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中東

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1985年から1988年までのイラクでの体験活動を紹介
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髭もじゃのアラブ人のおじさん達がチャイを飲みながら、楽しそうにジョークを話している。現地で有名なジョークをもう一つ紹介しよう。ただしこのジョークはアラブ人が言っていることで、私が言っているわけではないので、誤解のないようお願いします。

ある金持ちが庭を散歩していると、羊小屋が汚くて非常に臭いことに気がついた。

そこでまずアメリカ人の掃除屋に頼んだが、5分程で飛び出してきて、「こんな臭いところは我慢できない。」と言って、怒って帰ってしまった。

今度は日本人の掃除屋に頼んだところ、日本人は我慢強くて30分程辛抱しながら掃除したが、
ついに「こんな臭いところどうしても我慢できない。」と言って、やはり帰ってしまった。

しかたないと考えた金持ちは、「アラブ人であれば大丈夫だろう。」と考えて、今度はアラブ人の掃除屋に頼んだ。アラブ人の掃除屋が来て掃除を始めたところ、羊が逃げ出して来た。


●アラブ人だけでなく、フィリピンや中南米のジョークでも自虐的なものは多い。次回は日本の自虐ジョークを紹介しよう。

続く。

イラク-ムシケラ

イラクで最初に覚えたアラビア語は「ムシケラ」だ。
直訳すれば「問題」という意味だ。
医療機器が故障していたりすると、「ムシケラ、ムシケラ」を連発されるので、すぐに覚えた。

ある日、放射線科の技師が、「ミスターヨザ、この病院の建物はムシケラだ。」と言ってきた。
設計はあまり良いとは思えないが、とりあえず日本の業者が建築した立派な建物なので理由を聞いたら、
「私のラジオは外では良く聞こえるのに、この病院の建物に入ったら雑音が入って良く聞こえない。だからこの建物はムシケラだ。」と言うのだ。
「それは建物がムシケラではなくて、お前の頭がムシケラだ。」と私は言った。

髭もじゃのおじさん達が、深刻な顔をして「ムシケラだ。」と言っても、聞くとあまりたいしたことではない場合がほとんどだった。

別の日には、やはり髭のおじさんが、「ミスターヨザ、病院の中でムシケラがある。」と言ってきたので案内されて行ってみると、野次馬が集まっている場所の中心に「サソリ」が一匹、病院の廊下をウロウロしたいた。確かにそれは「虫けら」だと思った。

それで何で私が呼ばれなくてはいけないのか、よく分からないが、とりあえず皆怖がっているようだし、日本人にはそれだけ期待されているのだろうと解釈して、軍手を2重に使ってサソリを捕まえたところ、
野次馬から拍手が起こった。皆人なつこくて楽しい人達だと思った。

ではまた。

イラク回想録−祈り

1985年の12月にナジャフに赴任し、その後ラマディでの研修を経て、ナジャフのサダム病院に駐在した。
生活環境と言っても、宿泊地は病院に隣接した場所で、しかも周辺は見渡す限り地平線のみである。
天と地があるというだけで、雑草やさそり以外何もなかった。

中東は砂漠のイメージが強くて、暑いという先入観があるかもしれないが、冬はそれなりに厳しくて、
最低気温は零度近くまで下がっていた。我々日本人も作業着の上から厚めの作業コートを着て仕事場に通っていた。夏はもちろん最高50度を超える時期もあり、湿気が少ないために過ごしやすく感じていた。
しかしながら、一度バグダッドから一般のバス(もちろんエアコンなし)でナジャフに戻ってきたときには、片道で2時間程度だったが、到着する頃には脱水症状で声が出ない状態だった。
水をがぶ飲みしてコップの水を何杯も飲んで、やっと普通の状態に戻ったことがある。

常日頃良く感じていたのは、戦争の影である。
ナジャフでの直接の戦闘はなかったものの、毎日のようにバスで戦場から帰ってくる傷病兵達、手術室の外は毎日のようにけが人であふれていた。
外科の医師や看護師達は、一週間以上も徹夜で治療に当たり、目を真っ赤に腫らしていたことを覚えている。一度は外科医から「ミスターヨザ、頼むから手術を代わってくれ。」と言われたこともあった。
当然そのようなことはできるはずもないが、彼らの苦しみが伝わってきたような気がした。

