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ジャズと言えば高らかに響くトランペット!その魅力に触れなければジャズは語れない。 トランペッターがリーダーとなる推薦盤<1st. Stage>10枚のご紹介です。 1.ルイ・アームストロング「ハロー・ドーリー!」▲ ルイ・アームストロング(tp,vo)、トラミー・ヤング(tb)、ジョー・ダレンスバーグ(cl)、ビリー・カイル(p)、トニー・ガトゥソ(b,g)、アーヴェル・ショー(b)、ダニー・バーセロナ(ds)他 -1963年〜64年録音- ビギナー満足度★★★★☆ アルバム知名度★★★★★ フィーリング:リズミック ルイの本当のお薦めは『黄金時代のルイ・アームストロング 1925-1932』だが、8枚組みボックスと高価でビギナー向けとは言い難い。よって、この盤から触れてみて欲しい。 一時期のビールのCMでも有名な「ハロー・ドーリー!」や「ムーン・リヴァー」が入っていて、聴き易さ抜群!ノスタルジックなトランペットが心地よいです。ただしルイのダミ声ヴォーカルがフィーチャーされているので、ちょっぴり注意して。あの声がダメという方も少なくないので。 しかし、ルイのヴォーカルは時代を象徴するパフォーマンスである!ジャズ・ファンとして先ず知っておいて頂きたい。「この素晴らしき世界」も有名ですね。あちらはポップスとして捉えてますが... 2.ディジー・ガレスピー「ザ・チャンプ」▲ ディジー・ガレスピー(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、ミルト・ジャクソン(p)、パーシー・ヒース(b)、アル・ジョーンズ(ds)他 -1951年録音- ビギナー満足度★★★★☆ アルバム知名度★★★☆☆ フィーリング:リズミック チャーリー・パーカーと並び、ビ・バップの象徴的存在であり、ジャズ・トランペッターの基本的存在。 ガレスピーなくしてはモダン・トランペットは存在しなかった_と言っても過言ではないであろう。 本当は「コンプリート・ミュージクラフト・セッションズ」「グルービン・ハイ」が彼の代表作だが、あえて音数の少ないこの盤を挙げてみた。 このアルバムは聴きやすく、ガレスピーの魅力をストレートに捉えることが出来るだろう。 特に『バークス・ワークス』や『タイム・オン・マイ・ハンズ』がお薦め。 3.マイルス・デイヴィス「クッキン」▲ マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)他 -1956年録音- ビギナー満足度★★★★★ アルバム知名度★★★★★ フィーリング:メロウ ジャズの歴史を紐解けば、そこには必ずマイルスの足跡が遺されている。 極論を言えば、50年代から80年代のジャズの歴史を知りたければ『マイルスを聴けっ!(中山氏著)』なのだ。 マイルスが所属しているプレスティッジからCBSへ移るため、残っていた契約枚数を消化するため一気に4枚分の録音をした。 それが俗に言う“マラソン・セッション”なるもの。 「リラクシン」「スティーミン」「ワーキン」、そしてこの「クッキン」のINGシリーズ4作だ。 この「クッキン」には、あの『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』の決定的名演が入った永遠の名盤。 4.マイルス・デイヴィス「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」▲ マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)他 -1955,56年録音- ビギナー満足度★★★★★ アルバム知名度★★★★★ フィーリング:メロウ ジャズ・ピアニスト、セロニアス・モンクの名曲『ラウンド・ミッドナイト』の、これも決定的名演入りの名盤。 夜が似合う、渋さ満点のアルバムです。 5.クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテット「スタディ・イン・ブラウン」▲ クリフォード・ブラウン(tp)、ハロルド・ランド(ts)、リッチー・パウエル(p)、ジョージ・モロウ(b)、マックス・ローチ(ds) -1955年録音- ビギナー満足度★★★★★ アルバム知名度★★★★☆ フィーリング:リズミック 時は50年代。当時、最も輝いていたトランペッターはマイルスではなく、この人、クリフォード・ブラウン、通称“ブラウニー”だった。 きらめくような音色、温かで疾走感溢れるブロウ。確かな技術力。古今東西殆どのトランペッターはブラウニーの影響を受けた_と語られ続ける正にトランペッターの偉人。 この盤は『チェロキー』『A列車で行こう』『ジョージズ・ジレンマ』『サンデュ』など、名曲、名演の宝庫。