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Q11
国家が安全と繁栄を実現する条件を、どう考えればよいのですか? A
1989年以来、私は「平和国家モデル」と呼ぶ独立国家の外交・安全保障構想を提唱しています。独立国家が安全を保ち、外交力を備えるための条件を洗い出し、構想化したもので、世界のどの国でも通用するものです。 概念図を見てください。 平和国家がなすべきことを、下から(1)信頼関係の醸成、(2)平和創造力の整備、(3)同盟関係の選択という3段階に積み上げてあります。 どの国にも適用できるモデルですが、三つの段階ごとに自国にとっての条件を洗い出し、それをクリアする攻策を実行すれば、外交と安全保璋を通じて平和実現のための構想を描くことができる、という考え方です。 もっとも重要で、まずやらなければならないのが「信頼関係の醸成」です。周辺諸国との信頼関係を高いレベルで構築することができれば、中途半端な軍事力を持ったり、かた ちだけの同盟を結ぶよりも、国の安全は高まり、外交的な発言力を備えることができると言えるほどです。 信頼関係の醸成ができれば、これを強固な基礎として、そのうえに平和を実現するさまざまな政策を実行していきます。これが「平和創造力の整備」です。 それでも足りなければ適切な同盟関係を結ぶことで補っていきます。「同盟関係の選択」が最後にくるのは、どの国とも同盟関係を結ばない非同盟や(武装)中立の立場もありうるからです。 このモデルを日本にあてはめれば、(1)信頼関係の醸成は、憲法改正または新憲法制定、歴史認識に基づく戦後処理、などが条件となります。そのうえに(2)の個別の政策が打ち出されます。最終段階として(3)の同盟関係の選択があり、これが日米同盟というわけです。 このように考えれば、「敗戦の結果としての日米同盟」にすべてが規定されてきたとも言うべき日本の外交・安全保障政策は、「平和国家モデル」の概念図が正三角形であるのに対して、逆三角形だと言うことができます。 この逆三角形の現状は、日本が国家の安全と繁栄を順序正しく組み上げていくという思考に欠けていることを物語っており、集団的自衛権の行使容認に踏み切ったのを機会として、正三角形に戻す努力が進められるべきだと考えています。 |

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