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樹木と子どもたち

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樹木と子どもたち

書庫「樹木と子どもたち」を追加しました。

一昨日午後、東京の四谷駅前で「森林文化教育研究会」例会が開催され、校庭の樹木の活用について打ち合わせました。
この研究会には、当研究所は20年ほど前から参画させていただいています。

N小の校庭の樹木を活用するカリキュラム
N小環境プロジェクト(第6学年総合学習 約20時間)について検討しました。

検討結果は、左の書庫の一番下「樹木と子どもたち」の前回掲載のブログを更新し、まとめています。
この学習のネライについて、より明確に整理する必要があります。
当「森に親しむ研究所」が、森林文化教育で20年来お付き合いただいている、小学校教諭のS先生が勤める、東京のN小学校を訪れました。片道、2時間半かかりました。


学校の校庭の樹木をもっと有効に活用することにより、子どもたちが森林に親しみ、環境について深く考え、行動する能力を身に付け、豊かな心の教育が可能になるのではないかというテーマについて検討する研究会でした。

この小学校は、住宅地内にあります。
(関係ありませんが、私の母の実家まで徒歩4分です)

創立48年目で、校庭の樹木は、創立当時に植えられたものが多く、歴史を感じさせます。

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代表的な樹木、30種を選ぶと、次のとおりとなります。
(2007年7月23日修正。今後も候補樹との入れ替えをします。)
(2007年8月19日再修正。N小のS教諭の意見により4種を入れ替えました。また、30種の樹木に簡単な解説を付け加えました。)
選ぶという作業そのものが、その場所の樹木に対する親しみを増大させます。
選定の基準は、樹木の種類だけでなく、実際の形や位置、その学校との係わり合いなど、多岐にわたります。
この校庭で長い間遊び、学んだ6年生全員に校庭の樹木30種の人気投票を試みてみたいものです
(ちなみに、私は、40年以上前、小学校3年生のとき教えられた、校庭の風に揺れるニセアカシアの枝葉の形を鮮明に記憶しています。)

N小の校庭の樹木30種(案)

