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中日スポーツ 2015/07/29朝刊記載 ドン・ウイルソン”テケテケサウンド”の生みの親 ベンチャーズは不滅です ドン・ウィルソン “テケテケサウンド”の生みの親 ベンチャーズは不滅です 2015年7月29日 紙面から 今月17日に始まったツアーの直前、心境をたずねた。 「日本は第二の故郷。悲しいけど移動が難しくなってね、体がノーと言ってる。海外のツアーはもうできない。でも引退するわけじゃないよ。ツアーからは離れるけど、レコーディングしたり、曲を書いたり、プロデュースしたりする仕事は続けていくからね」 現在ツアーをともにしているテイラーは初期メンバーの息子。ベースのボブ・スポルディングが来年以降はドンに代わってリズムギターを担当、さらに息子のイアンがベーシストとして加わる。 59年のデビュー当時は、ロックのインストゥルメントバンドとしての珍しさもあったが、ここまで息の長い活動は、まさに殿堂入りにふさわしい。実は、62年の初来日の時は、招へい元との交渉の行き違いで2人分のギャラしか出なかったため、他のアーティストとのジョイントだったという。 「こんなに日本に来続けることになるとは思わなかった。誰かしら体調を崩して来られなかったりしたけど、私だけはずっと来ている。一回もミスしたことがない」と自慢げな顔を見せた。 日本のエレキブームについては、誠実な答えが返ってきた。 「自分が最初に弾き始めた時の楽しさを、日本の若者に伝えることができてうれしい。その人たちもボクが感じたように楽しんでくれていると思うと、うれしいね」 「二人の銀座」(和泉雅子&山内賢)、「雨の御堂筋」(欧陽菲菲)などオリジナル曲を提供して日本の歌謡史にも足跡を残した。 「滞在中に演歌を聴くことが多く、好きになった。歌い手やスタイル、文化的なものに惹かれたんだと思う。日本のために書きたいと思って、6、7年勉強して日本人が好む曲を書けるようになったね」 日本のアーティストでは、共演もした加山雄三が最も印象に残っているという。ほかに松任谷由実、渡辺香津美、くるり、カバーアルバムを2枚作ったサザンオールスターズの名をあげた。 今だから明かせる失敗談は? 「63年ごろだったかなぁ、会場に楽器や器材が何も着いてなくて、その場にいた人たちからギターを借りたりフライパンでドラムをたたいたりしてショーをやったんだ。アンプも借りてね。で、でっかい音を出したらアンプがもたなくて煙が出てきた。そんなことがあったよ、ハハハハ」 今回で来日公演は69回目、ステージは2100回以上。正確な記録はないが、外国人アーティスト最多公演は間違いない。 「ベンチャーズは、家族。ボクがいなくても続きます。人は変わってもベンチャーズの音楽、伝説はずっと続く。新しいベンチャーズとかいうんじゃなく、ベンチャーズはベンチャーズです」 ドンがリズムギターを弾く最後の日本公演は、9月13日の大阪まで続く。 (本庄雅之) ◆“卒業”記念CD発売 ドンの“卒業”を記念して、5枚組のCD「ARIGATO JAPAN! DON WILSON SPECIAL BOX」(税別4630円)が発売された。ドンが選曲した110曲が詰まったファンへの「置き土産」。新録音4曲も収録した。 <ベンチャーズ> 軍隊を除隊して父親が経営する中古車販売店を手伝っていたドンと客として車を買いに来たボブ・ボーグルが意気投合。共通の趣味の音楽に熱中、エレクトリック・ギター・デュオとして活動を始めた。1959年インディーズでデビュー。60年「ウォーク・ドント・ラン」が大ヒット。メル・テイラー、ノーキー・エドワードが加わり黄金の4人時代を迎える。メンバーは、さまざま入れ替わるが、一貫したギターサウンドでファンを魅了。ロックシーンに多大な影響を与えた。2008年ロックの殿堂入り、10年勲四等旭日小綬章を受章。 ▼主な公演予定 30日新潟テルサ、8月8日東京・葛飾シンフォニーホール、9日那須野が原ハーモニー、11日石川・白山市松任文化会館、12日福井・鯖江市文化センター、15日神奈川県民ホール、16日焼津文化会館、20日愛知県芸術劇場、21日所沢市民文化センター、22日立川市民会館、23日群馬・かぶら文化ホール、9月5日さいたま市文化センター、6日中野サンプラザ、13日大阪・サンケイホールブリーゼ
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