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10月29日(水)
Faxしておいた裁縫教室のプロポーザルは配属省で承認されたが、幼稚園児対象健康診断のプロポーザルは、不承認との事。もうJOCV-Unitの仕事はやめるという。貧困地域へのトイレの設置プログラムがだめになったとき等JOCV-Unitの仕事をやめるという話は彼女から何回か話しが出た。唯々私立幼稚園はだめだと言われたと言い続けるだけだ。市立幼稚園は1園だけで、園児は17人しかいないので、それだけを対象にプログラムを実施する意味がないという。カウンターパートの話は、多分に彼女の悲観的で消極的な考え方が影響しているのだろうと思うが、何故だめなのかについて肝心な争点の部分がゆがめられたり、省略して伝えられる傾向があるので、鵜呑みにできない。よく聞いてみると公費拠出する根拠が争点で、省での先日の会議でも、その部分の根拠を明確に書くようにという指示があったばかりだ。どうしたものかとフィールドコーディネーターに相談する。最終的には、プロポーザルを修正することで、省の承認を取り付けた。
さて、省へ修正後のプロポーザルを送信しようとすると、役所のFax機が壊れていて、そのことをカウンターパートへ告げると外の店でFaxを送信するように『命令』を受けたが、自腹を切らなければならない様子で、そのことをなんとも思わないような態度が気に障りながらも、ピョン(市役所の雑用係)もいないとのことで、JOCV-Unit事業は自分の仕事なので最終的にはイエスと言うしかない。Rs100を自腹で払いFaxを送信し役所へ戻ると、カウンターパートは荷物をまとめていて、何も言わずにそそくさと帰宅していった。私は彼女が使っていたコンピューターをシャットダウン(カウンターパートは自分が面倒に感じることはすぐに他人に頼む。彼女はスタート時やシャットダウン時のパソコンのカバーをはずしたりかけたりすることが面倒くさいようだ。)し、ジャーエラ市役所の姉妹都市締結打診に関する手紙と洪水対策のJICA専門家要請プロポーザルを自分のパソコンで打ち始めた。
10月30日(木)
朝からトラブル。幼稚園児対象健康診断プログラムで、保健所と幼稚園へ打ち合わせに行くのに公用車(三輪自動車)がない。保健所なら歩いていける距離なので、歩いていこうと言うことになり、カウンターパートはその道すがらじゅう私に小言を言う。「私は歩いていくような身分じゃない。もうJOCV-Unitの仕事はやらない。住宅省や助役・市長からは急いで仕事をやれ急げ急げと言われるが、車も提供しないし、何の協力もない。11月10日に入院したらもう金輪際JOCV-Unitの仕事はやらない。」役所に戻ると「もう幼稚園には行かない。私は、ジャーエラ市役所の職員ではなく、ガンパパ・パラッパーナ・サハカレ・コムサーリス・カーリヤーレの職員だ。」と言って机に座ったまま動かない。私もこの子供のようなカウンターパートの行動にまいってしまい、「今から自費でカウンターパートと一緒に幼稚園5つを廻りますが、今まで何回も自費で三輪タクシーを使って仕事をしてきました。私は別にお金がほしいのではありませんが、このことを話しておかないと意味が分からないと思いましたので、ここで話しておきます。」と助役に話をしたところ、公用車(三輪自動車)を用意するとの事。手配ができてからもカウンターパートは動こうとせず、幼稚園児が帰宅する11時まで後30分となった。「こうして無為にいる時間がもったいないね。」と言うと「そうそう、歩いた時間(計10分)のほうがもったいない。」との事。10時15分には役所に戻っていたのに、結局カウンターパートの汗が引き、気持ちが落ち着き、10時45分に出発となった。公用車の中でも、幼稚園に着くまで愚痴が続いたが、カウンターパートの心も聞き役の私の心も、幼稚園児の顔を見た瞬間に青空まで突き抜けた。裁縫教室と幼稚園児健康診断への議員と市長への招待状をカウンターパートは別の職員にタイプさせ、市長宅まで届けてくれと私に命令する。これが可能\u12384 だろうかと相談することはあっても、私は未だに誰にも命令したことはない。私はどこへでも使いに行かせるが、カウンターパートは自分は徒歩5分も歩いてはならないように思っているようだ。しかし、もう後4ヶ月の辛抱だ。いつも彼女はこうだ。いろいろ言うのも疲れるし、いやになった。言っても言っても分からない。この国では自己中心的に他を省みずに行動するのが普通なのだ。諦めて受け入れることだ。そのほうが楽だ。日本は美しい。他者に自分の頭を下げ『ありがとう。』『すみません。』と言う美しい姿勢。早く凛々しい日本へ帰りたい!
10月31日(金)
JOCV-Unit事業について、私について、カウンターパートの本音が吐露された。「この仕事は、私の本来の仕事ではない。余分にやっているやってもやらなくてもよい仕事。もうやってられない。やらずにいることだってできる。入金があるまでプログラム費用を立て替えないといけないし、急いで仕事をしろと省から言われても、市役所では誰も協力しない。私はジャーエラ市役所の職員ではない。しかし、何かあれば責められるのは私だ。私には他にたくさんの仕事があるけどお前はこの仕事だけだろう!お前は、何でも私が言ったことは直ぐにしろ。協力が足りない!一人で行けるところは一人で行け!私はもうやめる!」私としてはできる限りのことはしてきたつもりでいたのだが、昨日保健所へ私が一人で行かなかったことや直ぐに市役所の外の店にFaxを送信しに行こうとしなかったことに腹を立てていたようだ。私は、保健所へプログラムの依頼状を渡すだけではなく所長との最終的な詰めの話が必要と思ってふたりで行こうとしたし、自腹を切らせることを要求しながらも彼女の命令口調に対して抵抗があり直ぐにイエスと言えなかったのだったが。シンハラ語の他現地事情についての知識等限界があり、私のやれることは確かに少ない。英語なら得意なので、ジャーエラ市役所の姉妹都市締結打診に関する手紙と洪水対策のJICA専門家要請プロポーザルを作っていたとこだったのだが。しかし、未だ1年も取り組んでいないカウンターパートにとっては(しかし、10年近くも取り組んできたバドウッラでもそうだったのだが)、JOCV-Unit事業は『余分にやっているやってもやらなくてもよい仕事―自分の仕事ではなく、お前の仕事をしてやっているんだ』と感じざるを得ないだろう。どうやら今のところ彼女はもうこの仕事はやめようと思っているように感じる。おそらく、11月10日に入院してそのまま出てこなくなるのではないだろうか。後任には悪いが、「本当にやりたくないのなら、それもしょうがない。市長に相談しよう。」と言わざるを得なかった。しかし、何とかカウンターパートの気持ちが少し晴れたのか、思い出したように11月3日、4日の裁縫教室と幼稚園児健康診断の準備で、お茶と茶菓子とお弁当の注文へ、歯科医と打ち合わせに行こうと言いだしてくれた。打ち合わせから戻ると、今度は、月曜日は薬局が閉店で、今日中にRs.20,000の現金を用意して、車の手配をして薬局まで行かなければならなくなった。省の担当者は研修でいない。いつもどうにかこうにか準備をしてきた。明日は11月3日の会場設営をすることにしたが、カウンターパートは出てこないとの事。JOCV-Unit事業とは、市役所と省そして職員と隊員とが二人三脚で実施するプログラムを通じて、関係者全員のキャパシティービルディングを図り、そして当事業をハンドオーバー(委譲)するという崇高な大目的があるのだが、うまく廻っていかない限界を感じ、がっくりと元気をなくした。
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