1.ソメイヨシノ(N小の代表樹木)
  関東地方で4月の初め頃たくさんの花を咲かせる、江戸時代から各地に植えられるようになったサクラ。葉に蜜腺、鋸歯は乱れる、葉は枝の周りに2/5の螺旋状に付く。
2.サトザクラ(小学校の活動で使う)
  関東地方で4月の下旬に花を咲かせる八重桜。たくさんの栽培品種がある。花びらは、雄しべが変化したもの。
3.ヒマラヤスギ(数多く植栽されている世界的に代表的な公園樹)
  樹形が整って美しいことから世界の公園に植えられる。地中海の東側の地域(中近東)原産。
4.クワ(校内のいろいろな場所にある)
  蚕が食べる葉。昔、日本が輸出した生糸を生産するため、関東地方以西の全国に植えられた。夏になると甘い実がなる。
5.アオギリ(校内に多い)
  中国原産で公園や庭に植えられる。樹皮が緑色で葉が桐の木の葉に似ているのでアオギリ。髄は中空。
6.シラカシ(地域の代表的な樹種・材を道具に利用)
  関東地方の台地でよく見られる。葉は細長く、先の方だけ鋸歯がある。幹は通直。材の色が白いのでシラカシ。材は粘り強くカンナなどの台や木づちの柄など大工道具を作る。
7.サンショウ(香り)
  雌雄異株の低木。葉は、薬味。新芽や実をつくだ煮にして食べる。トゲがあり、対生に付く。
8.エノキ(校庭の真ん中にある)
  枝が広がり日陰をつくる。江戸時代から街道の一里塚に植えられた。樹皮は平滑。葉は左右非対称。
9.ケヤキ(武蔵野の代表樹種)
  武蔵野の代表樹種。幹はまっすぐ伸び、枝は扇形に広がる。街路樹や公園に植えられる。材は木目が美しく、強く、太鼓の胴や臼の材料。農家の大黒柱や机などの家具などに使われる高級材。
10.ユズリハ(日本の精神文化に関わる樹木)
  冬になると、葉柄が赤くなる。常緑樹であるが、毎年、葉が一斉に生え替わる。正月飾りに使われる。
11.スダジイ(校内に多くある代表樹種)
  実は、生で食べられる。葉を裏返すと、褐色がかった緑色。よく見ると細かい褐色の毛が生えている。神社や寺院、自然の林で見られる。
12.コナラ(地域の代表樹種)
  成長が早く、炭や薪の材料として植えられた。シイタケのほだ木にも使われる。葉は枝先に5,6枚まとまって付き、葉の先のほうが広い卵型。
13.カシワ(柏餅で馴染み深い)
  葉が大きく柏餅に使われる葉。冬になっても葉が落ちにくい。樹皮のコルク層が厚い。潮風や寒さに強く、東北や北海道の海岸に植えられる。
14.シラカンバ(良く知られた高原をイメージする樹木)
  シラカバともいう。幹の肌がとても白いことで有名。良く見ると、黒い部分もかなり多い。シラカバの幹を写生すると、そのことがよく分かる。そして、黒い部分の中に、「へ」の字がたくさんある。枝が生えていた場所が黒く「へ」の字の形で残っている。これがシラカンバの特徴。亜高山帯の明るい場所に生える。
15.アジサイ(日本を代表する身近に多く植えられる花木のひとつ)
  明治時代に、オランダ人シーボルトが、日本のガクアジサイをヨーロッパに持ち帰えったものが、品種改良され、現在のアジサイとして世界の公園や庭園に植えられている。花に見えるのは装飾花。葉は対生。
16.トウネズミモチ(校内に多くあり、ネズミモチとの対比)
  中国原産。ネズミモチに似るが葉はやや大きい、葉脈は光を透す。実を煎じると元気になる。
17.アカマツ(代表的な樹種)
  乾燥したやせ地にも生育する。冬芽の色は赤茶色。木肌は、樹齢が高くなると赤く剥げる
18.クロマツ(代表的な樹種)
  潮風に強く、海岸に植栽される。冬芽の色は白。木肌は亀甲状に割れ目が入り、黒っぽい。薪は火力が強く陶器など焼き物の燃料として使われる。材は粘り強く木造建築の梁に使われる。
19.シュロ(多く植えられている、樹形が特殊なヤシ科の樹木)
20.ハナミズキ(花が目立つ校内の代表樹種)
  白い花びらのような総苞片が目立つ。実は赤く熟す。
21.ウメ(校内に多く植えられている)
  春一番に咲く。中国原産。いろいろな栽培品種があり、実は梅干になる。
22.ヤブツバキ(照葉樹としての代表)
  葉が艶々した樹木。艶葉木から転じてツバキと呼ばれるようになった。暖かい地方や海岸近くに多く、照葉樹林の代表的な樹木。
23.ヤツデ(覚えやすい日本の代表的な庭木)

24.イチョウ(多く植栽されている)
  古く中国伝来の樹木。神社や寺、街路樹などに植えられ秋には葉は黄色く紅葉する。雌木には銀杏(ギンナン)がなる。
25.ポプラ(校内に大きなポプラがある)
  成長が早く、材が白く加工が容易であるので、ヨーロッパから持ち込み日本各地に栽培された。楊枝やマッチの軸に使われたが、日本では、病気や虫害にかかりやすいため、現在はあまり植えられない。

26.ユリノキ(校内で最も幹周りが太い木)
  葉の形が特徴。北アメリカの樹木。花がチューリップやユリのような形なので、チューリップツリーとか、ユリノキと呼ばれる。
27.エゴノキ(校庭の真ん中で花や実が目立つ)
  春に、たくさんの白い花が咲く。実をつぶして石鹸の代わりに使ったが、毒成分も含まれる。
28.イロハカエデ(日本の代表樹種)
  葉がカエルの手のようなのでカエデという。葉の切れ込みが7つあり、イロハニホヘトと数えるので、イロハカエデという。鋸歯はやや荒く乱れる。
29.ヒメリンゴ(花と実が楽しい木)
30.ビワ(身近な実のなる木)
  ビワの実がなる。葉には毛がある。枝は折れにくい。木登りができる木。葉はお茶にもなる。


