宮崎口蹄疫・風評被害問題

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口蹄疫問題   ヨウスケ  
 
2010年5月24日(月)11時08分
 
一、マニュアルの限界

 獣医師の診断能力の問題も大きい。たとえば、人間のインフルエンザの診断などでも、流行していない場合であれば、“発熱”という症状でも「カゼの症状」として診断することになるが、流行時においては「インフルエンザの疑い」を念頭に検査するということになる。
 今回の場合、3月の韓国における口蹄疫の発症事例について、どこまでの危機感の共有があったのかが問われるところだ。つまり韓国の口蹄疫の発症事例の詳細な情報がどこまで獣医師たちに共有され、その感染力などについての認識がどの程度まで持ち合わせていたかということだろう。通常の症状診断よりもより慎重な検査体制が必要なことが、家畜衛生担当者にあったのかどうか。
 また「口蹄疫」の牛・豚などについて、教科書的な知識はあっても、実際に経験したことがなければ、判断はむつかしいはずだ。また「口蹄疫」を実際に経験した獣医師であっても、自分が経験した「口蹄疫」のウイルスの型の事例が、そのまま通用するかどうかむつかしい場合もある。数年前、大事に至らなかった経験がある獣医師の場合、その経験がプラスに働く場合もあれば、かえって楽観的になり、マイナスに働く場合もあるだろう。
 
 二、風評被害の問題
 また、畜産農家の立場に立った場合、大きなジレンマをかかえていることに思い至る。つまり、疫学的立場から言えば、「口蹄疫の疑い」ありと診断された時点で、すぐに各畜産農家に周知徹底すれば、消毒の徹底などの予防対策に早期に着手できることになるが、他方、「確定もしていない」うちに情報公開されると、宮崎牛ブランドに傷がつき、風評被害で消費者が離れていくから迷惑千万だということになる。
 つまり風評被害を恐れるという共通心理が働くと、なるべく事を大きくしないように終息させる方向で、行動を取るようになるということだ。
 また感染源の農家(農場)はなおのこと、一挙に「生活崩壊」に直面させられることもあって、隠ぺい工作をすることにもなるだろう。
 またメディアの責任も大きいが、「宮崎牛ブランドを傷つけたくない」という方向で、報道がなされると、近隣地区への予防対策への対応が遅れることになる。
 また「口蹄疫のおそろしさ」についての認識度が低ければ、専門家以外のメディア・農政担当者などは、「マニュアル通り」にやりましたということで、責任を果たしたということになる。また畜産農家の予防対策の徹底や、それに対する協力度も影響を与えることになる。また一口に「口蹄疫」とは言っても、その感染力は、ウイルスの型によって、その「おそろしさ」も違うらしい。
 つまり、もしも「口蹄疫の疑い」の段階で情報公開されて、予防対策を講じたはいいが、結果的に陰性であった場合、「なんで確定してもいないのに、公表したんだ」「おかげで宮崎牛の売れ行きがダウンしてしまったではないか。この風評被害の損害をどうしてくれるんだ」などということにもなりかねない。また「マスコミが騒ぐから、こんなことになったんだ。マスコミの責任は大きい」などと言われては困るので、なるべく穏便にしておきたいという共通心理が働くであろう。
 また多くの素人は、マスコミが大きく取り上げれば「重大問題」であり、小さく取り上げれば「それほどでもない問題」という認識をする傾向があるから、マスコミが大きく取り上げない限り「対岸の火事」という認識にしかならない。
 政治家・メディア関係者・国会議員・自治体職員・畜産農家なども、家畜衛生の専門家を除いては、本当の「口蹄疫のおそろしさ」についての認識は不十分なものである。
 
厳格な個体別隔離の徹底による相互感染からの防御   ヨウスケ  
 
2010年5月24日(月)09時16分 
 
①県は13日、口蹄疫発生が相次いでいる事態を受け、【移動制限区域(半径10キロ)内】の県家畜改良事業団(高鍋町)で飼育している主要な種雄牛6頭について、【約20キロ離れた西都市尾八重の仮設牛舎】に避難を始めた。(宮崎日日新聞)

