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「かんぽの宿」を400億で入札しようとした業者が、事前に呼び出されて担当者と面談し、きちんとした説明もないまま入札を断念するように言い渡されていたことが明らかになった。このことで、今回のこの郵政疑惑がやはり当初の疑い通り、入念に計画されたインサイダー取引であったことが明らかになったと言っても過言ではあるまい。
大手メディアははっきりと言及していないが、この業者と面談したのは、日本郵政とアドバイザリー契約を結んでいたメリルリンチ日本証券の社員であることはほぼ違いない。そして、このメリルリンチ日本証券が個々の業者たちと面談し、最終的にオリックスともう二つの業者だけで競争入札をさせようとした。しかしその際、一つの業者が自ら入札を辞退し、109億を提示したオリックスに「かんぽの宿」を売却することが決まった。この一連の流れを見れば、鳩山総務相の読み通り、この競争入札が「出来レース」であることは確実になったも同然である。メリルリンチ日本証券および日本郵政は、最初からオリックスに「かんぽの宿」を売却するつもりだったのだ。
このオリックスには怪しげな宮内義彦という人物がいる。マスコミでも取り上げられている通り、この男は「規制改革小委員会」の委員長を90年代半ばから務め、01年には「総合規制改革会議」の議長になり、「規制改革・民間開放推進会議」の議長にも就いている。「規制緩和」と「民営化」を推し進めてきた張本人なのだ。そして、彼は「規制緩和」と「民営化」を自ら押し進めていく中で、この「規制緩和」と「民営化」によって生じるうまみを大量に吸ってきた。2000年末の投資信託法改正で「REIT(不動産投信)」が解禁されたときも、オリックスは翌01年にはREITの運営会社オリックス・アセットマネジメントを設立している。また宮内会長が主張する、病院の株式会社の解禁、混合診療の解禁、高度先進医療の規制緩和の分野では、06年6月末、横浜の構造改革特区において日本初の株式会社病院「バイオマスター社」にオリックスが投資して、再生医療など高度先進医療をやらせている。さらにタクシーの規制緩和では、タクシーの増車が可能になり、オリックスレンタリースが多くの車をタクシー会社にレンタルして稼いでいる。
つまり、ルールを作った者が自らプレイヤーとなって利益を上げていったわけである。こんなことが許されるのかどうかは分からないが、少なくとも、良心のある者ならこんなことはしないだろう。こういう点から考えると、今回のこの「かんぽの宿」一括売却において、この宮内こそが確信犯であることは先ず間違いない。彼こそが今回のこの怪しげな取引の中心的な役割を担っていたはずである。
「かんぽの宿」を破格の値段で買い取ることによって、当然、オリックスはボロ儲けできるわけだが、オリックスの株主もまたオリックスの収益が上がることによって、高い配当を見込むことができる。そのため、筆頭株主である日本トラスティー・サービス信託銀行が怪しまれているわけだが、この日本トラスティー・サービス信託銀行は、日本郵政の保有する郵便貯金と簡保機構の130兆円の債券管理業務を手がけている。つまり、日本トラスティー・サービス信託銀行と日本郵政とはもともと密接なつながりがあったわけで、日本トラスティー・サービス銀行がこの「出来レース」をあらかじめ知って、オリックスの株を大量に言っていたという疑いを持たれるのは当然のことである。
さらに、オリックスの大株主にはアメリカの名だたる金融機関の名が連なっている。(ステートストリートバンクアンドトラストカンパニー、ザチェースマンハッタンバンク、ジェーピーモルガンチェースバンク、ザチェースマンハッタンバンクエヌエイロンドンエスエルオムニバスアカウント等々)そして、ここが最も肝心なところだが、宮内義彦はもともとグローバリズムのけん引役を担い、米政府をバックにかの醜聞にまみれた米エンロンの日本上陸を手引きしていたことがある。また、あおぞら銀行(旧日本債券信用銀行)の買収劇の際にも、サーベラスという外資系投資ファンド(代表はダン・クウェール 父ブッシュ政権副大統領)とのつながりが噂された。一部週刊誌では、宮内氏自身がサーベラス・ジャパンの、「アドバイザリーボード・チェアマン」に就いていながら外資参入を促す、「総合規制改革会議」の議長を務めているという事実が暴かれた。彼とアメリカのつながりは昔から強いのだ。
ということは、オリックスの株主であるこれら欧米の金融機関がこの「出来レース」をあらかじめ知っていたという疑いが濃厚である。宮内が自らフィクサーの役となり、日本の資産をアメリカのマネーゲームの中に組み込んだのである。
だが、このような大手の金融機関だけではなく、個人投資家たちの中にも今回のこの「出来レース」をあらかじめ知っていてオリックスの株を大量に買っていた者がいたかも知れない。それだけでも大きな問題だが、さらに大きな問題なのは、郵政民営化の首謀者である小泉純一郎や竹中平蔵がこの「出来レース」を知っていたのかどうかということだ。もし彼らが知っていたならば、もはやこれは政管財が一体となって行われた史上空前のインサイダー取引だったということになってしまう。ロッキードやリクルート事件を彷彿とさせる、いやそれらを遙かに超越した疑獄事件となり得るのである。
率直に言って、これまでの竹中のテレビなどでの言動を見ていると、彼らがこの一連の動きを知っていた可能性は高い気がする。なぜなら、竹中はこれまでに何度も宮内をかばうような発言を繰り返しているからだ。そのため、最初からオリックスとその株主に金を握らせるために、郵政民営化を推し進めていったのではないか、あるいは郵政民営化を協力してもらった報酬として、宮内にうまい汁を吸わせたのではないかという疑いが強くなってくるのだ。もっとも、今の時点でここまで言うのは少し早計だという気がしないでもないが、小泉と竹中はりそな銀行の不良債権処理の際にインサイダー取引を匂わせる不可解な言動をとっており、その内部事情を知っていると思われるりそなの会計士が不可解な死を遂げている。
いずれにせよ、鳩山総務相や野党にはこの問題を最後までしっかり追求してもらいたい。郵政側はオリックスへの一括譲渡を撤回すると言っているそうだが、それだけで事を終わらせてもらっては困る。この問題をインサイダー取引であるとはっきりと認識した上で、売却までに至る過程を徹底的に調査するべきである。
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TB感謝します。今後もよろしくお願いします。
2009/2/6(金) 午後 8:54
この大疑獄事件を徹底的に暴くまで、国民はしっかり目を光らせなければならないと思います。検察マスコミがいかにこの事件をかばい立てしたくても、できないように。
2009/2/7(土) 午後 3:38 [ aru*o26 ]