空に続く道

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空蝉

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空蝉

 車のエンジン音がする。
 大きめのバンにはたくさんの荷物が積まれていて、それはこの村との別れを告げていた。
 車の隣に立つ僕が見つけたのは、あの日より少し血色の良くなった八雲さんだ。
「色々ありがとうございました」
 八雲さんは駆け寄ってくると、僕に手を差し出した。
 僕はその手を握り返す。
 退院の時に、八雲さんから事情を聞いた。
 彼は僕が思っていた通り、アヤメの義父だった。アヤメの母親とは皮肉にも月詠神社の調査中に知り合った。離婚はもめ、アヤメを手放すのを条件に離婚は成立。でも、母親はアヤメを諦められず、あの儀式の日にアヤメの父親に交渉しに来ていたらしい。でも、儀式の会場で逆に復縁を迫られ、もめているうちに母親が父親に暴力を振るわれる形で亡くなった。それを目の当たりにしてしまったアヤメが錯乱して……。
「もしかしたら、あの時、あの場所に居合わせた私は、彼女や彼女の母親を助けられたかもしれない。でも、できなかった。それは、私の中に僅かにでも彼女の母親を失うんじゃないかと言う疑惑や嫉妬があったからじゃないか。そう思えてならないのです」
 八雲さんは僕に懺悔するようにそう話してくれた。真実はわからない。でも、僕はそれでも、その後、八雲さんがアヤメにどんなに献身的に接していたのかわかる気がした。どんなに忘れられても、どんなに傷つけられても、一族ですら見離した彼女を見捨てはしなかった。血の繋がっていない彼女を、娘以上に大切にしたんだ。それははじめ罪悪感からかもしれない。でも……。
 僕は握った手を離すと、八雲さんを見上げた。
 僕ら子どもだって、そんなに馬鹿でも無神経でもない。
 血の繋がりはなくても……。
「アヤメをよろしくお願いします」
 そういうと、八雲さんは一瞬表情を引き締め、それから頷いた。
「もちろん。彼女は私の娘です。ところで……」
 八雲さんは僕の後ろにいる日立を一瞥した。
「君はいつ町に戻るんだい?」
 僕は微笑む。
「僕たち、これからしばらくここに住む事になるらしいです。今日、母さんが妹を連れてこの村に」
 そう、これからの子育ての事や、なにより僕の強い希望で僕らはこの村に残る事になったんだ。日立はどうせ、どこでも仕事はできるんだし、何の問題もなかった。
 受験勉強も大切じゃないわけじゃないけそ、僕はこの村に忘れたものを、置いて来てしまっているものを、今度は……。
「そうですか。じゃ、またアヤメと遊びに来ます」
「待ってます」
 僕はそう言うと、父さんによく似たその背に手を振った。
「翼君」
 振り返る。
 そこには、あの白い大きなつばの帽子をかぶったアヤメが立っていた。
 僕は歩み寄ると、彼女の手をもう躊躇なく握った。
 結局、最後まで大切な二文字は口に出来ないけど……。
「大丈夫?」
 アヤメは長い髪を揺らして僕の言葉に頷いた。
「大丈夫。私には八雲……パパがいる。それに」
 すっとあの切れ長の瞳が笑みに細くなる。
「翼君との思い出があるから」
「うん」
 僕は頷くと、別れの切なさに胸を詰まらせた。
 でも、今は次の瞬間過去になり、過去はその先を連れてくるのを僕たちは知っているから……。
「またね」
「うん、またね」
 未来のために、僕らはお互いの目の中にお互いを焼きつけると、そっと手を離した。