候補樹

(トウカエデ)校内に数本ある樹皮が特徴的なカエデの仲間
(モチノキ)校内に数多くある赤い実のなる樹木
(ミズキ)古木が1本ある
(ナシ)花が咲き実がなる楽しい木
(ムクノキ)鳥が運んだ種で増える里山の代表的な樹種
(アカメガシワ)鳥が運んだ種で増える里山の代表的な樹種
(アキニレ)枝の細いニレ科の樹木。校内に何本かある。
(カイドウ)校舎の近くに多く植えられている花がきれいな樹木
(サンシュユ)葉をちぎるととてもよく糸を引く・中国から薬用木として伝来
(サンゴジュ)都市の防火樹種・葉をちぎると糸を引く
(ムクロジ?)中国から伝来・実が羽根突きの羽の材料
(ニセアカシア)花が目立つ大きな木
(ヒメコマツ)アカマツ、クロマツと対比する五葉松
(ネズミモチ)校内に多くある

ソメイヨシノの大木があること、クワが多くあること、アカマツ、クロマツ、ヒメコマツ、があること、ポプラやユリノキの大きな木があることなど、がこの小学校の校庭の樹木の特徴です。
植栽された樹木、鳥が種子を運んできて生えて根付いた樹木の両方があります。

これらの30種の樹木を、子どもたちにどうやって魅力的に語るか、校庭の樹木図鑑づくりに協力することにしました。

その他の候補樹種も含め、季節を通じた観察やスケッチ、写真撮影が必要です
樹木を遠く離れた場所から観察することも大切

N小 樹木プレートづくり

・6年生59人の卒業記念
・30種の樹木が、少なすぎず、多すぎず適当。
・30種であれば、75分程度で説明可能。
・59人分として19種不足するが、同じ名前の樹木プレートが19枚あればよい。
・プレートの大きさは、A5の大きさ。
・種名・科名・学名・特徴・利用・子どもの感想など
・ビニールパッチ、シュロ縄で木に付ける
・同じものを3枚つくり、1枚は校庭の木につける、1枚は紛失・破損などに対応する予備、1枚は子どもが卒業に記念に持ち帰る。
(2007年8月19日追加記載しました)

「校庭のミニ樹木図鑑」づくりの 趣旨・活用方法について (検討案)


1.「全国の都会の小学校」での、「校庭の樹木ミニ図鑑」作成の雛形となる事例

2.小学5、6年生を対象とする、児童参加の制作による卒業記念にもなる、美しい森林づくり活動に位置づけられるもの(特徴のある学名も教える。樹木の特徴を簡潔に表現しているラテン語を通じて外国語に対する生きた興味を引き出し国際性や世界共通な学問の世界への興味のキッカケづくりとする:海外では植物名を子どもに学名で教えている。)

3.総合学習への森林・樹木のテーマの取り込み推進のための活動

4.現在、省庁横断的に進められている「放課後子どもプラン」での活用プログラム事例として、季節を通じた、各学年にわたる校庭活用テーマとしての位置づけ

5.地域の住民への校庭の樹木の大切さや落ち葉対策への理解や協力のキッカケとするため校庭の樹木講座の資料とし地域交流「校庭の樹木の観察会開催」など

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子どもたちと 樹木や森林をつなぐ企画

夏休みの一日、君津市久留里の城山国有林で、この企画をはじめたのは、5年前。

当「森に親しむ研究所」は、第一回から依頼され世話人をしています。

グループに分かれて、実際の森林を歩きながら、30種類の樹木を森林インストラクターや樹木医などの専門家が説明し、樹木への思いを子供たちに伝える集いです。

スタッフは、合計30人の、森林インストラクター、樹木医、林野庁千葉森林管理事務所長以下職員が手弁当で務めました。
各グループ、準備運動をしてから、2時間にわたり樹木の勉強をします。
写真は、各自が自分でイメージする樹木のマネをしています。
5グループ、延べ10時間にわたって、子供たちに樹木へ熱い想いが語られました。


