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◆戦後50周年の終戦記念日にあたっての村山首相談話
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戦後50周年の終戦記念日にあたっての村山首相談話(せんご50しゅうねんのしゅうせんきねんびにあたってのむらやましゅしょうだんわ)とは、1995年8月15日の戦後50周年記念式典において、当時の村山富市総理が閣議決定に基づき、日本が戦中・戦前に行った「侵略」や「植民地支配」について公式に謝罪した、「戦後50周年の終戦記念日にあたって」と題する声明。一般に『村山談話』として知られる。この談話は以後の政権にも引き継がれ、日本国政府の公式の歴史的見解としてしばし引かれる。
概要
『村山談話』は、1930年中頃から終戦に至るまでの一連の戦争が「必ずしも侵略とはいえない」とする主張が政界をはじめ日本国内に根強くあることについて、「深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、平和と民主主義とを押し広めて行かなくてはならない」と強調している。
国内でしばしば論争の的となってきたアジア諸国に対する日本の「植民地支配と侵略」については、「疑うべくもない歴史の事実」との認識を明言。また従軍慰安婦への償いなど個別の戦後処理課題については「引き続き誠実に対応して行く」と約束するとともに、日本の使命として「唯一の被爆者としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進する」と誓っている。
村山は、「国策を誤り、戦争への道を歩んだ」との表現を盛り込んだことと昭和天皇の戦争責任の関連について、「戦争が終わった時点で国内的にも国際的にも天皇の責任は問われていない。談話の『国策を誤った』ということをもって陛下の責任をうんぬんするつもりはない」と述べ、天皇の責任を問うつもりはないと示した。さらに、「国策を誤った」との言及に関連して、どの内閣が誤ったのかとの質問には「どの時期かについて断言的に言うのは適当ではない」と明言を避けている。
この談話と合わせて村山はアジア各国を歴訪し日本の過去の侵略戦争をお詫びする「謝罪外交」を展開。これに対しては賛否両論あり、一部の保守系の勢力は首相の意向や世論を無視して「日本の戦争責任は既に解決しているのだからこれ以上の謝罪は不要」と強行に主張している。
2005年の終戦記念日には小泉純一郎総理が村山談話を踏襲した『小泉談話』を発表して再びアジア諸国に謝罪した。
2006年10月5日、衆議院予算委員会で安倍晋三総理も村山談話について、「アジアの国々に対して大変な被害を与え、傷を与えたことは厳然たる事実」であることは「国として示した通りであると、私は考えている」と再確認、これを1993年の『河野談話』と共に、「私の内閣で変更するものではない」と明言した。
2007年9月19日、日本外国特派員協会での記者会見にて、自由民主党総裁選挙の候補者である福田康夫は「首相が言ったことだから正しいものと考える必要がある」と述べ、同じく候補者の麻生太郎も「歴代内閣は皆、同じことを申し上げてきている」と発言している。
2008年10月2日、麻生太郎首相が代表質問で、村山談話を継承を表明した。
◆村山内閣総理大臣談話(外務省ホームページ)
「戦後50周年の終戦記念日にあたって」(いわゆる村山談話)
平成7年8月15日
先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。今、あらためて、あの戦争によって犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがあります。
敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、今日の平和と繁栄を築いてまいりました。このことは私たちの誇りであり、そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、私は心から敬意の念を表わすものであります。ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、あらためて深甚な謝意を表明いたします。また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、心から喜びたいと思います。
平和で豊かな日本となった今日、私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。とくに近隣諸国の人々と手を携えて、アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、なによりも、これらの諸国との間に深い理解と信頼にもとづいた関係を培っていくことが不可欠と考えます。政府は、この考えにもとづき、特に近現代における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。また、現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。