 彼女を乗せた車が遠くなっていく。
 見送りながら日立が僕の隣に並んだ。
「行っちゃったな」
「うん」
 小さくなっていく彼女の影。
 追いかけていく事も出来るかも知れなかったけど……。
「あのさ、空知さんから色々聞いて思ったんだけどさ、彼女が翼の事を忘れなかったの」
「あぁ、あれは儀式前だったから……」
「いや、そうかもしれないけど、思うんだ」
「?」
 日立は大きな体を恥ずかしそうに揺らして
「忘れられない人……だったからじゃないか?つまり、お前は彼女の……」
 初恋か。
 こっぱずかしい事考えるんだな、作家って言うのは。僕は苦笑して最後まで言えない日立をつつくと、「もういいよ」と言った。そうでもしないと、こっちまでこそばくなりそうだったからだ。
 僕は車が見えなくなる前に背を向けると、大きく一つ深呼吸した。
 ここで泣くのは違う。そう思ったから。
 そんな僕に日立の妙な遠慮がちの声がした。
「な、翼。空蝉の意味、知ってるか?」
 背中で声がして僕は今更……とうんざりして溜息と一緒に答えた。
「蝉の抜け殻っていう意味だろ?」
「うん……そう言う意味もあるんだけどな」
 日立はすぐに肩を並べると
「空蝉は現代の現に人って書いて、この世に生きている人間の事もさすんだ」
「え?」
 僕は思わず足を止めて振り返った。
 日立はそれこそ照れくさそうな顔をすると
「つまりさ。人は過去を再生していく生き物……そういう意味なんじゃないかなって、父さ……いや、俺は思うんだけど」
 そう言って、恥ずかしいのか語尾を緩めた。
 成程ね。
 僕は小さく笑う。
 そして、自分の血の繋がった娘の誕生を置いてまで僕の元に駆けつけてきた彼の分厚い胸を叩くと
「いちいち言い直さなくてもいいよ。『父さん』。母さんと赤ちゃん、迎える準備、さっさとしょうぜ」
 そう呼んでみた。
 そして駆けだす。背後で暑苦しい奴の視線を感じて僕は肩をすくめた。
「翼〜。お前、い、今俺の事。なぁ!もう一度呼んでくれよ!」
「やだね」
 そんなのこれからいくらでも呼べるよ父さん。
 僕は走りながら空を仰いだ。
 天は高く、もう蝉の鳴き声は聞こえない。
 青い宙はどこまでも広がり、柔らかな風が僕らの傍を吹き抜けて行った。

夏の終わり 13

 それから、僕らはその場で二人とも気を失ったらしい。
 何が起こったかわからない日立が看護婦さんを呼んで、僕らはもう一度ベッドに寝かされた。
 起きた時は、僕の中には僕の記憶しか残っていなかった。
 その代わりと言ったら変だけど、周りには光をはじめ、希も青葉も皆いてくれていた。
 光は神社の林の中で眠っているのをハヤテに見つけられたらしい。ハヤテは僕に会った後、何かを感じて光の居場所を突き止めたんだそうだ。
 起きてから、僕は皆から4年前の事を聞いた。
 彼らはアヤメの事を知っていた。事件の事も、20時間の制約の事も。事件後、僕が都会に帰ってしまってからも、アヤメが八雲に引き取られるまで警察病院に通って、アヤメと何回も面接したんだそうだ。その時に20時間の制約の事を知った。
 だから、あの花火の夜、希はアヤメを思い出して泣いたんだ。皆辛い思いをしていたのに当の僕は忘れていた。だから、光は怒って……肝試しと称して、昔アヤメが父親と住んでいた屋敷に行こうって誘ったんだった。
 蓋を開ければ、祭りの次の日の朝の様に、なんて事はない。
 全ての謎の答えは、僕の中の彼女の記憶にあった。
 なのに、僕は忘れてしまっていた。
「たぶん、父さんの事とか色々あったからじゃねえの」
 光はそう言って、僕のお見舞いにって自分で持ってきたお菓子を、自分で頬張った。
「秘密探偵局は、アヤメの事を調べる為に作ったんだ。あの時、俺らは彼女が警察に逮捕されるとばかり思ってたから、何とか儀式の事や空蝉の事を調べて彼女の無実を証明しようって。ま、結局、心神耗弱だったって大した裁判にもならないでアヤメは空知さんに引き取られて、他の病院にいくことになるんだけど」
 青葉はそう言うと、振り返って廊下の方を見ていた。
 アヤメに会いに行っているハヤテを心配しているようだった。
 僕にも、きっとその場にいた誰にもわからない。
 ハヤテにとっては従姉だ。きっとこの村の誰よりも、彼女の事を心配していたのだろう。
 アヤメが記憶を取り戻し、20時間の制約もなくなったらしいというのは、八雲さんから聞いていた。
 でも、辛いのはきっと思い出してしまったこれからだ。
 正直、記憶をなくしていくのと、忌まわしい過去を背負っていくの、どちらが辛いのか僕にはわからない。
 でも……。
 僕は窓の外の空を見上げた。
 雲が空の高い場所に舞っているのが見え、夏が過ぎていくのを知った。