最後に、室内で30種の標本のうち、どれだけ樹木を見分けられるようになったか試験をします。
楽しい木工教室も併催しました。

本来、この企画では、試験の点数は二の次ですが、今年の参加者の中にはこれまでありえなかった、満点が2名、小学3年生で20種を見分けられた子どももいました。

かわいい認定証が、今年の実行委員長、S氏から、一人ひとり、丁寧にわたされました。
(S氏は、千葉県樹木医会会長であり、同時に、日本樹木医会会長ですが、子供たちにとって、そんなことは知る由もありません)

日本の義務教育では、植物の名前は教えないことになっていますが、地味で多様に変化する自然の樹木に興味をもつことは大切なことだと思います。


例によって、山に入ると、必ず何か発見があります。

・受付を設置する駐車場のカエデの木には、8月になると、いつも「タマムシ」がいます。

・今回見つけたキノコは、イグチの仲間の、「イロガワリ」(食)でした。

・ススキの根元には、ナンバンギセルが咲いていました。
 万葉の時代には、「思い草」の名前で呼ばれていたとのことです。

次回は、樹木30種を見分けるポイントを掲載します。

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(今回は、ややプライベートな話題です)

東京日本橋の老舗デパートの7階の特別食堂の一角

研究会を久しぶりに開催しました
14年間にわたり、毎年この時期、日本各地で全国フォーラムを開催してきましたが、今年は一息ついて、東京に研究会の枢要が集まりました。

第1回森林文化教育フォーラムの現地研修は、当「森に親しむ研究所」が担当しました。
14年間のフォーラムのテーマは、一貫して「森林と子どもたち、その間をつなぐもの」でした。

本日は、森林文化学の提唱者で、森林法の権威である、東京大学名誉教授T会長、京都教育大学教育学部社会科教育のY教授(代表幹事)も参加されました。

当「森に親しむ研究所」も45分間にわたり話題提供しました。

7月に林業就業支援講座を高校で受け持ったときのことを話しました。
日本の林業の現状についての授業でしたが、その中で扱った

日本人にとって、
「森」は日本人の心の拠りどころ・・・・自然に対する「畏れ」、「敬い」、「感謝」
「林」は日本人の生活の拠りどころ・・・自然を活用して生活を豊かにする知恵や工夫

ということについて、その意味を確認しました。
森林についての教育で、大切なことは、森林に育まれた歴史と文化の流れの中で、日本人として聴き手が自らを写す鏡になるような森林と人との関わりを丁寧に伝えることであることを再確認しました。

話の素材は、森林に関わる、心の問題でも、理念でも、不思議さでも、美しさでも、現実の社会の問題でも、風土や地域のことでも、いろいろなものが使えます。

この日の話題提供は、
「森林について、今知っておきたいこと」
「ブルネイの熱帯林」
「中国四川省の自然景観・青いケシ」
などでした。

都心での、午後の半日だけですが、森に親しむ時間を実感することができた、ゆったりした「夏休み?」でした。
会費は、この場所で、冷たいビールと食事つき14時から18時過ぎまで、すべて込みで1人4500円。とても安く感じました。穴場かもしれません。

林業就業支援講座

本日は、農業系総合学科の公立の高等学校で、4時間の特別講義を担当しました。
明日からは、林業作業実技や安全教育などです。

受講者は高校2年生で、今回の講習の初日担当ということで、網羅的な話にならざるを得ませんでした。

「森林について、今、知っておきたいこと」という題名の話題を中心としましたが、本当に、伝えたいことは、森林への興味や森林の楽しさです。

一方で、おそらくは挫折をまったく知らない16、17歳の真っ白な高校生に、何を伝えられたのだろうかと思うと、限界を感じます。

この「林業就業支援講座」は、今年の夏、全国の都道府県で開催されていますが、仮に、多くのキッカケと多くのミスマッチがあったとしても、意味あることだと思いました。

私自身、今日のため、準備し話をすることにより「森林について、今、知っておきたいこと」を整理することができたことは、良かったといえます。そして、今日会った高校生の1人ひとりの顔が、今も目に浮かべることができます。

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