②動物衛生研究所海外病研究施設(東京)の遺伝子検査で【感染していないことが確認された】ため、西都市とも協議して半径5キロに畜産農家がいない同市尾八重に避難させる。(宮崎日日新聞・5月13日)

 つまり【感染していないことが確認された】種牛を、移動制限区域内で飼育していると、感染する可能性が大きくなるため、超法規的措置として、約20キロ離れた地区に仮説牛舎を建造して、【緊急避難】をしたというわけです。
 現地の判断では、【感染していないことが確認された】種牛であるために、1箇所で飼育しても問題はないだろうという甘い判断であったということです。
 そこで万が一、その中の1頭でも感染の可能性があるという認識があれば、1頭ずつ隔離飼育したはずでしょう。
 したがって、

>>違いますよ。【既に感染源になっていた可能性もあるから(実際に感染していましたが)分散させられない】ということですよ。

 これは大きな勘違いであるということです。
 それから、「分散」という言葉を誤用していますね。「口蹄疫ウイルスの分散」というイメージを無理やり作ろうとしておりますが、当方の主張しているのは、
「厳格な個体別隔離の徹底による相互感染からの防御」
ということことで、同一牛舎内で、同じ飼育係りが担当するという手法では、ウイルス感染に対する防衛手段としては、あまりにもズサンではないのか、というごく常識的なことです。
 この程度のことが理解できないようでは、口蹄疫感染問題を論じても説得力はないと思いますね。

 ※種雄牛6頭移動 家畜改良事業団
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=26098
ちょっと不可解なこと   ヨウスケ  
 
2010年5月22日(土)23時46分 削除 
 今夜のNHKのニュース番組によると、宮崎牛の種牛6頭の中の1頭が口蹄疫に感染していたことが確認されたということだ。キャスターの解説によると、口蹄疫の感染が止まらない状況に対処するために、種牛6頭をあらかじめ同県・西都市に移動していたとのことである。
 ただ素人ながら疑問を感じた点は、移動した6頭の種牛は、同一の仮設畜舎に収容されたとのことであった。ごく常識に考えても、もしも同じ畜舎内で1頭の感染種牛が出たとすれば、他の5頭には簡単に感染してしまうはずである。そうなると全滅の可能性さえ出てきてしまう。
 そのようなリスク管理の立場から言っても、移動した6頭の種牛は、1頭ずつまったくバラバラの畜舎で収容すべきであったのではないか。できれば、種牛一頭ずつ、数キロメートルの距離を置いて、畜舎に収容すべきではなかったはずではないか。
 
>>忠富士など6頭は、県家畜改良事業団(同県高鍋町)が人工授精用に生産する冷凍精液の主力牛で、国の特例措置で13日に同事業団から約20キロ離れた西都(さいと)市の簡易牛舎に移されていた。
【牛舎は2メートル四方の部屋が七つあり、高さ3メートルの木板で仕切られている。忠富士は残りの5頭とは1部屋を置き、一番北側の部屋にいた。】だが、避難前に感染していたとみられる。(毎日新聞 2010年5月22日)
 

※ 口蹄疫:スーパー種牛を殺処分 全国ブランドに衝撃
http://mainichi.jp/select/science/news/20100523k0000m040065000c.html?link_id=RAH03


【追記】

>>ヨウスケさんへ
【感染源となる可能性のある種牛】を分散させたらどうなるか考えてみればわかりますよ。それを分散させるということは、より広範囲に広がる可能性があるわけですから。(KU氏)

【反論】
違いますよ。種牛を感染源から【隔離・保護】するために、移動したということでしょう。
つまり、種牛だけは、感染されないうちに特別に隔離・保護する措置として移動した
ということでしょう。
つまり【隔離・保護】という目的を達成するためのもっとも効果的な方法として、当然のことながら1頭ごとに、一定の距離を保って共倒れを防ぐというのは、より常識的かつ科学的であるということでしょう。
最大の風評被害者は、民主党政権だ。(3)   ヨウスケ  
 
