以前、房総地区に転用された車両には更新工事が施工されたのだが、訓練車には行われていなかった。それから10年も経つといくら訓練車とはいえ限界に達する。
それに加え、野外留置ということもあって車体の老朽化は隠せなかった。
これも同じ理由により久里浜の訓練車としてはひとまず引退し、郡山に送られていった。
そこで目をつけたのが川越・八高線で活躍していた209系3000番台「ハエ62編成」である。
中央・総武緩行線を引退したE231系が転入してきた為に余剰になったハエ62編成を訓練車に転用することにしたのである。
主な改造内容は極力従来の訓練車に仕様を近づけつつ、現代の基準に合わせた改良を加えたモノとすることにした。
ちょっと宣伝通りますよっと〜
外見は先代とほぼ変わりがないように見えるが、VVVFインバーターの更新、半自動ドアボタンの撤去が目立つ。
こうして12月26日、それは郡山車両センターを出場した。
機関車はJR貨物のEH500-9号機が担当した為に、甲種輸送扱いとなっています。
東大宮駅を通過する209系訓練車。
訓練センターに搬入されれば駅を通過したりする機会はありませんね。
E231系近郊型と並ぶ
経路は郡山→大宮操→南流山→馬橋→北千住→隅田川(貨)→田端操→大宮操→東大宮(操)という配給列車とは一味違う、隅田川駅経由の変則ルートで輸送された。
なぜ態々隅田川(貨)を経由しなければならないのか?
(参考画像.隅田川(貨)から北千住方面に行く貨物列車)
実は常磐線の南千住駅付近は貨物列車が走行できない、とある事情があったのです。
それは、JR貨物の機関士は南千住構内を走行する免許を取得していないという事があります。
元々貨物列車は隅田川貨物駅に貨物を積み下ろすために常磐線に入線します。その際、隅田川(貨)に行く経路には関係のない南千住に行く必要が全くないのです。
このようなJR貨物特有の壁を乗り越え、無事に東大宮(操)に到着しました。
構内28番線に向けて進入していくEH500と209系訓練車
そして一行は遅れること無く無事に到着。
お疲れ様です。
宣伝が通りますよ、ほっほっほ。
作業を見守る特急形電車たち。
EH500が離れる。
やっと身軽になれた209系ですが、作業はまだまだ続きます。
ここからは訓練線特有の壁に阻まれることになります。
17番線にやって来たEH500-9
東大宮車両センターにEH500が出入りするのは中々無いので珍しい光景です。
暫くすると何かがやって来ました。
こちらは東鉄工業が所有するTMC400B型モーターカー。
近年、JR東日本管轄を担当する保線業者が導入している新型モデルです。
ここで訓練センターへの車両搬入にまつわる特殊な事情について解説しましょう。
28番線と訓練線の間には非電化の渡り線が存在します。これでけ聞くと特別大掛かりとは思えなさそうな話ですが、こう見えて簡単に使用できる線路ではないのです。
それがコチラ。
訓練線側は普通の分岐器を使用していますが、28番側は横取り装置を設置しています。
これは主に保線車両や工事車両が本線の脇に設置されている基地線に分岐される時に使用するのですが、これが東大宮車両センターにも設置されているのです。
その為、この横取り装置を用いて移動するときには線路閉鎖手続きを行い、線路の絶縁・線閉を取る必要があるのです。
なので28番線のみ閉鎖扱いとし、稼働している「鉄道車両」を全て取り除き、通行止めにする必要があります。
こちらが横取り装置を使用した図(見えづらくてすみません)
すべての準備が整い、遂に訓練線へと向かいます。
営業線に別れを告げ、訓練線へ向かいます。
横取り装置に乗り上げる電車というのも普段は中々見れないので興味深いポイントでもありますね。
そして無事に訓練線へとやって来た新訓練車。
モーターカーは牽引役をクモヤ143-21にバトンを渡し、一旦訓練線内の交換駅へ向かい待機します。
そして、クモヤに押され訓練センターの拠点駅へと向かいます…。
まだ続くのですが、容量の関係で続きは次の記事で。
ではでは〜ノシ
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