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3月15日(火)説明会場到着 約20分遅れ
会場となる新宿ワシントンホテルに到着。
スーツ姿の愛想の良いスタッフに迎えられ、入り口で記帳。説明資料と缶入りのお茶を渡される。
中にはいると約50〜100名くらいの着席参加者。そして、前方右側に向かい合う形で、業者席。正面はプロジェクタースクリーン。テレビのオンブズマン番組で見慣れた光景だが、自分がこういった場に立ち会うことになったのは初めてである。
どうやら前方に座っている業者は、左から代々木ゼミナール幹部、大成建設設計部、大成建設施工部、解体業者、のようである。
タンタンと議事は進んでおり、ちょうど電波遮蔽と干渉によるTVへの影響の説明の最中。その後、道路の関連データ、風速の関連データ、スケジュール、諸注意、解体作業について。資料によるとその前に、建物の概要、日彰に関するデータ、の説明があったらしい。
プロジェクタの画面にしたがって、実に手際よく、淡々と進む。まさに日常茶飯事、私はエリート、プレゼンは手慣れたものといった感じです。住民側はいったい何がおきるのか、半ば茫然自失の状態で、シンと聞き入っている。
はい、風速は大丈夫、はい、日彰は別途個別に、はい、騒音は基準値以内になるようにします、振動も法的規制内で、さらに低振動、低騒音型の器械をわざわざ使用します。交通の問題もございません。水をまきますので、塵も出ません。日曜休日は作業は行いません。朝は8時からしか作業は行いません。はい、以上。みなさま宜しゅうございますね。では、来月から着工させていただきますので、よろしくお願いします。
・・・ん?
いえ、よくは有りません。生活は会議室でしているのではありません。現場で暮らしているのです。
基準値の騒音てどのくらいですか?振動は?なにしろ我が家はその現場の10m以内で、食事をし、寝て、おきて、風呂に入り、子育てをして、あるいは病気の床にいるのです。仕事の都合で、朝は8時ころから眠ることも良くあります。
あなたがたは、一度でも私のうちに来たことはあったでしょうか?我が家の家族構成を聴き、説明をして、言い分を聞いてもらったことは有るでしょうか?これから3年間、あなた方が基準値内という騒音、振動、大気汚染に悩まされ、その後も見上げる高さの麓に住まわされる私たちの事を考えたことは一度でも無いのでしょうか?そこに病人がいたり、妊婦がいたり、幼児がいても、法律の範囲です、基準の範囲なので、何も問題は有りません、はい、このとおり、法律のとおり正しく行っています、境界線1mm離れた外のことはご自身で処理して下さい、と平気で何故いえるのでしょうか?
このような工事の計画説明会をいきなり開く前に、住民との対話やアセスメントから始めるのが筋ではないのかーーーーー?
と、大きな声で言えない小心者の私は一番後ろの席でただハンケチを噛みしめるだけなのでした。
しかし、いかに私たちがユーカリの樹のコアラ程度に見られていたとしても、無謀な観光客に無理矢理抱きかかえられて写真を撮られている間に、無垢で無力な小動物も爪を立てて静かに怒りを表します。
そして、質疑応答の時間になりました。実質私たちにとって、初めて、かつ最後かもしれない話し合いのチャンスです。
怒号が飛び交い、ヤジが飛び、マイクの奪い合いになり、椅子が飛び、コップの水が飛び、牛が歩く、国会のような惨状が始ま・・・らず、紳士的に挙手をし、何某を名乗り、冷静に質疑が始まりました。
しかし、忘れてはならない。私たちは常識の通用しない、不思議世界の住人になってしまっていることを・・・(続く)
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