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私は、満蒙開拓団の仲間、三人といっしょに逃げることにしました。満蒙開拓
団は、ソ満国境に位置するのでさらに危険で多分全滅しているだろう。とりあえ
ず国境から離れられるだけ離れて南下して逃げようと話しました。どこに行くと
も決めることなくひたすら南を目指しました。
とにかく逃げることが先決。戦争のときとは違った「死」を覚悟していました。
中国政府軍、共産軍、ソ連軍、匪賊、満人が入り乱れ、混乱、略奪、死体の山を
目の当たりにしました。
私たち三名は、隠れながら逃げると怪しまれると思い、この中、堂々と通り過
ぎてゆきました。一時間後には自分たちの命がどうなっているかわからない心境
でした。正に満州国が崩壊する瞬間でした。
私たちは足の向くまま南へ南へと向かいました。
夜は、北斗七星の反対の方角を行き、昼間は、木の切り株を見て、そこから南の
方角を割り出しました。
三日も逃げると私たちのまわりに何人も満人がついてくるのがわかりました。
彼らは、身を隠しながら私たちを尾行しているようでした。正直、なぜつけられ
るのかわかりませんでした。多分、着ている軍服が真新しく、それをほしいのか
もしれないと思いました。当時の日本軍の軍服は保温にすぐれ、寒さを感じにく
いつくりになっていました。
服が原因かと思い、念のために通りかかった部落で私たちが着ている軍服を満
人が着ている人民服に取り替えてもらおうとしました。
この部落の入口に通ろうとしたときに驚くような表札がかかっていました。
その内容は、
「日本の兵隊を捕まえれば、一人五〇円(現在の五万ぐらいの価値)で買い
求める 八路軍」
という内容でした。どうりでつけられる訳だと思いました。急いで、この部落の
長老の満人を呼びとめました。身振り手振りで尋ねました。
「この立て札は?」
「八路軍が日本人を捕まえようとしている。ここは危険だから安全なところ
に逃げたほうがいい」
「八路軍とは何か?」
「八路軍とは、金日成の配下の共産軍だ」
この満人の話によると八路軍とは、元匪賊(ヒゾク)の共産主義軍、朝鮮八路
軍のことだとわかりました。そしてこの八路軍の親玉は、金日成。私が楊木訓練
所で遭遇した匪賊の金日成が、日本の敗戦を機に勢力を拡大していたのでした。
そして中国政府軍と内乱を起こしていることが、ここでわかったのでした。
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終戦になっても命の保証がない状態とは、あまりに悲惨ですね。
そんな事であれば、関東軍の全兵力を南下させずに民間人の避難の為に抗戦させていた方が良かった気がします。
関東軍の幕僚とその高級将校達はシベリアに送られたのでしょうか?
2011/10/10(月) 午後 4:17 [ siv*i*ku ]
コメントありがとうございます。
私が調べた限りでは、高級将校は、モスクワ近辺の収容所へ送られたようです。
松岡外相のご子息は、マルシャンスク収容所へ送られておりました。
2011/10/10(月) 午後 4:57 [ ypk*j44* ]
そうでしたか、モスクワであればバイカル湖よりも温暖で施設も充実していたかも知れませんね。
現在も厳冬機のバイカル湖には地下資源の探査の為、日本人研究者が赴いてます。
結氷した湖では重たい機材に耐えるだけの厚さがあります。
しかし、零下60度の世界は充分な栄養と装備がなければ死の世界です。
2011/10/12(水) 午前 0:13 [ siv*i*ku ]
厳冬期のシベリアでしかも零下40度で過酷な労働をされた方々の苦労を思うと掛ける言葉が見つかりません。
寒さは人間だけでなく、鉄さえも脆くなり簡単に折れてしまいます。
凍土で鉄の機材を使用しての作業を想像するに、一番の貧乏くじを引かれた印象を受けます。
さぞかし辛かったでしょう。
2011/10/12(水) 午前 0:28 [ siv*i*ku ]
韓国紙、朝鮮日報は12日、北朝鮮が今年6月に国の憲法よりも重視する朝鮮労働党の「党の唯一思想体系確立の十大原則」を改定し、金正恩第1書記ら金氏一家を指す「白頭の血統」による世襲政治を明文化していたと報じた。
韓国政府筋の話としている。「十大原則」の改定は1974年の制定以来約39年ぶり。名称も「党の唯一領導体系確立の十大原則」と改めた。金第1書記の政権基盤を固める狙いとみられる。改定では従来あった「プロレタリア独裁政権」との文言を削除、金日成主席が確立した主体思想を背景にした「主体革命の業績」を強調。共産主義の看板を下ろし金氏一家による国家統治を強調している。
北朝鮮は同国北部の白頭山付近での抗日闘争を金主席が率いたことを政権の起源と主張し、金主席の息子の金正日総書記から孫の金第1書記に続く3代世襲を正当化してきた。
改定された原則では、序文で「核兵器を中枢とする軍事力」を保有しているとも明示した。
2013/8/12(月) 午後 5:35 [ アジアや世界の歴史や環境を学ぶ ]