夏の終わり 12

「何を錯乱状態の中で起こしたとしても、それは私の罪だと思う。私は私でいたい。私は、どんなに辛くてもいい。もう私を無くしたくないの」
 アヤメはそう言うと、消えていく記憶に怯えるように僕の手を手繰り寄せた。
 そして、そっと僕の胸にその額を押し当てる。
「どんどん、消えていくの。どんどん、思い出せなくなっていくの。やっと翼君に会えたのに。もう、いや。絶対に……」
「今日の記憶だけ交換するって言うのは?」
 アヤメは首を横に振った。
 そして
「八雲にも、もう辛い思いをさせたくない」
 そう呟いた。
 僕は眉をよせ、視線を落とす。
 そう、忘れる事も辛ければ、忘れられる事だってきっと物凄く辛い。だって、それは一緒にいたこと、そこに自分が生きていた事、それを否定されることになるんだから。
 それが大切な人なら、尚更だ。
 僕は目を閉じた。
 瞼の裏には父さんの顔が浮かんだ。
 でも、それは昔ほど輪郭のはっきりしたものじゃない。
 そう、僕が日立を嫌った理由は、『僕が』父さんを忘れてしまいそうで嫌だったからだ。
 新しい父さん、新しい家族。流れていく時間の中で、父さんだけが過去に取り残されていく。あんなに大好きだった父さんでも、もしかしたら過去が遠くなるにつれて、どんどんどんどん小さくなっていってしまうんじゃないか。そんな気がして……僕は僕の時間を進めたくなかったんだ。
 でも、きっとそれは違うよね。
 僕は心の中で父さんに訊いてみた。でも何にも答えは返ってこない。
 父さんはもうここにはいないんだ。
 けど、だからって僕らが一緒にいた時間までが消えるわけじゃない。
 空気が、揺れた。
 僕らの後ろで騒がしい音がして、扉が開かれた。
「翼!」
 振り返ると日立だった。
 日立はやっぱり何もかもでかい作りの顔で、僕を見つめると
「すまん。空知さんからここにいるから安心しろって言われたんだけどな。どうしても伝えないといけない事があって」
 そう捲し立てると、やや興奮した顔でこう言った。
「お前の妹が生まれたぞ」
 僕は僅かに息を飲んだ。軽く見開いた目に、日立の複雑な顔が映る。
「さっき、お前の事を伝えにナースステーションに行った時に、ちょど連絡があって。母さんも、赤ちゃんも元気なんだそうだ」
 本当は叫び出したいほど嬉しいくせに、日立は抑えた声で言った。いつものように思いっきり喜べばいいのに。そう思ったけど
「よかったね」
 そういったアヤメの顔を見て、僕はようやくわかった。日立がここにいる意味と、僕らはどうするべきかを……。
 僕は微笑むと、日立を一瞥した。
 そう、どんなに辛い事があっても、どんなに忘れたくない事があっても、どちらにしろ僕らは先に進んでいかないといけないんだ。過去は過去。消えやしないけど、それは哀しいくらいに過去でしかないのだ。
 だから。
 それからまたアヤメに視線を戻し、念を押すように言った。
「もし、これで何かを思い出しても、僕はここにいる。僕は、変わらない」
「うん」
 アヤメは力強く頷いた。
 もう、その顔はおぼろげな幽霊の様な危うさはなく、空蝉の様な虚ろさもない。
 僕は微笑むと、握った手の力を込めた。
 そして、ゆっくりと僕らはあの日の様に唇を重ねた。