マックス・ローチの超絶技巧のドラミングと相まって、きっと、ブラウニーの虜になってしまいますぞ。 ←6.ケニー・ドーハム「静かなるケニー」 ケニー・ドーハム(tp)、トミー・フラナガン(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds) -1959年録音- ビギナー満足度★★★★☆ アルバム知名度★★★★☆ フィーリング:メロウ マイルスが認めた実力派トランペッター、ケニー・ドーハムの名盤です。 地味な存在の彼ですが、哀愁味溢れるサウンドは日本人好み。 『蓮の花』『アローン・トゥゲザー』『ブルー・スプリング・シャッフル』など、一人でしっくり愉しめます! 7.リー・モーガン「キャンディ」▲ リー・モーガン(tp)、ソニー・クラーク(p)、ダグ・ワトキンス(b)、アート・テイラー(ds) -1958年録音- ビギナー満足度★★★★☆ アルバム知名度★★★★☆ フィーリング:ハード リー・モーガン若干19歳のときのワンホーン、(つまりリーのトランペット以外、サックス奏者などがいないフォーマット)ハードバップ・アルバム。活きのいい鮮魚が飛び跳ねるかのようなトランペットを堪能できる。 しかもこのリズム陣が凄い!ブルーノートの彼への力の入れようが判るというものだ。 クリフォード・ブラウンの再来と言われたリーには名演・名盤が多数存在するが、ワン・ホーンによる演奏を楽しめるのはこの盤のみ。 このアルバムを先ず押さえるところに、ジャズ・ファンとしての基盤をクリアすると言っても過言ではない。 8.フレディ・ハバード「オープン・セサミ」▲ フレディ・ハバード(tp)、ティナ・ブルックス(ts)、マッコイ・タイナー(p)、サム・ジョーンズ(b)、クリフォード・ジャービス(ds) -1960年録音- ビギナー満足度★★★★☆ アルバム知名度★★★☆☆ フィーリング:ハード フレディ・ハバードもハード・バッパーだが、他と違い、新しいサムシングをまとっている。音のキレがいいのだ。 マイルスやリー・モーガンと違う、フレディ特有の個性。フレディ初のリーダー作となるこの盤の『オープン・セサミ』や『ジプシー・ブルー』で感じて欲しい。 ジャズ・メッセンジャーズでの活躍を経て、ハービー・ハンコックとの客演で化けたという感がある。興味を持たれたら、そのハービーの盤に参加した『処女航海』を薦める。 9.ドナルド・バード「フュエゴ」▲ ドナルド・バード(tp)、ジャッキー・マクリーン(as)、デューク・ピアソン(p)、ダグ・ワトキンス(b)、レックス・ハンフリーズ(ds) -1959年録音- ビギナー満足度★★★★★ アルバム知名度★★★★☆ フィーリング:リズミック ハード・バップ・ジャズ全盛期における決定的名盤。発売当時、この盤がジャズ喫茶でかからないことはなかったほどの定番だったと聞く。 中でも『エーメン』は、ジャズ喫茶内がプレ・ディスコ化したダンス・チューン!時代を反映させたジャズ史に残る名演だ。 10.ウィントン・マルサリス「マルサリスの肖像」→ ウィントン・マルサリス(tp)、ブランフォード・マルサリス(as)、ケニー・カークランド(p)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)他 -1981年録音- ビギナー満足度★★★☆☆ アルバム知名度★★★★☆ フィーリング:ハード ウィントンは先に挙げたクリフォード・ブラウンの再来と言われデヴューした天才トランペッターだ。
しかし、そのオーソドックスなスタイルに賛否両論あったのは否めない事実。つまり若手なのに斬新さに欠ける_と、先輩ジャズ・マンから酷評を浴びせられたのだ。 近年、彼はappleのCMに抜擢されるほど再評価受け好評だが、いやいや、このデヴュー・アルバムはやはり侮れない。このオーソドックスなスタイルこそ一筋縄ではいかないパフォーマンスであることに改めて気付かされる。 今初めて耳にする人は、逆に新鮮に聴こえてくるだろう。世代を超える感動_それこそが、ウィントンの狙いであったのだ。 初めてのジャズ<1st. Stage>トランペッター篇でした。 やはり近年の盤がないのは、前回の言い訳と相違ないのであしからず。 チェット・ベイカーがない!と思われる方もいらっしゃるかも知れないが、彼に初めて触れるなら「チェット・ベイカー・シングス」だ。これは譲れない。 よって、ジャズ・ヴォーカル篇で紹介したい。 アート・ファーマーもない!と言われる方、彼のパフォーマンスはビギナー向けではないとわたしは考える。極論_アート・ファーマーはジャズ通が秘かに愉しむアーティストなのだ。 amazing! jazz! |

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