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ビル・エヴァンスへの憧憬は、感動と葛藤を繰り返す。
エヴァンスのリリカルで、個性的な響き。
そのプレイに傾倒することで、見えない独自性を模索する苦悩。
ジャズ・ピアニスト、アーノルド・クロスはエヴァンスの影響に苛まれた。
■アルバム/アーティスト■
ハートストリングス/アーノルド・クロス・トリオ ■楽曲リスト■
01. Elizete 02. A Time For Love 03. Gloria's Step 04. The Dolphin 05. Quiet Now 06. All Of You 07. Very Early 08. Sempre Re 09. My Man's Gone Now 10. Time Rememberd ■パーソネル■
アーノルド・クロス(p)、ジョス・マクテル(b)、エリック・イネケ(ds) ■録音■
2002年1月 ■レーヴェル■
Atelier Sawano ■効能■
アーノルド・クロスは、幼少の頃からビル・エヴァンスのプレイに惚れ込んでいたという。
確かに、クロスのタッチにはエヴァンスの影響が色濃く反映されている。
このアルバムは、そんなエヴァンスのトリビュート盤として録音された。
エヴァンスのオリジナル(07,10)2曲に、エヴァンスが名演として残した楽曲を採り上げる構成だ。
エヴァンスを愛するがあまり懊悩したクロス。
そしてそれから逃げることなく、真っ向から挑んだエヴァンス・サウンドへの解答がこのアルバムには記録されている。
自らの懊悩へのピリオド。そして自らのサウンド・カラーの確立。
ここに記録された音の粒は、アーノルド・クロス等身大そのものの投影である。
芸術はすべて、完全なオリジナルは存在しない。
先人の遺した知恵を引用し、それから自らのオリジナルへと昇華させる。
クロスはクラシックの素養もあり、ショパンやドビュッシー、ラヴェルからも大きな影響を受けている。
またエヴァンスも、クラシックからの影響は甚大なのだ。
愛するということは、敬い、受け入れ、苦悩し、同じ方角を見ること。
アーノルド・クロスの響きに、愛を感じることだろう。
■所有■
デジパックCD |

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