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あくる日の朝。
――――私は鳥の声が好き
――――私は朝の日の光が好き
――――私は朝が好き!!
彼女の名は香野 渚(こうの なぎさ)
彼女はとても物静かで、どちらかといえば地味な方だ。
眼鏡をかけているからよく「ガリ勉ちゃん」なんてふざけて呼ばれていた。
テストはいつも10位以内。スポーツはあまりできないが、
短距離走だけは早かった。
そんな自分に満足していた。友達だってそこまで少なくなかった。
だが・・・
「君の走る姿にひかれた。」
そう先輩から声をかけられた時、背後からこんな事が聞こえた。
こそこそと言っているようだがばっちり聞こえている。
「なんであんなのが声かけられてるの!?あり得ない〜」
「ただのガリ子のくせにね」
「最近調子のってんじゃない?」
こんなことばかり言われている。
キーンコーンカーンコーン
「ねぇ。一緒に教室に戻ろう?」
「誰に言ってんの!?」
そんな風に言われてしまった。
どうして・・・私何も悪いことしてないじゃない!!
悲しいすれ違い。さっきまで友達だったみんなは私の目の前から消えてしまった。
どうせ私の言葉は戯言なんだよね?
もう友達は戻ってこないんだよね?
そう思うと悲しくなってきた。
涙が出てきた。
思えば思うほど自分とうわべだけの付き合いだったという事実に確信をもってしまって・・・
「自分なんか消えちゃえ・・・」
そう思う日が多くなった。
最後。自分で決めた最後の日。これで元に戻らなければ不登校になろうって思っていた日。
私は勇気を出してみんなに言った。
「私の言うことだなんて所詮戯言だって思ってるかも知れないけど、
私はどんなこと言われてもみんなが大好き!
先輩が話しかけてきたのは私の走る姿にひかれたって言っていただけ!
もう走らないから!!もうなにもしないから。
前の関係に戻ってよ。戯言だなんて言わないでよぉ!!」
そういいきった。
気が付けば涙が頬に伝い落ちた。
「・・・なさい。」
へ?何を言っているのかな?
「ごめんなさい!!」
そう言われてびっくりした。
「ゴメンネ、本当にごめんね。戯言だなんて思ってなんかない!!
いつも渚のこと見てた。生き生きとしない悲しい目。
私達のせいだった。そんなの渚は何一つ悪くないのに・・・
私達のつまらないしっとでこんな事になっちゃって
本当にごめんなさい。」
勇気をもって言ってよかった・・・・
そう心から思った。
これでまた皆と仲良くできるんだ。
END
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