夏の終わり 11

 軽くノックすると、すぐに返事が返ってきた。
 その声は静かで、透明だ。
 僕の心臓は途端に跳ね上がり、内側からそれが僕を強く打ち始める。
 僕の中にはないけど、もう確信できる。4年前も僕は同じ気持ちだった。もどかし くて、恥ずかしくて、でも、それ以上に彼女の事が大切で……。
 それはたった6歳の僕にはなんの事かわからなかったはずだ。でも、今ならわかる。
「入るよ」
 僕はそう言うと、扉を横にひいた。なんの抵抗もなく開かれたドアの向こうには、さらなる深い闇が広がっていて、正面に星空を背負った彼女が白く揺れているのが見えた。
「翼君」
 彼女は窓際に立っていた。僕と目が合うと、小さく微笑んで身を反転させ星空を見上げた。僕はその隣に立って、彼女の視線を辿るように、やはり空を見上げる。
「八雲に、会ったのね?」
 暗闇に落とされた声は、水鏡に響く波紋のようだ。僕は静かに首を縦に振った。
「八雲さんの事は、覚えていられるの?」
 アヤメは苦笑いして頷くと「目覚めるとね、あの人がいるの。そして、名乗って。私を世話している事、20時間後には記憶が無くなること、皆教えてくれるわ。この4年間。彼は毎朝、そうやってきたみたい」
 目覚める度に自分の事を忘れる人間と、毎日顔を合わせるのはどういう気持ちなんだろう。4年、彼らはずっと一緒にいたのに、きっと八雲さんは彼女の事を思ってずっとやって来たのに、彼女の中には何一つ残ってはいない。二人の思い出や時間はない。それは……。
 僕は八雲さんのあの優しげな目を思い出した。
 大人の事情はよくわからないけど、八雲さんは本当に彼女の父親になりたかったのかな。そう思った。
「翼君に会えて、凄く嬉しかったの」
「え?」
 アヤメの言葉に僕は目を瞬かせると、彼女は微笑んだ。
 そして窓枠に手を添えると、じっと数万年、数億年の昔から届く光に目を向ける。
「貴方は、私の中で消えない唯一の人だったから」
 アヤメは時間を超えた何かに目を凝らすような顔をすると「ほぅ」と息をついた。
「私の中の記憶はね、私の事でいっぱいだった。私の中の私は、いつもあなたの名前を呼んでいた。そして記憶の中の私は私の名前を呼んでいた。貴方のおかげで、私は私を忘れないでいられたの」
 アヤメはそう言うと、今度は窓ガラスに映る自分を見つめた。
「一瞬だけね、貴方の顔を見える時があるの。私は、それが『翼君』なんだってわかってた。ずっと会いたかった。私を私でいさせてくれる男の子に」
 そう言うと、チラリと僕の方を見た。
 僕も両頬が熱くなるのを感じながら見つめ返す。
「私の記憶の中に少しだけあるの、翼君の顔。きっと……」
「もしかして、目の中に映った顔?」
 そう、僕の記憶の中にももう、ハッキリと見える。相手の目に映った、僕自身の顔が。
 アヤメは少し恥ずかしげに頬を緩めると「たぶん」と呟いた。
 そっと、アヤメの手が蝶の様に窓枠から飛び立ち、僕の手の上で止まった。触れた指先の感触に、僕は息苦しいほどの鼓動を感じ思わず顔を伏せる。
「記憶を……元に戻そう。私、私の記憶が欲しい」
 それは穏やかで、でも強い意志のこもった声だった。
「アヤメちゃん……」
 僕は動揺して視線の中にある彼女の手を見つめる。
 彼女の手は僕を包んだまま、僕を逃がすまいとそして、自分自身逃げまいと必死になっているように見えた。
「もう、忘れたくないの。でも今日の事も、このままだときっと朝が来たら私は忘れてしまっている。でもね……でも、本当に。私は……」
 結ばれた僕らの手の上に温かな雫が落ちた。
 僕はそっと顔をあげた。
「でも、もし記憶を戻しても、元には戻らないかもしれない。それに忘れた方がいいことだってあるかもしれないよ?」
 せっかく忘れられた記憶が戻ってしまうかもしれない。嫌な記憶はもどり、20時間の呪いは解けない、そんな可能性だってあるんだ。
 だったら……。
 でも、彼女は悲しそうな顔をして僕をじっと見た。
「やっぱり、私、4年前に何か、したのね?」
「……それは」
「私の中のあなたの記憶が、酷く動揺しているの。動揺して、怖がって、でも……私の手を握っている」
 きっと、それは儀式後の記憶だ。もしかしたら僕と同じように、儀式後の記憶が欠片になって残っているのかもしれない。
「私、知りたい!どんな事でも。もし、私が何か酷い事をしたのだとしたら……八雲は言ってた、私は錯乱して暴れる事があるから一人じゃ行動しない方がいいって。でも、私、どうしても知りたかったの。覚えているうちに。貴方の事、昔ここで起こった事」
「で、今朝、八雲さんを?」
「私のためにって用意していたお薬で眠らせちゃった。神社にいた男の子も」
 それはきっと光の事だ。そうか、アヤメは今朝までは昨夜の記憶があった。今は昨夜の記憶はないけど今朝の記憶は残っている。彼女なりに、そうやって消えていく記憶を繋いでいるんだ。
「どうしても……知りたいの?」
 僕はじっと彼女の瞳を見つめた。
 彼女の眼の中の僕は僕を見つめている。
 彼女もきっと、僕の中の彼女を今、向き合っているのだろう。ゆっくりと顎を引いた。

