変見忘備録

昨今はやりの「ブログ」というものを、私もしてみようと思い立ち、「心にうつりゆくよしなし事を」書きとどめてみようと思う。

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涸沢へ行ってきた

14日朝7:00新宿発のスパーあずさ1号に飛び乗った。15日出発の予定だったが、天気予報なども考慮して一日早めることにした。上高地に着くと晴れとはいえないが、まずまずの天気。バスターミナルの食堂で昼食。河童橋まで来ると、さすがに観光客は多いが、登山者の姿は少ない。今回は、梓川の左岸を行く。梓川の水量が異常に少ない。小梨平のテントもほとんど見られない。夏山と涸沢の紅葉との中間の時期だから登山者が少ないのだろうと思っていたのだが、とんでもない思い違いだったことが後で分かる。
徳沢に着いてテント場の方へ向かっていくと、サルの群れがすぐ脇を行列して行く。中には小さな子供を背負ったサルもいる。私たちの他にも何人かが近くで見ているのだが、サルたちはまったく無視して平気である。ここは、サルと人間が棲み分けをして共生しているような感じ。
ここでもテントの数は少ない。いい場所を選んで、二人並んで設営。初めてのプロモンテの吊り下げ式テントである。以前使っていたニッピンのものとは少し違うが、吊り下げ式は簡単でいい。ただ、ポールが中心で組まれて固定されてしまっているので、やや扱いにくいかなといったところ。
夕食時になって雨が降り出したのにはまいった。ガスボンベとバーナーは一組しかない。外で調理できないので、使いまわすほかない。甥っ子が先に使って、「はい終わったよ」と雨の中もってきてくれた。
プリムスのかなり古いバーナーなのだが、点火装置がうまく機能しなくなった。火花は出ていてガスも出ているのに引火しないことがある。こういうことも予想して、マッチと百円ライターは用意してきたので、難無きを得た。
翌朝は天候に恵まれて6:00いよいよ涸沢に向かって出発。レインウェアと防寒具と携行食と水だけの荷物ではあるが、本谷橋に着くころには疲れを感じはじめる。ここからが本格的な登山だというのに、先が心配となる。
毎度のことながら、本谷橋での休憩は実に気持ちが良い。渓流に癒される。
さて、いよいよ最大の急登に入って、早くも疲労困憊であった。6,7年前のことではあるが、70リットルのザックを背負って元気に登っていったことを思い出すと、同じ自分とは思えなくなってくる。穂高連峰の稜線が見え出すと、「よしっ!」と気合が入るところだが、今回はそんな気力もない。足が上がらなくなり、靴のつま先は岩に当たって傷だらけとなっている。それでも横尾から3時間半、フラフラになりながら涸沢ヒュッテに到着。相棒は始めて見る大パノラマに感嘆の声をあげていた。
ヒュッテで早めの昼食。ラーメンを食べていると目の前を「アレッ」と思う顔が通り過ぎた。確かに見覚えがあるのだが、誰だかすぐに分からない。しばらくして、おそらく北穂小屋二代目の小山さんだろう、テレビで何度か拝見している。ヒュッテの売店のスタッフとのやり取りをみて、間違いないと思った。
食後、何処かでゴロリと寝転びたいところであったが、曇り空の寒さでそれどころではなかった。
テント場を見物しながら涸沢小屋まで往復した後、下山することにした。
下りはじめてすぐに飛び込んできた光景は、人、人、人の連なり。見える限り登山者が続いている。何処まで下っても途切れることがない。それでも始めのうちは、狭いところでは登り優先を守っていたのだが、やがて、そんな紳士的な行動をしている場合じゃないと判断せざるを得なくなった。結局、本谷橋までぎっしり詰まっていた。ほとんどが小屋泊まりだろうから、今夜の小屋はどんなことになるのだろうと心配になってしまう。2,3週間後の紅葉の時期には、すさまじいことになるのだろうと思われた。
15:00に横尾を出て徳沢へ向かっていると前穂の稜線上をヘリコプターがしきりと旋回している。そして、ある所でホバリングを始めると、その位置の稜線からやや下がった所に青白く点滅するライトが見えた。あそこで何か事故があったのは間違いない。ヘリコプターは、また旋回やホバリングを繰り返した後、何処かへ消えていった。しばらくして戻ってくると、また同じ行動を繰り返していた。大変難しい状況にあるのだなと感じられた。私たちは見物もほどほどに先を急いだのだが、翌日のニュースで、前穂から徳沢に向かう58歳の大学教授が滑落して死亡したことを知った。時間も一致する。「ああ、あれだったんだ・・・」と一層痛ましい気持ちになった。
足を引きずるように徳沢に戻ると、ここもテントでいっぱいになっていた。徳沢園でビールの乾杯。旨いこと、そして、酔いの早いこと。
翌朝は簡単な朝食の後、夜露に濡れたテントを速やかに撤収。いつものように、コンビニの袋に詰め込んでザックの一番上に押し込む。空は快晴、前穂のモルゲンロードが美しい。
7:30河童橋に到着。一点の雲もなく晴れ渡った空に、前穂から吊尾根、奥穂、そして西穂へと続く穂高連峰が美しい。吊尾根の向こうの涸沢カールを思いながら、「山よさよなら、ごきげんよろしゅ、また来るときにも笑おておくれ」と口ずさむのであった。
8:00の始発バスに乗って帰路に着いた。
今回の教訓。この年齢となっては、長期的によほどの体力的トレーニングを積んだ後でなければ、このクラスの山行は無理があること。危険でさえあること。


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