変見忘備録

昨今はやりの「ブログ」というものを、私もしてみようと思い立ち、「心にうつりゆくよしなし事を」書きとどめてみようと思う。

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英霊の声

226事件決起将校に対して、天皇は人間としての感情あらわに、「朕の股肱の老臣を殺りくす、此の如き凶暴の将校らその精神に於て何ら恕すべきものありや」「朕自ら近衛師団を率ゐこれが鎮圧に当らん」「自殺するならば勝手に為すべく、此の如きものに勅旨など以ての外なり・・・直ちに鎮圧すべく厳達せよ」と厳命した。
後日天皇は「・・・事をなすには必ず輔弼の者の進言に俟ち又その進言に逆はぬ事にしたが、この時と終戦の時との二回丈けは積極的に自分の考を実行させた」と語っている。

「・・・今の日本は何と云うざまでありませうか、天皇を政治的中心とせる元老、重臣、貴族、軍閥、政党、財閥の独裁国ではありませぬか。いやいや、よくよく観察すると、この特権階級の独裁政治は、天皇をさへないがしろにしてゐるのでありますぞ。天皇をローマ法王にしておりますぞ、ロボットにし奉って彼らが自恣専断を思ふままに続けておりますぞ、日本国の山々津々の民どもは、この独裁政治の下にあえいでゐるのでありますぞ、陛下、なぜもっと民を御らんになりませんか、日本国民の九割は貧苦にしなびて、おこる元気もないのでありますぞ、天皇陛下、何と云う御失政でありますか。何と云うザマです。皇祖皇宗に御あやまりなされませ」

二・二六事件の首謀者、磯部浅一の怒髪天を衝く呪詛にも似た怒りの声が聞こえてくるようだ。

三島由紀夫と親しかった美輪明宏がよく語っていることだが、ある日三島邸でのこと。霊感の強い彼?(彼女?)は三島の背後に226事件の関係者が憑いているのを見た。それを三島に告げると、三島は次々に名前を挙げていく。「違う・・・」「違う・・・」
「磯部浅一?」「それだ!」三輪が叫ぶと、三島の顔からたちまち血の気が引いていったという。

三島由紀夫は「英霊の聲」を聞いた。
「陛下の御誠実は疑いがない。陛下御自身が、実は人間であったと仰せ出される以上、そのお言葉にいつわりのあろう筈はない。高御座にのぼりましてこのかた、陛下はずっと人間であらせられた。あの暗い世に、一つかみの老臣どものほかには友とてなく、たったお孤りで、あらゆる辛苦をお忍びになりつつ、陛下は人間であらせられた。清らかに、小さく光る人間であらせられた。・・・だが、昭和の歴史においてただ二度だけ、陛下は神であらせられるべきだった。・・・もっとも神であらせられるべき時に、人間にましましたのだ。
一度は兄神たちの蹶起の時。一度はわれらの死のあと、国の敗れたあとの時である。
歴史に『もし』は愚かしい。しかし、もしこの二度のときに、陛下が決然と神にましましたら、あのような虚しい悲劇は防がれ、このような虚しい幸福は防がれたであろう。
この二度のとき、この二度のとき、陛下は人間であらせられることにより、一度は軍の魂を失わせ玉い、二度目は国の魂を失わせ玉うた。」
「などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし。」

二度目とは、敗戦後のいわゆる人間宣言のことである。
執筆する三島の手は憑かれたように勝手に動いたという。

彼は「二・二六事件と私」という文章の中で、二・二六事件の悲劇、挫折の原因は、「彼らはついに自己のうちの最高最美のものを汚しえなかった」からであり、「何ものにもまして大切な純潔のために、彼らは自らの手で自らを滅ぼした。この純潔こそ、彼らの信じた国体なのである。」と書いている。
私には、三島自身の最後の悲劇を語っているように思える。

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