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サブレ道 第十二話 … 「あきたこまち米のサブレ」
まだまだ、梅雨のうっとおしい天気は続く。かすかな晴れ間を目指して、私は群馬・新潟方面にドライブをしていた。するとつい、また、もぞもぞ県へ続く県道4649号線に乗ってしまっていた。
せっかくここまで来たんだ、取材して行くか。
いつもの芝生広場に到着、天気は快晴である。
老人と若者は、やはり、いつものように、話し込んでいた。私は少し離れた場所に座る。
私は意外だった。この老人、仙人のような暮らしをしているかと思っていたたが、意外と俗世間にまみれているようだ。
私の視線も感じていたことだろう。
それっきり、二人は黙ってしまった。私は取材の終わりを感じ、引き返すことにした。
若者の言う、ワクワクしない感じというのが、私も少しわかる気がした。この取材をしばらく続けているからだろうか、私もサブレ道に徐々に染まってきている実感があった。しかし、サブレにいったい、私は何を期待しているのだろう…
続く
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サブレ道
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日本の文化、サブレを紹介していきます。
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梅雨の厚い雲が日本列島を覆い、各地で洪水の被害も出はじめていた。
そんな中、私は、もぞもぞ県を訪れた。もぞもぞ県だけは、今日もなぜか快晴だった。
郊外にある芝生の広場、そこに、いつものように、老人と若者が座り込んで、話あっている。私はメモ帳を開いて、耳を傾ける。
その後二人は語るのをやめ、うとうとと居眠りを始めた。私は取材を終え、帰路につくことにした。今日はサブレの色数の話をしていたな。本当に細かい老人だなあ…。
続く。 |
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サブレ道 第十話 … 「シュッポッポ牛乳サブレ」
春の気配を感じつつも、まだまだ雪深いもぞもぞ県に、私は再び訪れた。もちろんサブレ道の取材のためだ。
今日も、暖かい芝生の上で、老人と若者が、いつものように話し込んでいた。
サブレで…日本地図を塗りつぶすだと?私は胸が熱くなるのを感じた。この二人はそんなことを考えているのか。しかしそんなに、都合よく、各県にサブレがあるものだろうか。いまや各県にご当地ゆるキャラ、ご当地戦隊、ご当地アイドルグループ、ご当地萌えキャラ、ご当地巨大像があるのは常識だが、はたしてそんなにサブレがあるのかな。
神妙な感じで二人は口をつぐんでしまった。私はもぞもぞ県をあとにした。
牛乳サブレ?それがどうしたというのだろう。ほかにも牛乳サブレというものがあるのかな。まあ、あるんだろうな。老人のいつになく深刻な感じが気になるなあ…
つづく
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サブレ道 第九話 … 「戦国の浅井三姉妹スィートサブレ」
2012年の年明け、もぞもぞ県に続く道はすっかり雪に覆われていた。
凍てつく吹雪の中、唯一の交通手段である犬ぞりに乗って、私はもぞもぞ県を目指していた。
しかしもぞもぞ県に入ると、なぜか吹雪はぱったりと止み、不思議なぽかぽか陽気に包まれていたのだった。
耳を澄ますと、またあの二人が語らっている声が聞こえてくる。
そういえば、そんな話をしていたなあ、前回。私も気になっていたところだったが。
しかし、老人は怒り出してしまった。
それから2時間、私はこの不毛なののしり合いに付き合うハメになった。私は途中、飽きて、名物のコンニャク焼きそばを食べに行ったのだが、帰ってくるとまだやっていた。
戦国BASARAとかそんなのかな。今どきの若者は歴史詳しいんだよな。とくに女子が。
私もだった。
二人はショックでそのまま固まってしまった。私は途中、飽きて、名物のコンニャクあんかけ抹茶スパを食べに行ったのだが、帰ってくるとまだ固まっていた。確かに、サブレ道の追求者にとってこの仕打ちはキツイ。文字だけとはな…。
今日はもう取材にならないだろう。私は再び犬ぞりに乗って、もぞもぞ県を後にしたのだった。
続く。 |
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サブレ道 第八話 … 「牛に引かれて善光寺お参りクッキー」
サブレ道の聖地、もぞもぞ県。今日も私はやってきた。
暖かな日差しの、明るい芝生の広場に、座って語り合う若者と老人の姿。
いつもと変わらぬ光景だった。私はいつもと同じように、二人から少し離れた位置に座って、二人の会話に耳を傾ける。
サブレの定義…?私は老人が何を言っているのかわからなかった。今回のお菓子にはクッキーと書いてあるではないか。
うーむ、私は若者の意見に賛成だった。老人の言っていることがわかならい。老人はいったい、何を言おうとしているのか。このときは、私にはさっぱり分かららなかったのだ。
まったくだ、と思った。あまりにあっさりすぎると、何を表現しているかわからなくなる。しかし複雑すぎると、細かくて表現しきれない。サブレとしての最適な表現というのが、きっとあるのだろうと思えた。
いや、その前にだ。気になるのはサブレの定義の話。今回はクッキーと書いてあるのにサブレだと、老人は言い張っていた。なぜなんだろう。何か私が気づいていないポイントがあるというのか。世間一般の定義と異なる、サブレ道としての独自のサブレの定義があるのだろうか…。
次回に続く。 |