夏の終わり 10

 僕は手を握りしめ、唇を噛んだ。
 彼女がそうした結果、僕の中には儀式前の『彼女の持っていた記憶』と僅かな儀式後の『彼女の想いの欠片』が残り、彼女の中では儀式前の『僕の持っていた記憶』だけが残って、儀式後の記憶は20時間後に全てなくなった。
 これが、きっと僕らの真相。
 クマゼミの泣き声を聞いていた彼女はどんな気持ちだったんだろう。
 僕は手をだらりと下ろすと自分の足元を見つめた。

空蝉
魂の抜け殻
記憶を全て無くす運命
それは己を失う事
まさに死に等しく

あの夏
彼女は
父親から
村人から
クマゼミの鳴き声が響く世界から
こう言われているような気がしていたんだ

シネシネシネ……と。

「こんなままで、いいはずない」
 彼女はまた、20時間後に忘れてしまうのだろう。でも、彼女は言ったじゃないか、今日の思い出が欲しいって。
っていう事は

忘れたくない。
記憶を残したい。
『生きて』いたい
そういう事なんだ。

 僕は息をのむとドアを睨みつけた。
 行こう。
 僕だって、彼女の事は忘れたくないし、忘れられたくもない。
 ふと、父さんの事が浮かんだ。
 死んで、どんどん遠くなっていく父さんの影。
 新しい父親に新しい家族。
 忘れられるのは……本当に……。
 そうか、だから僕は。
 僕は喉に引っ掻かていた重い溜息を吐きだすと、軽く拳を握った

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