いま、戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、人類社会の平和と繁栄への道を誤らないことであります。
わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。
敗戦の日から50周年を迎えた今日、わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。同時に、わが国は、唯一の被爆国としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが肝要であります。これこそ、過去に対するつぐないとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めるゆえんとなると、私は信じております。
「杖るは信に如くは莫し」と申します。この記念すべき時に当たり、信義を施政の根幹とすることを内外に表明し、私の誓いの言葉といたします。
【引用記事】
◆田母神・空幕長更迭:制服組「確信の暴走」、問われる文民統制(毎日新聞社)
◇日中韓首脳会談控え、政権また打撃
田母神空幕長の更迭により、世界的金融危機や景気悪化への対応に追われる麻生政権はさらなる逆風にさらされることになりそうだ。インド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案の国会審議に影響するだけでなく、政権の歴史認識を問われる事態にもなりかねない。12月に予定される日中韓首脳会談のホスト役である麻生太郎首相にとって冷や水を浴びせられた形だ。
田母神空幕長の論文内容が浜田靖一防衛相から首相官邸に伝えられたのは31日午後6時ごろ。報告を受けた首相は、記者団の質問に「全然知らない。個人的に出したとしても立場が立場だから適切じゃない」と苦笑交じりに答え、平静を装った。しかし、政府高官は「確信犯としか思えない。政府方針と反する点は問題だ」と困惑を隠さなかった。
首相はもともと「タカ派」で対中韓強硬論者とされてきた。しかし、外相時代からは靖国神社への参拝を自粛するなど、アジア外交に対しては現実路線に努めてきた。10月24日に北京で中韓両国首脳と会談した際も歴史問題に踏み込まず、信頼関係の構築を優先しただけに、現職自衛隊幹部の「造反」に官邸には失望感が広がった。
民主党は新テロ特措法改正案を審議している参院外交防衛委員会で、浜田氏の監督責任などを問う集中審議を要求する構えだ。田母神氏の参考人招致も検討しており、改正案の採決日程に影響が及ぶのは確実とみられる。社民党の福島瑞穂党首は31日夜、毎日新聞の取材に「更迭は当然。歴史認識をねじ曲げる発言は許せない」と語った。
【中田卓二】
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■解説
◇「政治と自衛隊」真剣な議論を
田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長が政府見解と真っ向から対峙(たいじ)する論文を書いて更迭されたことは、政治が自衛隊を統治する文民統制(シビリアンコントロール)を根底から崩しかねない。「ねじれ国会」による意思決定の停滞が文民統制の低下を招いているとしたら事態は深刻だ。国民全体で政治と自衛隊との関係のあり方を真剣に見直す必要性に迫られている。
「政治が何もしてないかのように言うなら旧陸軍将校によるクーデター『2・26事件』と何も変わらない」
元防衛相の石破茂農相は田母神氏更迭を受け、歴代内閣が慎重に扱ってきた事柄で、制服組が悪びれることなく持論を展開することを危惧(きぐ)した。
ただ、21世紀に入り、自衛隊は抑止力のため「存在するだけの組織」から「機能する組織」への大きな変容期を迎えている。航空自衛隊トップの「暴走」を招いたのは、変容に政治の統治能力がついていっていないからだとの指摘もある。
田母神氏は歯に衣(きぬ)着せぬ言動で物議を醸してきた人物。
空自出身の森本敏拓殖大教授は「若いころから思い切ってものを言った者が組織で認められ、幕僚長まで上り詰めたのは発言が正論と受け止められてきたからだろう」と指摘。論文が組織全体の代弁者としての意図があったとの認識を示した。
確かに、今回の論文に盛り込まれた現行憲法解釈で禁じている集団的自衛権の行使や武器使用の基準をめぐっては、大多数の自衛官が「政治の場での議論」を求めてきた。インド洋、イラクなど海外での自衛隊の活動が常態化する一方、現場で憲法解釈のあいまいさが浮き彫りになり、解釈変更を求める声が高まっていたのも事実だ。
政治が統治能力を発揮するには制服組に目を光らせるのはもちろん、安全保障論議と真摯(しんし)に向き合う必要がある。そうでないならば、制服組による政治への問題提起が続く可能性を否定できないだろう。
【古本陽荘】
毎日新聞 2008年11月1日 東京朝刊
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さすが変態毎日wwwww
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2010/8/3(火) 午後 10:22 [ y_n**atani6*6 ]