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【写真上】非常事態宣言が出されたタイの首都バンコク(ロイター)
【写真中】13日、バンコクの通りを警戒する兵士に話し掛ける僧侶(ロイター)
【写真下】非常事態宣言が出されたタイの首都バンコク(AP)
◆タイ軍がデモ隊を排除 火炎瓶に応戦、77人負傷(産経新聞社)
2009.4.13 10:37
【シンガポール=宮野弘之】タイ国軍は13日午前4時(日本時間同日午前6時)過ぎ、首都バンコクの首相府周辺や主要交差点などに集結していたタクシン元首相派の市民団体「反独裁民主戦線」メンバーの排除を始めた。フランス通信(AFP)によると、市内中心部のディンデーン交差点では、赤シャツを着た戦線メンバーが軍に対し、火炎ビンや拳銃(けんじゅう)で抵抗したため、当初、空に向け威嚇射撃を行っていた軍が催涙ガスやライフルで応戦。病院当局者によると、この衝突で重傷者2人を含む77人が負傷した。
前日、バンコクとその周辺に非常事態を宣言したアピシット首相は12日深夜、各軍司令官が同席した会議の席からテレビを通じ、「今回の軍や警察の行動は、法と非常事態宣言にのっとったもので治安の回復が目的。軍と政府は一体だ」などと述べ、国民に平静を呼びかけた。
軍スポークスマンは「われわれは、最初は穏やかな手段から始め、徐々に強い手段へと進む。政府の指示を受けており、死者が出ることは避けるつもりだ」と述べ、デモ隊の排除に全力を挙げる方針を示した。
「反独裁民主戦線」によるバンコクでの反政府行動は、12日朝に同戦線の指導者の1人が先のパタヤでのデモを扇動したなどの容疑で逮捕されたことで激化した。
12日午後、首相が非常事態を宣言した後、デモ隊は内務省の建物から出る首相らの車を襲撃、首相らは無事だったが、別の車に乗っていた首相の秘書が引きずり出され、袋だたきにあった。デモ隊はその後、首相府や主要交差点に集結し、出動した軍の装甲車を取り囲むなどした。
こうした一連の反政府行動に関して、指示を出しているとされるタクシン元首相は12日夜、逃亡生活を送る国外から、電話を通じた支持者への演説で、非常事態宣言が出されたことを非難するとともに、「必要になれば、私はタイに戻る。今こそ革命を実現するときだ」などと述べ、反政府行動への参加を呼びかけた。
タイ国内では11日のパタヤでの東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議が、タクシン派の妨害によって中止に追い込まれたことで、首相の不手際を批判する声は多いが、タクシン派の今回の行動については、やりすぎと反発する声も根強い。
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