夏は極端に暑く、冬は零度まで気温の下がる厳しい気候、何年かかるのか分からない戦争の中で、
現地の人達はどう感じているのか、どういう気持ちなのだろうかと不思議に思える時がよくあった。
何事もなく、のんびりと平穏に過ごしているように見えるが、本当はどうなのだろうかと思った。

病院のスタッフも男性はいつのまにかいなくなっている人達がたくさんいた。
戦場へとかり出されていったのである。
今日は誰々の息子が亡くなった。昨日は誰々の父親が亡くなったというような話は度々あった。
ある父親は2人の息子を同時に失った。ある母親は3人の息子を戦争で亡くした。

日本にいたときには、イスラム教に限らず、宗教は普段の生活から離れた、特別な存在に感じていたが、
イラクに駐在してだいぶたった頃、ふと気がついた。
厳しい生活環境や、「戦争」という最悪の事態に対して、彼らも心の中では地獄のような苦しい思いをしていたのではないだろうか。

そう考えると、現地の人達が祈りを捧げている姿は、生活からかけ離れた特別なものではなく、
厳しい状況に負けず、たくましく生き抜こうとする、崇高な姿に見えるようになった。
イスラム教が良いと言っている訳ではなく、宗教に対する知識は何もない自分であったが、
本来宗教というものは、苦しく厳しい状況に対してあくまでも抵抗していく、生き抜こうとしていくためにあるのではないかと感じた。

続く

カルチャーショックはまだまだ続く。
月に一度の定例会議のため、ナジャフからバグダッドに向かっていた車中のことである。
主要道路はある程度整備されており、土漠が果てしなく続いていることから、通常100km/hrくらいのスピードで車が走っている。景色といっても途中の民家もすくなく、見るほどのものはほとんどない。

走る車の中で何となく車外の景色をぼーっと見ていたら、すごい量の荷物(穀物の袋のようなもの)を高く積み上げたトレーラーの荷台の後ろ半分が道路際に放置されていた。「あれっ」とまた思った。

荷台の後ろ半分ということがあるのだろうか。確かに肉眼で見たはずなのだが、一瞬のことなので、「そんなことあるわけがない、きっと後方の荷台だけはずせるタイプだったのではないか、または自分が一瞬居眠りしたかぼっとしていたかで見間違ったのではないか」と思った。

ところが自分の乗っている車が進むにつれて数十秒後に、今度は荷台の前半分が道路際にあった。
「えーっ」と思い、数秒間見続けたが、居眠りしている訳でもなくぼーっとしているわけでもない、
確かに目は覚めている。

車は100km/hrのスピードで走っているので、この間、1分もかからないような話であるが、通り過ぎてから大笑い、できれば写真でも撮れれば良かったのだろうが、数多い思い出の中の一瞬であった。

続く

イラク回想録−さそり

ナジャフでの生活は本当に簡素なものだった。なにしろお金を使って遊ぶようなところは一つもない。
私はアルコールはあまり飲まないが、毎日のように土漠を眺めていてもつまらないものだ。
宿泊地のキャンプ(プレハブの宿舎)や仕事場の病院の周辺は360度地平線のみである。
夏は強烈に暑いので、長時間外出することもできない。

会社の同僚達は通常地方に分散していているが、月に一度のバグダッドでの定例会議の時に教えてもらったのが、さそりのアクセサリーの作り方である。アクリルのような透明の液体にさそりを入れ込んで、液が固まったら外周部分をやすりやサンドペーパーで磨いていき、さそりの置物を製作するのである。

さそりはキャンプ周辺でいくらでもあり、時々キャンプの中にも入ってくる。怖いのは脱いだ靴の中に入り込んでくる場合である。このため靴を履く場合には、まず靴の開口部を下にして床にトントンと叩き、さそりが入り込んでないことを確認してから履かなくてはならない。さそりの動きは割と遅いので、先にこちらが見つければ問題ないが、気づかなければ刺されてしまう可能性がある。

仕事以外のキャンプ生活では退屈しているので、さそりのアクセサリー製作は良い暇つぶしになった。さそりは主に土漠の中に半月型の穴を作って入り込んでいるので、そこに水を少し入れてやると、顔を出してくる。そこでへらを使って退路を断った上で、割り箸で捕まえるのである。小さいガラス瓶に捕まえたさそりを入れ、そこへアクリルの液体を入れる。液が固まるのはあまり時間がかからないが、固まった後で外面にヤスリをかけ、形を整えたとこでサンドペーパーで一週間ほどかけて磨いていくのである。できたさそりは帰国した際に全て人にあげてしまった。

続く

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