2010年5月28日(金)10時32分 
 
 一、【風評被害第三弾】
 民主党政権が、韓国産豚や韓国産牛(?)の輸入を解禁した途端にこの始末である。(KM氏)

(事実関係・時系列)
8月28日 韓国(済州島産のみ)豚肉解禁
(韓国産牛肉は解禁せず・00年3月より以降輸入禁止継続中)
8月30日 総選挙 (民主大勝)
9月16日 麻生内閣総辞職・鳩山内閣発足

※麻生内閣が口蹄疫の原因
http://murai.iza.ne.jp/blog/entry/1605509/allcmt

二、まとめ

【風評被害第一弾】
・2000年の宮崎県・口蹄疫は、たまたま病原ウィルスが疫学的に「感染力の弱い」株であったために、被害の拡大を最小限に押さえ込むことができた。
 今回の病原体・口蹄疫ウィルスは、感染力の強力なタイプであったために、被害が
 拡大した。
 (つまり、自民党政権がしっかりしていたから、早期に終息できたというのは、大きな勘違いである。)

【風評被害第二弾】
・民主党宮崎2区選出のD議員がかかわったとされる、韓国の研修員の出身地(京畿道州抱河市)は、口蹄疫ウィルス(A型)の発症地域であり、今回の宮崎県で発症した
口蹄疫ウィルス(O型)とは、何の関係もない。
 (つまり、民主党・D議員への責任論は、まったく言いがかりにすぎない。)

【風評被害第三弾】
・ 韓国産豚肉の輸入解禁は、昨年8月28日になされたものであり、麻生(自公)政権末期である。
 (つまり、韓国産豚肉の輸入解禁が、今回の宮崎・口蹄疫の原因であり、当時の政権に責任があるというのなら、その責任は麻生(自公)政権にある。
 どうぞ、麻生(自公)政権をしっかり、タタイてください。)

三、感想
 上記の三点について、ネット上で民主党タタキが行われているが、ここまで意図的な風評被害が垂れ流されると、その被害も甚大なものだ。
 
最大の風評被害者は民主党だ(2)   ヨウスケ  
 
2010年5月27日(木)09時06分
一、

【経過要約 】2010年

1月 8日、韓国(京畿道州抱河市)で口蹄疫(A型)発生確認
3月23日、韓国政府、口蹄疫(A型)終結宣言

4月 9日、韓国(仁川広域市江華島)より口蹄疫(O型)発生の情報

4月20日、宮崎県飼養牛に、口蹄疫(O型)の疑似患畜が確認
4月21日、宮崎県における口蹄疫(O型)の疑い事例の2例目
4月23日、宮崎県における口蹄疫(O型)の確定診断


>>O/JPN/2010(宮崎県)は香港のウイルス株の間に位置しており、香港のウイルスと同じように、何らかの形で中国からもたらされたのではないかと考えられます。
この系統樹には【O/JPN/2010とも近縁であった韓国の株】も示されています。
このウイルスも同様に中国から伝播したのでしょう。
韓国では今年初め、A 型の口蹄疫が発生しましたが、3月に終息しました。
ところが4月になって、仁川広域市江華島でO 型のウイルスがあらわれ、現在も発生が続いています。(口蹄疫:ウイルスはどこから来たか?〔寺門和夫ブログ〕)
http://blog.scienceweb.jp/?eid=96448

 (系統樹・近縁株)
 O/JPN/2010(日本・宮崎県)
O/Ganghwa/SKR/2010 (韓国・仁川広域市江華島)

二、

「研修生は【韓国京畿道州抱河市西域】から。昨年(末)から口蹄疫(A型)が発生している地域。熊本の酪農家はこれを断った。
宮崎2区のJICA出身のD議員(民主党)、地元宮崎での受け入れを要請。
・・・・・・
4月10日にこの農場の近くの和牛農家で口蹄疫(O型)と疑われる症状が発生。
動衛研で検査したところ口蹄疫と確定。
20日に口蹄疫発生と発表。」(K・M氏
 
 

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